こんにちは。株式会社Carrariaで人事を担当している西岡です。僕たちCarrariaは、全員がリクルート出身で、2026年4月に福岡で創業した、まだまだ若い会社です!
現在は九州・中四国を中心に、RPO(採用代行)と人材紹介を通じて、地方企業の採用支援を行っています。今回は、改めて「Carrariaって、そもそも何のためにできた会社なんだろう?」というところを掘り下げるため、代表の藤川にこれまでのキャリアや創業の背景を聞いてみました。
西岡:まず学生時代から聞きたいんですが、昔から起業したかったんですか?
藤川:いや、全然なくて・・笑むしろ大学時代は「何者かになりたいけど、何者にもなれていない」みたいな学生だったと思います。
なんとなく東京に行けば何か変わる気がして、東京の大学に進学しました。でも、住む場所を変えたからといって、別に自分自身が変わるわけではないという当たり前のことがわかりました。大学生活を送りながら、「このまま社会に出て大丈夫なのかな」みたいな焦りはずっとありました。
西岡:そこから海外に行くのは、結構思い切りましたね・・
藤川:就活イベントで、ある会社の人事の方が「これからは東南アジアだ」と話していたんです。
今思えば、かなり単純なんですが(笑)。「じゃあ東南アジアに行ってみよう」と思って、大学を1年間休学しました。半年間フィリピンで英語を学んで、その後マレーシアの会社でインターンを始めました。求人には「Webマーケティング」と書いてあったんですが、初日に言われたのは、「新規事業始めたから、営業よろしく」でした。
西岡:全然違う(笑)。
藤川:全然違いました(笑)。
でも、結果的にはそれがすごく良かったです。毎日ひたすら新規営業をして、初めて自分で受注できた瞬間は、今でも覚えています。学生だった自分が、外国語を使ってお客様と話して、仕事をいただく。あの時に初めて、「営業って面白いな」と思いました。今でも営業が好きなのは、あの経験が原点だと思います。
西岡:新卒では大手企業ではなく、スタートアップを選んだんですよね。
藤川:そうですね。もともとは大手企業も受けていました。ただ、マレーシアでお世話になった経営者から声をかけてもらって、創業間もない会社を手伝うことになったんです。
最初は本当に小さな会社だったので、営業だけではなく、経理や総務など、何でもやりました。会社が少しずつ大きくなって、人が増えて、オフィスも広くなっていく。
自分の仕事が、そのまま会社の成長につながっている感覚があって、すごく面白かったですね。
西岡:その経験が、今のCarrariaにもつながっていますか?
藤川:かなりつながっています。特に大きかったのは、経営者の存在です。
当時の社長は、会社が大変な時でも、ずっと旗を掲げ続けていました。売上がまだ十分ではない時も、未来の話をしていた。その姿を近くで見て、「会社をつくる人って、かっこいいな」と思うようになりました。
今、地方の中小企業の経営者の方々とお話ししていて心が動くのも、たぶんこの原体験があるからだと思います。
西岡:そこからリクルートに転職した理由は?
藤川:スタートアップでの仕事はすごく楽しかったんですが、改めて自分の人生を考えた時に、「もっと多くの人の人生に直接関わる仕事をしてみたい」と思うようになったんです。僕自身、仕事が楽しかったことで人生が大きく変わった感覚がありました。
だから、「仕事が楽しければ、人生も結構楽しくなるんじゃないか」と思って。それで人材業界を志望し、リクルートに入りました。
西岡:リクルート時代は、最初はキャリアアドバイザーですよね。
藤川:そうです。福岡を中心に、九州・中四国の転職希望者の方と面談をしていました。
累計では3,000名以上の方とお話ししました。最初はかなり数字にこだわっていました。成果を出したい気持ちが強くて、新人賞をいただいたり、MVPをいただいたり。それ自体は良かったと思います。でも途中から、「数字を出すことだけが、本当に良い仕事なのかな」と考えるようになりました。
西岡:きっかけがあったんですか?
藤川:ありました。
当時、転職希望者の方が企業への入社を決めた後、入社直前で辞退してしまうことがよくありました。候補者は企業に申し訳なくなって、連絡しづらくなる。
企業側は困る。企業を担当する営業も困る。
それを見ながら、「これ、誰も幸せになっていないよな」と思ったんです。そこから、この課題を解決するプロジェクトを立ち上げました。その時に、当時の上司から、「この仕事の価値は何なんだ?」と聞かれました。
西岡:結構本質的な質問ですね。
藤川:当時の僕には、めちゃくちゃ難しかったです(笑)。
でも、そこから仕事をするときに、「誰の、なんのための仕事なのか」を考えるようになりました。今でも、この問いは自分の中に残っています。
Carrariaの事業を考える時も、
「これって本当に企業の採用を良くするのか」
「本当に求職者のためになるのか」
ということは、できる限り考えるようにしています。
西岡:その後、広島でマネジメントを経験しますよね?そこで僕と出会ったわけですが
藤川:ここはかなり失敗しました(笑)。
最初は、「自分が成果を出したやり方を、みんなにもやってもらえばいい」と思っていたんです。ロープレをして、面談にも同行して、細かくアドバイスをする。実際、数字は上がりました。だから「このやり方で正しい」と思っていました。でも、組織サーベイを取ったら、「信頼している」という声がある一方で、「自分の意見を押し付けられているように感じる」という意見も出てきました。
最初は自分の弱さから受け入れることができず、それくらいショックをうけてました。。
西岡:藤川さん、今はあんまりマイクロマネジメントしないですもんね。
藤川:それは、この時の経験が痛烈にあるからです。(笑)。
一度、チームのみんなに自分のマネジメントについて率直にフィードバックをもらいました。その中で気づいたのが、
「みんな、ちゃんと顧客のために仕事をしたいと思っている」
ということでした。
そして、一人ひとりにやりたいことも強みもある。そこからは、細かく指示をするのではなく、「その人がやりたいこと」と「組織にある機会」をつなぐことを意識するようになりました。そうしたら、以前より成果が出るようになったんです。しかも、自分では思いつかなかったような仕事が、メンバーからどんどん生まれるようになった。
そこで、「人には、それぞれの持ち味がある」ということを実感しました。
西岡:Carrariaの「自分らしい色」という考え方にもつながっていますね。
藤川:かなりつながっています。
僕自身、マネージャーになった頃に、周りの人がみんな自分より優秀に見えて、
「自分の強みって何なんだろう」
と悩んだ時期がありました。その中で、自分なりに興味を持ったテーマを徹底的に調べて、仕事に落とし込んでいく経験をしました。求職者の「不安」という感情について研究して、論文を読んだり、大学教授に話を聞きに行ったり。
それを実際の仕事に落とし込んだ結果、全社表彰もいただきました。そこで初めて、「人と違うことって、劣っているんじゃなくて、強みが違うだけなんだ」と思えるようになりました。これは、人にも企業にも言えることだと思っています。
西岡:地方企業への想いが強くなったのは、いつ頃ですか?
藤川:岡山・広島・熊本などで仕事をした経験が大きいです。
特に法人営業のマネージャーになってから、地方企業の経営者の方と直接お話しする機会が一気に増えました。僕は商談でも、採用の話だけではなく、
「なぜこの会社をつくったんですか?」
「どんな会社にしていきたいんですか?」
という話を聞くのが好きでした。そうすると、本当に面白い会社がたくさんあるんですよ。
独自の技術を持っている会社。
社員のことをすごく大事にしている会社。
何十年も地域を支えている会社。
それなのに、採用になるとなかなか人が集まらない。
西岡:企業の魅力と採用力が、必ずしも一致していない。
藤川:まさにそうです。
地方企業の場合、人事専任の方がいないことも多いです。総務の方が採用を兼務していたり、経営者自身が採用をしていたり。
求人票を作って、
媒体を運用して、
エージェントと連携して、
候補者に連絡して、
面接を調整して、
数字を振り返って改善する。
これを全部やり切るのは、かなり大変です。
結果、「求人を出しても応募が来ない」となって、
「地方だから仕方ない」
という話になってしまう。でも、僕はずっと違和感がありました。
西岡:求職者側も見ていたからですか?
藤川:そうですね。
キャリアアドバイザー時代には、「本当は地元で働きたい」という方をたくさん見てきました。でも、「地元には働きたい会社がない」と言われる。
一方で企業側は、「人がいない」と言っている。
企業は「人がいない」と言う。
人は「会社がない」と言う。
でも、両方を見てきた僕からすると、「いや、どっちもいるんだけどな」
と思っていました。ただ、うまく出会えていないんです。
西岡:そこがCarrariaを立ち上げた一番の理由ですか?
藤川:そうですね。
地方採用を変えるには、求人広告を出すだけでも、人材を紹介するだけでも足りないケースがあると思いました。
採用戦略を考えて終わりでもダメです。
求人を作る。
媒体を動かす。
スカウトを送る。
エージェントと連携する。
候補者に連絡する。
面接を調整する。
数字を見ながら改善する。
そこまで企業と一緒にやる。いわば「外部人事」のような存在が必要なんじゃないかと思いました。それが、CarrariaのRPO事業のスタートです。そして今は、人材紹介も始めています。企業側と求職者側、その両方に向き合う会社にしたいと思っています。
西岡:Carrariaという会社名や、「地方採用に彩りを。」という言葉にはどんな想いがありますか?
藤川:僕たちは「色」という言葉を大切にしています。
人には、その人にしかない色がある。
企業にも、その会社にしかない色がある。
でも採用ではどうしても、年齢、学歴、職歴、会社規模、年収。そういったスペックで比較されやすい。もちろんそれも大事です。
でも、
「この人だから活躍できる」
「この会社だから働きたい」
という出会いも絶対にあると思っています。
だからCarrariaのVISIONは、
「すべての人と企業が、自分らしい色を発揮できる社会へ。」
そして、「地方採用に彩りを。」という言葉を掲げています。
リクルート時代の僕たちの恩師との食事の様子
西岡:最後に、これからCarrariaをどんな会社にしたいですか?
藤川:いつか、「地方採用ならCarrariaに相談しよう」と言ってもらえる会社にしたいです。ただ、会社を大きくすることだけが目的ではありません。
僕たちが介在することで、
採用できなかった会社が採用できるようになる。
地元で働きたい人が、地元で働けるようになる。
企業が成長して、また新しい雇用が生まれる。
そういう事例を一つずつ増やしていきたいです。僕自身のキャリアを振り返ってみても、最初から何か明確な答えがあったわけではありません。
営業をして、
人材業界に入って、
マネジメントで失敗して、
地方企業と出会って。
その中で少しずつ、
「誰の、なんのための仕事か。」
「人には、それぞれの持ち味がある。」
「現場に出て、顧客を知り、実行までやり切る」
という価値観ができてきました。Carrariaは、その延長線上にある会社だと思っています。まだ創業したばかりです。完成された会社ではないからこそ、一緒につくっていける余白がある。
僕たちと一緒に、「地方だから仕方ない」を、一つずつなくしていける仲間と出会えたら嬉しいです!