私が広島のスタートアップでCOOを引き受けたお話
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現在、私は埼玉県在住のフリーランスとして、広島で7期目を迎えたベンチャー企業のCOOを務めています。この会社との出会いは8ヶ月前、あるビジネスマッチングサイトでした。
「グロースのためエンタープライズに攻めていきたいが、どうやったらいいかヒアリングをさせてほしい」 そんな、スポットコンサルティングの案件が目に留まったのが始まりです。
この会社が提供しているのは、画像の著作権侵害を防ぐための、アップロードされた画像の同一・類似画像を検知するツールでした。その内容を見た瞬間、私はSNSの炎上監視ツールを扱っていた頃、大手広告代理店から相談を受けていた切実な「ペイン」を思い出しました。「このサービスなら、あの時の課題を解決できるはずだ」
私は、スポットコンサルの報酬はいらないし、面談も不要であるという前提で、過去のお客様から聞いた生の声や、市場のニーズをメッセージで送りました。あくまでも「参考にしてくれればいい」という、お節介な気持ちからでした。
すると間髪入れず、その会社の社長からメッセージが飛んできたのです。 「一度、面談しませんか?」と。
なぜ、私はこの人に「惚れた」のか
そして迎えた面談。お話をしてみると、いつの間にか私の中に「この社長を支えたい」という気持ちが溢れていました。
なぜ、私はここまでこの人に惚れたのだろう? それはきっと、この社長が人の意見に耳を傾け、それを自分ごととして捉えてくれる人だったからだろうと思います。
社長からも「何か一緒にできるか、提案してもらえないか?」と言葉をいただきました。私は、スタートアップがグロースするために必要な要素を定義した上で、3つの関与パターンを提示しました。
- パターン1. 知恵袋的業務委託プラン(週1回の定例・壁打ち)
- パターン2. 伴走支援プラン(戦略と実務をつなぐ参謀)
- パターン3. コミット型プラン(経営チームの一員として実質的な社外役員)
「やりたい、けれど……」から始まった信頼関係
社長の希望は、「パターン3」でした。 しかし、そこにはスタートアップゆえの切実な条件がありました。
「コミット型でお願いしたい。でも、今はそこまでの報酬を支払う余裕がない」
正直な吐露でした。でも、私はそれでいいと思いました。 月の限られた時間の稼働の中で、優先順位をつけて進めればいい。
私は快諾しました。 「耳を傾けてくれる」社長が、今の自分たちの現在地を正直に示してくれた。それだけで、共に走る理由としては十分でした。
伴走の始まり、そして見えてきたもの
まず着手したのは、社長が何を成し遂げたいのかを丁寧にヒアリングし、事業計画と中期経営計画を策定することでした。
限られた時間の中で、どこにレバレッジをかけるべきか。 1ヶ月で見えてきたのは、大きな飛躍のための資金調達の必要性。そして、エンタープライズ市場へ本格的に切り込むためには、現在のプロダクトをさらなる高みへレベルアップさせなければならないという現実でした。
経営チームの一員として足を踏み出したこの1ヶ月。 その後のお話も色々あるのですが……そのお話は、また別の機会に。