文化を暮らしに翻訳する−人・文化・想いを次の誰かへ届ける–
私のキャリアは、一見すると統一感がないように見えるかもしれません。
フランス文化、法律、神社、植物療法、ライター。異なる分野で活動してきましたが、私の中ではすべて「文化や想いを受け継ぎ、人と人をつなぎ、その価値を次の誰かへ届けること」という一本の軸でつながっています。
幼い頃からフランスに親しみ、大学ではフランス語・フランス文学を専攻しました。留学や日仏会館フランス語コンクールでのエールフランス賞受賞を経験し、新卒ではアッシュ・ペー・フランス株式会社に入社。フランスを中心としたヨーロッパのアーティストやクリエイターを日本に紹介し、作品だけでなく、その背景にある文化やものづくりのストーリーを届ける仕事に携わりました。
その後、弁護士2名の法律事務所へ転職しました。そこでは、若手弁護士のサポート秘書的業務のほか、専門性の高い内容を整理し、依頼者の人生にとって重要な局面に携わり、一人ひとりの状況に寄り添いながらどうしたら依頼者や弁護士が円滑に業務を進められるよう先回りして調整・サポートすることを意識していました。この経験を通して、「相手の立場や背景を理解すること」が信頼関係の土台になることを学びました。
25歳で父の死去を機に実家の神社を継ぎ、宮司として8年間にわたり神社運営に携わりました。正式に宮司となったのは2020年4月コロナ禍の真っ只中です。神社のある原宿からは人が姿を消しお店などもどんどん減っていく中、「神社がこの街で果たせる役割とは何か」を改めて問い直し、ビジョン「心が満たされた人からはじまる、人を想う幸せが循環する神社になる。」を掲げ、「変わらないために変わる」という考えのもと、地域やブランディング会社とともに企画や情報発信、授与品の開発などを行い、神社の認知向上と地域コミュニティの活性化に取り組みました。
神社では祭礼行事のご奉仕・運営だけでなく、経営全般、神社の収益事業の管理運営、広報、SNS運営、ブランディング、授与品(お守り等)商品企画、人材採用、地域との関係構築など幅広い業務を担当し、多様な立場や世代の方々と信頼関係を築きながら物事を前に進める力を培いました。
一方で、自身が体調を崩したことをきっかけに植物療法を学び、フランス植物療法普及医学協会AMPP認定の植物療法士の資格を取得しました。現在はワークショップやイベントの企画・運営を行うほか、ライターとしてウェルネス、旅、文化をテーマに取材・執筆を行っています。
こうして振り返ると、扱うテーマは変わっても、私が向き合ってきたものはずっと同じでした。
文化や伝統、人の営み、自然の恵み、人々のささやかな想い。それらを丁寧に受け取り、今の時代に伝わる形へ編集し、次の世代へ手渡していくこと。その価値は特別な場所にあるものではなく、日々の暮らしの中にこそ息づいています。その魅力を今の時代の言葉や体験へと翻訳し、次の世代へ手渡していくことが、私の役割だと考えています。
そのため、私は「文化を暮らしに翻訳すること」を仕事にしていきたいと思っています。
これまで培ってきた組織運営、企画、編集、発信の経験を活かし、人・文化・ブランドが持つ本来の価値を現代の暮らしへ翻訳し、新しい出会いや共感を生み出す仕事に携わりたいと考えています。文化や想いが、誰かの日常に自然と根づいていくきっかけをつくることが今の私の目指す仕事です。