プロフィール
田村 誠(たむら まこと)
法政大学卒業後、法律事務所を経て大手保険会社に入社。営業所長、支社長を歴任し数多くのスカウト実績を残す。2023年にGA technologiesに転職し、RENOSYマーケットプレイス事業の中途採用を担当。その後RENOSY Ricordiに転籍。現在はRENOSY Ricordi採用部門の最高責任者として、人材、組織両面のマネジメント業務を統括する。
「営業」との出会い
──まずは田村さんの人生前半戦について教えてください。
長崎で生まれ、その後福岡に移りました。兄が1人います。
当時はドラえもんの「のび太くん」みたいな成績だったのですが、成績以外は「ジャイアン」みたいな男の子でした。当時では珍しく塾に行かせてもらい、中高一貫の進学校に入学しました。
進学校だったこともあり、周りが「東京の大学に行く」という雰囲気だったということ、あとは先に大学進学していた兄も東京にいたということもあり、僕も東京に行くぞと受験して法政大学に進学しました。
大学生時代は全然勉強をしておらず、バイトと遊んでばかりいましたね(苦笑)
──大学卒業後の進路は?
兄は「弁護士になって独立する」という夢を持ち熱心に勉強をしていました。僕も兄と同じように、いずれは独立したいと漠然と考えていました。兄弟共に自営業であった父の姿を幼い頃からずっと見てきて、どこかで「自分の裁量で生きていきたい」という想いが培われていたんだと思います。なので大学卒業後は一般企業への就職は考えていなかったです。
兄の勧めもあり、手当たり次第に色んな法律事務所に「面接してください」と電話をかけたり、直接お願いしに行ったりしていました。その中で、面接を受けてくれた事務所の面接官が偶然2人とも同じ大学の出身だったことが分かり、そこからのご縁で最初は法律事務所に入社をしました。
入社後は、ルート営業として色々なことを経験しましたが、その中で新規営業もしてみたいと思うようになり、上司に直談判して新規開拓を始めました。
これが「営業との出会い」でしたね。
「実力」を求め、最上級の困難を選択
──転職のきっかけは?
法律事務所に勤めていた27歳の頃に仕事で出会った方の存在が大きかったです。
福岡出身の5大商社の方だったのですが、その人の会話の質、考え方、見なり、連れて行ってくれる場所……すべてが新鮮で、衝撃的で、初めての世界でした。
人も食事も場所も本物に触れさせてもらうようになったというか。
美味しいご飯にお酒も全てご馳走になっていて、ただただ楽しく過ごしていました。
いつものように一流のお店に連れて行ってもらったある日。
ふと気付くと、隣に座るのは自分と同じくらいの歳のお客さんが1人。
そこで初めて「劣等感みたいな何か」を感じたんです。
自分は人に奢ってもらっていて、彼はそうではない。この「差」はなんなんだと。それが忘れられなくて、「この差はいつ生まれたんだろう?」と考えるようになりました。
いい高校に入ること?いい大学へ入ること?
人生が高校や大学の時点で決まってしまうのは嫌だ、「実力で勝負したい」と強く思い、その想いがどんどん強くなっていったんです。
そういった気持ちが芽生え、その尊敬する商社の方から新たな道をと背中を押されたタイミングで、元々加入していた保険会社の方に「うちに来ないか」と声を掛けられ、決意が固まりました。
当時29歳。そこから「社内でも精鋭が集まる支社」に飛び込みました。
人を内から変化させる「育成」との出会い
──そこから支社長までご経験され、順風満帆にも見えますが……
気合十分で臨んだのですが、実はプレイヤーだった1年目は全然結果が出せなかったんですよね。2年目になって、本部長から「マネージャーになるか、辞めて福岡に帰るか選べ」と言われるほど。でも僕の中に帰る選択肢はありませんでした。「面倒見がいいことを認めていただいている」と思い、迷わずマネージャーの道を選択しました。
ただ、マネージャー1年目は、またしても結果が出ませんでした。それが2年目になり、一気に成果が出たんです。何が変わったかというと、僕ではなく、僕を育成してくれる「上司」が変わった。
そこで初めて「育成」の凄さを思い知りました。
「売り方」ではなく、人としての「在り方」を叩き込んでもらったんです。
──どういう教えだったのですか?
「メンバーの成功はメンバーの功績。メンバーの失敗はマネージャーの責任。」
「感情で怒るのではなく人としての姿勢、在り方で向き合うこと。」
「尊敬され、愛されよ。両方は無理なら、まず尊敬されよ。」
まだまだ沢山あります。
「売り方」や「マネジメント方法」など、技術的なところではなくて、人としての「在り方」や「考え方」を教えていただきました。
その内容がものすごく腑に落ちました。
自分の「在り方」次第で、人も組織も変わるんですよ。これは仕事でもそれ以外でも同じだと思います。
「金を残すは三流、仕事を残すは二流、人を残すは一流」
という言葉がありますが、自分が受けて変わることができたこの「育成」を次の世代に繋げたい。
人を残したいという想いが、今の僕の軸になっています。
「在り方」を極めたその先に
──その後、弊社(株式会社RENOSY Ricordi)への転職経緯は?
やりきった、と思えたことが大きかったです。
あとは立場が上がるにつれて、プレイヤーとして利益を会社にもたらしていないことに違和感を覚えるようになったことも大きな理由です。
そんな時、当時の師匠たちが新しい挑戦のために次々と転職していきました。「僕もここを出ないと自分自身が終わる」、そう直感しました。
そんな時、以前から声をかけてくれていた株式会社GA technologies(以下「GAテクノロジーズ」)代表の樋口さんを思い出し、ご縁もあり2023年に中途採用担当として入社しました。その後、GAテクノロジーズのグループ会社である株式会社RENOSY Ricordi(以下「リノシーリコルディ」)の中途採用も一部担当させていただく中で、リノシーリコルディには「個が生きている、ウェットに富んだ魅力がある」と感じ、2025年、グループ内転職という形で入社させていただきました。
入社の決め手として大きかったのはリノシーリコルディの福田社長の存在ですね。
今まで多くの方と出会ってきましたが、福田社長は今まで出会ったことのない新しいタイプの上司なんですよ。表現の仕方やタイミング、見ている視点など、今までにはない新しさを持っている。自分で言うのはおこがましいですが、考えていることやベースの価値観が自分と似ていると思っています。いずれ福田社長の右腕になりたいです。今はまだ右手の小指ぐらいですが……
「成長」をソリューションし続ける
──採用担当として、候補者の方と向き合う時に大切にしていることはありますか?
「 Respect for each other. 」
お互いに尊重し合う、ということですね。
採用は単なる人と企業のマッチングではなく、その人の人生に対する”ソリューション”だと思っています。
僕は、その人以上にその人の可能性を信じてあげたい。
自己分析ができていると思っていても、実は自分の本当の気持ちを出しきれていないことも多いです。本当の気持ちを隠してしまっているフタを少し開けてあげて、本当の気持ちに気付き、新しい景色を見てもらう。それが僕の役割です。
──最後に、次の世代へ田村さんからの最大のメッセージは何でしょうか。
「成功よりも、成長」
目先の成功だけでなく、その過程にある成長を信じてほしい。
ということです。
今の世の中、結果を出すための「正解」を探すことも多いと思います。
最短距離で成功を手に入れることが出来るというメリットの一方、環境によっては使えないという、とても大きなデメリットもはらんでいます。
大切なことは、たとえ泥臭くても今の自分が昨日の自分より、一歩でも高い場所に立とうとする「成長」のプロセスそのものだと思っています。
僕自身マネージャーとして、人が「変わる前」「変わっていく過程」「変わった後」と、その瞬間を数多く見てきました。
だからこそ思うことは、「成功」は一時的な現象でも「成長」は一生の資産になるということなんです。
プライベートでは子煩悩なパパさん✨