2022年、いよいよ閉塞感に満ちていたコロナワールドに終わりを告げようとしていた。人々の我慢も限界に来ていた。マスクが常識となる世界がいつ終わるのか。待望していたのだ。国内旅行者の動きは活発となり、海外渡航の制限も徐々に解かれようとしていた。
そして、藤田も同じように、マスクを取るタイミングを伺っていた。
コロナを機に飛躍を迎える
良くも悪くも、コロナ前の僕のこだわりは「少数精鋭」だった。多くの人数で組織構築を行うよりも、少数で筋肉質な利益体質の組織を目指したいと考えていた。故に、コロナが到来した際も、ダメージは少なかった。元々社員が多い組織ではなかったのだ。
不動産事業でコロナ時期を全て黒字で終え、新たなフェーズを迎えた。民泊2.0だ。
コロナ影響下で、民泊運営会社の業界図は激変した。上場を目指していた他社はキャッシュ不足で事業譲渡に追い込まれ、また倒産した会社もあった。
一方、ブレークアウトにおいては、お客様である「民泊オーナー(民泊事業者)」様においては、「コロナ前にたくさん儲けさせてもらっていたから、コロナが終わるまで我慢するよ」と、嬉しい言葉を僕に届けてくださった。結果、3年間売上が大幅に減ったにも関わらず、お付き合いを継続していただく。ブレークアウトの管理件数は、コロナ前とコロナ明けで、ほとんど変わらないどころか、コロナ明けには、既に最大管理戸数を更新していた。
2017年10月にブレークアウトが創業してから、民泊業界での立ち位置は「参入してきた若い社長の会社がある」であったが、2023年にもなると「北海道で一番民泊管理しているよね」という話が出るほどに、実績を伸ばすことができた。これは紛れもなく、支えて下さった民泊オーナー様との懸命な信頼構築の結果だった。
リクルートで学んだこと
僕は24歳の時、リクルート住まいカンパニー(現・リクルート)に転職したが、リクルートでは「ビジネスは信用の積み重ねであること」であることが一番大きな学びとなった。嘘で塗り固めた営業トークではなく、派手で勢いのある対話テクニックでもなく。約束をすること、約束を守ること。相手にとって必要であるかどうかを考え、真実を伝えること。売って終わりではなく、売ってからがスタートであること。僕が一番大切にしていることです。このことを、僕は創業してからずっと変わらず実践している。いつまでに、何をする。という約束を守り、守るどころか期待を超える。継続して約束を守り続けることで、オーナー様との信頼を構築してきた。これからも、同じスタンスを貫きたいと思う。社員にも同様のことを求めたい。
数字は順調に伸びていった
売上の進捗は順調だった。2023年9月期:6.4億円、2024年9月期9.5億円、2025年9月期18.1億円。コロナで3年間が硬直しており、経済が再開されてから成長を続けることができている。しかし、事業成長とともに次なる課題が顕在化した。シンプルな組織構造であることの弊害である。
つづく