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デザインの力で言語の壁を越える、UI/UX担当の想い

Photo by Jefferson Sees on Unsplash

はじめまして、みらい翻訳のUI/UXディレクションを担当しているOkayこと岡です!
(みらい翻訳ではニックネームで呼び合う文化があり、Okayは名字と名前の頭文字から来ています)

我々みらい翻訳は0→1のフェーズを終え次に実現したい1→10を目指しているところですが、いかにユーザーの満足度を向上させていくかが課題であり、そしてそれを実現するためにはUI/UXを強化していく必要があります。

みらい翻訳が目指す「言語の壁を超え、新しい生活と仕事の様式をもたらす共通語の機能を機械翻訳として2028年までに作る。世界のすべての人々に英語を母語とする人々と同じ体験を与える。」というビジョンに対しUI/UXチームがどういう役割を果たしていくべきか、どんな課題があり今後どんな活動をするのかをお伝えしたいと思います。

あらためまして自己紹介

私はみらい翻訳へ2021年9月に入社しました。前職では事業会社で求人サイトや飲食店検索サイトなどのWebディレクターやUI/UXディレクションを担当していました。

UI/UXに深く携わるようになったのはECサイトを運営している某企業に勤めていた時です。それまではWebサービスのCVRを上げるためにサイト分析を行いその数値を追って機能改善や導線の改善などを行っていましたが、UI/UXに携わるようになるとユーザーファーストで物事を考えいかにユーザーが嬉しいと思えるような体験を提案できるかが重要であることを学びました。サイトの改善だけでなくユーザーの利用文脈を考えサービスを認知するところから体験設計を行う必要があるなど、UI/UXデザインの幅広さと奥深さにハマっていき、プロダクト開発の楽しさややりがいを感じるようになっていきました。

みらい翻訳ではUI/UXチームのマネージャーとして新機能のUI検討やユーザーのリサーチ活動、最近ではUI/UXチームでNPSをエンドユーザーから取得するようになり、よりユーザーの行動を詳細に把握しながらプロダクトの改善に取り組んでいます。

みらい翻訳にジョインした理由と成し遂げたいこと

みらい翻訳にジョインしたのはシンプルにそのビジョンに共感したからです。

私は幼少期の頃に父の仕事の関係で渡米していたことがあるのですが、それはもう遥かに高い言語の壁を感じていました。英語が喋れない、読み書きも出来ないので当たり前です。自ら希望して渡米したわけではないので語学学習には積極的になれず、非常に苦労したことを覚えています。その渡米生活は3年程で終わるのですが、ある程度の語学力は身についたもののネイティブには程遠い状態のまま日本に帰ってくることになります。社会人になり、業務上で英語を使う場面では比較的コミュニケーションを取ることはできたものの、資料を英語化する必要がある場面では翻訳作業に時間を取られていました。ここでもまた言語の壁を感じることになります。

言語の壁を超えるにはどうしたらよいか?私は語学力を磨くしかないと考えていましたが、機械翻訳というツールを使って言語の壁を超えていく、新しい生活と仕事のスタイルを確立していきたいというみらい翻訳のビジョンに、なるほど、そういう実現の仕方もあるなと気付かされました。みらい翻訳と出会う前までは、自分自身のキャリアの中で渡米した経験や語学力といったものはスキルの一部でしか無かったのですが、そのような経験を言語の壁を超えられる社会にしていきたいというモチベーションに転化し、共に実現したいと思い入社を決めました。

海外での生活や、業務で翻訳作業を必要とする場面では誰しもが私が幼少期に感じていたような言語の壁が少なからず存在します。言語の壁を自ら超えようとする苦労や時間は無駄ではありませんが、機械翻訳ツールを使うことで、より効率的で生産的な社会になり、壁がなくなることで今以上に世界が身近に感じることができるのではないか、そういった体験をみらい翻訳の技術を使ったプロダクトを通して提供していきたいと考えています。

機械翻訳サービスにおけるUI/UXデザインの醍醐味

機械翻訳を必要とする業務は専門性が問われているケースが多く、また海外とのコミュニケーションではスピードが求められているシーンもあると思います。私も以前勤めていた企業で専門用語を使ったコミュニケーションでは適切な言い方や言い回しが分からず、すぐに返事できない状況があったことがありましたが、そのような利用シーンでインターフェースや翻訳結果までのステップが作業の阻害要因となるのは避けたいと考えます。よりユーザーが望んでいる翻訳結果に素早く辿り着けるようなUI/UXを提供することで翻訳作業の負担が軽減されたり伝えたいことが伝わる、そういったところに機械翻訳サービスを提供するUI/UXデザインの醍醐味があると思います。

先日、ご利用ユーザーの方にインタビューさせていただいたのですが、「業務効率が劇的に上がった。難解な文章やビジネス系の文書の翻訳作業の効率が上がった、助かった」と仰って頂きました。一方で、翻訳精度の向上や機能導線の改善、新しい機能の要望も頂いています。
それらはまだユーザーの作業やコミュニケーションの阻害要因となっている裏返しです。要望の裏側にはどういった背景があるのか、どういった使い方をしてその要望が出ているのかという真意を細かくリサーチしていきながら提供すべき体験を構築していく必要があります。こうした取り組みを経てFLaTやMirai Translatorを導入頂いている企業の生産性が向上することにやりがいを感じています。

UI/UXチームが抱えている現在の課題

みらい翻訳はNTTドコモが機械翻訳事業の強化を図るために2014年に設立されたベンチャー企業です。「言語の壁を超える」というビジョンを掲げ「Mirai Translator」をリリースし、2019年には黒字化を達成しました。B向けのSaaS型サービスとして企業に導入頂き、現在多くのユーザーにご利用頂いています。

0から1とするフェーズは終わり、1を10、10を100にしていくフェーズに突入しています。みらい翻訳はビジョン達成のためFLaTやMirai Translatorだけでなくデスクトップアプリや会議翻訳ツールなど新しいプロダクトやサービスを開発していますが、1から10にしていく中で新しい課題がいくつかあります。

UI/UXはその課題の一つです。
様々なプロダクトを提供する上でユーザーの利用シーンに合わせたUIやUXデザインを考えていかなければなりません。利用シーンや用途に合わせ、みらい翻訳が目指す生活や仕事の新しいスタイルとその世界観を表現できるUI/UXを提供していく必要があります。以上の背景からUI/UXチームが発足しましたが、UIデザインはこのチームとしてチャレンジングで優先度高く取り組むべき要素です。
B向けのプロダクトということもあり、ユーザーが接点を持つのはその企業に属し業務に携わったタイミングです。認知したと同時に検討の余地もなく利用する際に、日常的に使うには複雑で、望んでいた翻訳結果にならないようなUIデザインではユーザーの体験は著しく悪いものとして記憶され離れてしまいます。
このような状況を避けるためにもUI/UXとしてどんな体験を提供するべきなのか、またそれを実現するにはどんなUIデザインであるべきなのかを検討しプロダクトへ落とし込んでいく必要があります。

例えばユーザーが望んでいる翻訳結果には専門用語の翻訳や文章全体の流暢性、または語調など様々な要素が絡んでおり、そこに至るまでにユーザーはあらゆるパターンで原文を言い換えたり、翻訳結果を逆に翻訳にかけたり(逆翻訳)するなどして機械翻訳を活用しています。
このようなユーザー行動をアンケートやインタビューなどから理解し、用語を正確に翻訳できるような辞書機能の改善提案や、操作上のステップ数を少なくするUI改善、また初めて利用するユーザーが多いので分かりやすい洗練されたUIデザインを設計することなど、インターフェース上で解決できることは多くあります。

またデザインクオリティの向上や使いづらさを改善することで、ブランディングの向上が期待でき、更には申込み拡大や他サービスの利用移行の抑止にも繋がります。UI/UXは非常に大きな役割を担っており、将来的にはみらい翻訳におけるプロダクト全体のデザイン業務を担えるような制作体制に拡大させていきたいと考えています。

UIデザインやユーザー体験によって、プロダクト価値を向上させることができるのは間違いありません。社会実装可能なインターフェースや新しい技術をユーザーに分かりやすく届けるUIデザインにより、
我々が目指すビジョンの実現を可能にできると考えています。UIUXチームはまだ立ち上げたばかりですので、自分達の力で大きなインパクトを出す機会を得たり、組織作りに関わることも可能なフェーズです。
AIプロダクト×UIデザインといった新たな経験を積みながら、一緒にUIデザインの力で言語の壁を越えるイノベーションを実現しませんか?

みらい翻訳のUIデザインに興味をお持ちいただいた方、ぜひお話しましょう!

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