テストケース1万件の先にあるもの——金融システム移行のリアルな現場
「テストケースってどれぐらいありますか?」
その問いに対して、「1万件くらいですね」と答える現場があります。
それは決して誇張ではなく、日本の金融システムを支えるリアルです。
https://aontechblog.blogspot.com/2026/04/1.html
■プロジェクトの背景:COBOLからJavaへ
私たちが取り組んでいるのは、金融基幹システムの刷新です。
長年稼働してきたCOBOLシステムを、Javaへ全面的に置き換えるプロジェクト。
一見するとモダンでスマートな挑戦に見えますが、
実際の現場は、もっと泥臭く、そして構造的です。
■テストケースは「過去の資産」
金融システムの特徴の一つは、テストケースの多さです。
それは単なるチェック項目ではありません。
・過去の障害
・業務上の例外
・顧客対応の蓄積
これらすべてがテストケースとして残っています。
そして重要なのは、
プログラム言語が変わっても、それらは消えないということです。
■それでも“作り直す”理由
COBOLからJavaへ移行すると、
そのままでは使えない部分も出てきます。
・メモリ管理はJavaに任せる
・エラーハンドリングの構造が変わる
・設計の粒度が変わる
つまり、
「流用できるが、そのままでは使えない」
このギャップを埋めるために、テストケースの再設計が必要になります。
■現場のリアル:1万件との戦い
再設計されたテストケースは、約1万件規模。
テスト開始直後は順調に進みます。
しかし、必ずどこかで止まります。
原因は単純ではありません。
仕様、設計、業務の複雑さが絡み合います。
そしてその瞬間、
必要なのは根性ではなく、構造理解です。
■チームとしての働き方
このプロジェクトでは、
単なる実装力だけではなく、以下の力が求められます。
・業務理解力
・構造的思考力
・チームでの意思決定力
時にはリーダー層が集まり、
業務そのものを再定義する議論も行われます。
■エンジニア文化:量と質の両立
私たちの現場では、
「量で質を担保する」という考え方が根付いています。
毎日、進捗は「何件進んだか」で共有されます。
しかしその裏側では、常に構造的な改善が議論されています。
量と質、その両方を本気で追いかける文化です。
■こんな人と働きたい
・レガシーとモダンの両方に向き合いたい方
・単なるコーディングではなく、業務に踏み込みたい方
・チームで難題を解くことに価値を感じる方
■最後に
テストケース1万件は、単なる負荷ではありません。
それは日本の品質を支えてきた歴史です。
その現場に飛び込み、
未来のシステムを一緒に作りませんか?