現場で8年、見てきた課題を今度は技術で、解決したい。
Photo by Brooke Cagle on Unsplash
「自分がつくったものが、誰かの働きやすさを変えられるかもしれない。」
そう実感した瞬間が、キャリアの転換点になりました。
■自己紹介・背景
BPO領域で約8年、一貫してオペレーターとして働いてきました。
採用代行業務のサポート、求人媒体のカスタマーサポート、新卒・中途採用のスカウト配信補助、そして現在は格安SIMのオンラインショップのチャット窓口を担当しています。最大9名のチームマネジメントも経験しました。
現場に長くいたからこそ、見えてきたものがあります。
人手不足、業務の属人化、そして離職。
これらはどのコールセンター・チャット現場にも共通する、根深い課題です。そしてその課題は、数字やデータではなく、目の前のメンバーの顔として、毎日私に迫ってきました。
■転機となった体験
コール・チャット業務は、成果が数字に直結するだけでなく、理不尽なクレームや感情的な対応にさらされることも少なくありません。どれだけ丁寧に対応しても理解を得られない場面が続くと、優秀なメンバーほど静かに消耗していく——そんな現実を、マネジメントの立場で目の当たりにしてきました。
「メンバーが本来の力を発揮できていないのはなぜか」を考え続けた結果、メンタル面のサポートが生産性向上のカギになるという仮説にたどり着きました。
「この課題、AIで解決できないだろうか。」
そこで飛び込んだのが、社内のAI活用コンテストです。テーマに選んだのは、メンタルヘルスに特化したGPTsの開発。離職防止・生産性向上を目的に、現場で使えるツールを設計・発表しました。
プレゼン当日までに自主的に社内アンケートを実施し、実際に使ってもらった上でフィードバックを収集しました。その結果は、予想以上のものでした。
- 「使いやすい」:回答者の100%(使いやすい:68.8%、とても使いやすい31.3%)
- 「操作・回答内容がわかりやすい」:93.8%(使いやすい:37.5%、とても使いやすい:56.3%、普通:6.3%)
利用者からは、こんな声も届きました。
「普段なかなか人には話しづらいことも、安心して相談でき、自分の考えを整理することができた。」
「相談内容を最後にまとめとして振り返りができ、行動改善につながるきっかけになった。」
数字よりも、このコメントのひとつひとつが心に刺さりました。技術が、人の気持ちに直接届く。 その手応えを初めてリアルに感じた瞬間でした。
そしてこの取り組みが評価され、「最後までやり抜く姿勢」に贈られるGRIT賞を受賞しました。コンテストの中でも特別に設けられた賞で、結果だけでなくプロセスそのものを認めてもらえたことが、何より嬉しかったです。
■決意と行動
この体験が、エンジニアを目指す原点になっています。
特に強く惹かれたのが、RAGという仕組みです。社内のナレッジや資料と組み合わせることで、属人化の解消や問い合わせ対応の効率化に直結できる——GPTsを触った時から、その可能性を確信していました。
現在は、クライアント向けにNotebookLMのような社内ナレッジ検索AIアプリの開発に取り組みながら、個人開発ではRAGエージェントの構築も進めています。
技術力はまだ発展途上です。ただ、「何のためにつくるか」という軸だけは、ブレたことがありません。 現場で見てきた課題を、自分の技術で解決できるエンジニアになりたい——その思いが、今の私の原動力です。
■想い・展望
エンジニアを目指す理由はシンプルで、「現場で見てきた課題を、自分の手で解決したい」 という思いからです。
BPOオペレーターとして培ったユーザー視点と課題発見力、そしてAI開発で得た実装経験。この2つを掛け合わせて、現場に本当に必要なプロダクトをつくれるエンジニアを目指しています。