最近、AIエージェントを作る技術がどんどん進んでいます。
ただ、AIには1つ大きな課題があります。
それは「経験から学ぶのが苦手」ということ。
人間は、
- 以前こうしたらうまくいった
- この方法は失敗した
という経験を覚えて次に活かします。
AIエージェントでも、同じことができたら便利ですよね。
そこで今回は Amazon Bedrock AgentCore Memory の「エピソード戦略」 を試してみました。
この記事のポイント
今回の検証で分かったことは大きく3つです。
- AIエージェントに「経験」を記憶させる仕組みが作れる
- 過去の成功・失敗を次の判断に活かせる
- AIが単なるQ&Aツールから、成長するエージェントに近づく
AgentCore Memoryとは?
AgentCore Memoryは、
AIエージェントに「記憶」を持たせる仕組みです。
通常、LLMは「ステートレス」といって基本的に会話を覚えていません。
そのため
- 過去の会話
- ユーザーの好み
- 以前の問題解決方法
などを覚えておくには、外部の仕組みでメモリ管理する必要があります。
AgentCore Memoryは、その部分をAWSが提供しているサービスです。
長期記憶には4つの戦略がある
AgentCore Memoryでは、長期記憶の保存方法として 4つの戦略 が用意されています。
サマリ(Summary)
会話や出来事を要約して記憶する方法
長い履歴をそのまま保存するのではなく、重要なポイントだけ残します。
ユーザー嗜好(User Preference)
ユーザーの好みや特徴を記録します。
例えば
- このユーザーは技術的な説明を好む
- 簡潔な回答を好む
などを覚えておくことで、ユーザーごとに最適な応答ができるようになります。
セマンティック(Semantic)
知識や事実を記録する戦略です。
例えば
- プロジェクト情報
- 技術仕様
- 業務知識
などを保存します。
これはいわばAIの知識データベースです。
エピソード(Episodic)
そして今回注目したのが エピソード戦略。
これは「出来事」を単位に経験を記録する方法です。
例えば
- どんな状況だったか
- 何をしようとしたのか
- 結果はどうだったか
といった形で成功や失敗の経験を保存します。
さらに複数の経験から「次にどうすればよいか」という学びも生成されます。
つまり、AIが経験から改善する仕組みです。
どんな場面で役立つ?
この仕組みが活きるのは、次のようなケースです。
サポートAI
過去のトラブル対応を覚えて次回はより早く解決
業務自動化エージェント
失敗した処理を避けて成功パターンを優先
開発支援AI
トラブルシューティングを記録し同じ問題を減らす
今回の検証で感じたこと
AIエージェント開発では「知識」より「経験」が重要になると感じました。
RAGは「情報を検索する仕組み」ですが、エピソードメモリは「行動と結果を覚える仕組み」です。
この違いがAIの賢さを大きく変えます。
まとめ
AgentCore Memoryには
- サマリ
- ユーザ嗜好
- セマンティック
- エピソード
という 4つの長期記憶戦略があります。
その中でもエピソード戦略は、
AIが経験から学ぶための重要な仕組みです。
AIエージェントは今、
- 情報を検索する
- ユーザーを理解する
- 経験から学ぶ
という段階に進んでいます。
Acroquestでは、
こうした新しいAI技術も実際に触って検証しています。
もし
「AIエージェント開発に興味がある」
「新しい技術を試してみたい」
そんな方がいれば、ぜひ一度お話しましょう。
他の長期記憶戦略の詳細説明や、具体的な実装コードなど詳しくは当社技術ブログに記載しておりますので、詳細を知りたい場合はこちらをご覧ください。
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