仕込み済み食品を活用したフードデリバリーブランド「デリバル」。居酒屋やカラオケ店を中心に約1,000店舗以上で導入され、多くの飲食店の売上向上とオペレーション効率化に貢献してきました。
しかし、同社は現状に留まることなく、市場や業界の変化に応えるべく「デリバル」をさらに進化させ、2025年9月に新サービス「シコメルメニューブースト」をリリースします。この記事では、その誕生の背景とサービスの全貌、そして飲食業界にどのような未来を描こうとしているのかを、現場で関わるブランド戦略室室長の山之内さんのお話をもとにご紹介します。
山之内さん / ブランド戦略室 室長
飲食店が抱える課題と「デリバル」の実績
飲食業界は長らく、人手不足や長時間労働、仕込み作業の負担といった慢性的な課題を抱えています。また、売上を伸ばしたくても、限られたスタッフや時間の中で新しいデリバリー向けメニューの開発や、Uber Eats、出前館といったプラットフォームの管理を行うのは容易ではありません。特に、新メニュー開発には専門的なノウハウや多大なコストがかかるため、多くの店舗が「やりたいけれど、なかなか実行できない」というジレンマに陥っています。
こうした課題を解決するために誕生したのが「デリバル」でした。
「デリバル」は、フードデリバリー市場が急成長していたコロナ禍において、飲食店が手間をかけずにデリバリーメニューを提供できるようにする支援サービスとしてスタートしました。
■「デリバル」が提供した価値:
- 仕込み済み食品の活用: 提携工場でカットや味付けが完了した食品を提供し、調理工程の負担を大幅に軽減。
- 調理の再現性: マニュアルに沿って誰でも簡単に調理できる仕組みで、スタッフの経験に関わらず安定したクオリティを実現。
- デリバリーに特化したメニュー: デリバリー市場で「売れる」ことに特化したメニューを開発・提供し、新たな売上を創出。
この取り組みやすい仕組みが多くの飲食店に歓迎され、居酒屋やカラオケ店を中心に約1,000店舗以上に導入されました。これにより、飲食店はデリバリーという新しい収益の柱を得ることで、売上向上と業務効率化を両立することに成功しました。
■「デリバル」の導入事例:
- 閉店を検討していたカラオケチェーン店が導入後、月150〜200万円の売上を記録し、店舗存続につながった事例
- また、郊外のレストランで導入からわずか2ヶ月で月100万円の売上を達成し、新たに人材を採用できた事例
なぜ「デリバル」から「シコメルメニューブースト」へ?——進化の背景
経営戦略として「シコメルメニューブースト」をリリースした背景には、以下の2つの大きな理由があります。
1. フードデリバリー市場のリスク
デリバリー市場での成功を収めた「デリバル」でしたが、一方で、同社は早くから市場の将来的なリスクを見据えていました。フードデリバリーはプラットフォームに依存するビジネスモデルだからこそ、高い手数料やバーチャルレストランへの規制強化など、店舗が自力でコントロールできない要素が多く、このままでは持続的な成長に限界があると捉えていました。
2. 飲食業界が抱える慢性的な課題
さらに飲食業界全体を見渡すと、人手不足・長時間労働・仕込み作業の負担といった慢性的な課題が依然として存在します。こうした課題を本質的に解決するには、単なるデリバリー対応にとどまらない、より包括的なサービスが求められていました。
「シコメルメニューブースト」の誕生
こうした背景のもと、事業の持続的成長と飲食店の包括的サポートを目指してサービスを進化させたのが「シコメルメニューブースト」です。「デリバル」で培った再現性の高いメニュー開発のノウハウを活かし、デリバリーにとどまらず、テイクアウトやイートインも含めたメニュー開発も支援することで、売上アップとオペレーション効率の両立を目指しています。
この進化には、「飲食業界を労働集約型モデルから解放し、売上アップとブランド力向上を同時に実現する」という明確なビジョンが込められています。
「シコメルメニューブースト」が飲食店に提供する3つの進化
「シコメルメニューブースト」は、単なる仕込み済み食品の提供にとどまりません。飲食店の売上を力強くブーストさせることを目的に、メニュー開発から販促までをワンストップで支援する、まさに「売れる仕組み」そのものです。
進化のポイント1:対応領域の拡大
従来の「デリバル」で培った仕込み済み商品の強みはそのままに、イートインはもちろん、テイクアウト向けのメニューにも対応可能になりました。これにより、テイクアウト需要が高い地域の店舗の売上向上はもちろん、イートインメニューでは来店客のリピート率を高めることでの売上向上も見込めます。
進化のポイント2:コストはメニュー開発スタッフ年収の約10分の1
新しいメニュー開発には、専門知識を持った料理人の雇用や試作コスト、時間など、膨大な費用がかかります。しかし、「シコメルメニューブースト」なら、独自の商品開発部門を持つことと比べて、大幅なコスト削減が可能です。
年収400〜600万円の料理開発人員にかかる費用と比べ、約10分の1の費用で、毎月新しいメニューを導入できるのです。これは、自社で開発体制を持つことが難しい中小規模の飲食店にとって、非常に大きなメリットとなります。
進化のポイント3:他社にはない独自の商品力とノウハウ
「シコメルメニューブースト」の最大の強みは、その商品力とノウハウにあります。
① OEM事業で培った独自の商品力
多くの有名店やシェフのOEM製造を請け負ってきた実績が、シコメルにはあります。 例えば、行例ができるレストランの「バスクチーズケーキ」や、オープン1年でミシュランを獲得した人気店の「チャーハンベース」など、実績あるメニューを仕込み済み商品として提供できるのは、シコメルOEM事業で培われた信頼とノウハウがあるからこそ。他社にはない、唯一無二の商品をメニューに加えることができます。
② 売れるメニューと販促ノウハウのセット
ただ単に商品を提供するだけでなく、「売上を上げるためのノウハウ」もパッケージで提供します。
- 毎月5商品の新作メニューをリリース: 季節やイベント、トレンドを考慮し、ご飯もの、麺類、デザートなどバランスの良い新作を毎月提供。売上をブーストさせられるように、思わず注文したくなるような、集客のフックになるメニューを意識して開発しています。シコメルだからこそ提供できる『プロの味』を追求しています。
- 詳細なマニュアル: 揚げ物、茹でる、解凍するだけなど、未経験スタッフでも短時間で高品質な調理ができる詳細なマニュアル(レシピ表、調理動画など)を用意。
- 販促ツール: メニュー表、ポスター、SNS用の画像、ハッシュタグの選定まで、販促に必要なツールを一式で提供。
- 販売ノウハウ: 「音と香りを強調したおすすめトーク」や、「今だけ」「数量限定」といった訴求ポイントをまとめた接客ノウハウを提供し、客単価向上に貢献します。
導入店舗における具体的なメリット
「シコメルメニューブースト」を導入することで、飲食店は以下の具体的なメリットを享受できます。
POINT 1:仕込み済み食材で、毎月「売れる」新メニューを提供
売れ筋を意識した新メニューを毎月5種類リリースします。仕込み済みレシピなので調理工程がシンプルで、経験の浅いアルバイトスタッフでも短時間で高品質な料理を再現可能。「すぐ出せて、きちんと売れる」を実現し、人手不足の店舗でも売上拡大を支援します。
POINT 2:OEM実績で証明された「注文確度の高い」商品力
当社が手掛ける有名店や人気シェフのOEM商品の中から、実績ある売れ筋メニューを厳選して提供。成功パターンに基づいた商品力で、導入初月から高い注文率での販売が期待でき、安定した収益確保に貢献します。
POINT 3:プロが作った販促ツールで、すぐに販売スタートが可能
プロデザイナーが作成するPOP、チラシ、SNS用素材など、販促に必要なツール一式をセットで提供します。これにより、店舗は手間なくすぐに販売を開始でき、調理手順と販促を一体で支援することで、効果的な売上向上につなげます。
シコメルフードテックが描く飲食業界の未来
「シコメルメニューブースト」は、「売れるメニューの開発と、売るためのノウハウ」をパッケージで提供することで、飲食店のブランド力向上と持続的な成長を支援していきます。
仕込み済み食品、売上向上の可能性が高いメニューの提供を通じて、属人的になりがちなメニュー開発や人手不足といった構造的問題を解決し、本来注力すべき「顧客とのコミュニケーション」に集中できるようになるサービスだと感じています。
同社はこれからも、フードテック領域で「おいしい!」を生み出す仕組みづくりを進化させ続け、業界全体の持続可能性にも寄与していきます。
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