市役所16年→IT業界→44歳で起業。「遠回りだった」とは一度も思わない理由
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私は2006年から16年間、高槻市役所で公務員をしていました。
介護保険課、総務課統計、生活福祉課。窓口で住民と向き合い、制度を運用し、膨大な紙とExcelと稟議に囲まれた日々。安定はしていました。でもずっと、ある違和感を感じていました。
「なぜ、部署を横断した業務改善がこんなに進まないんだろう」
行政の意思決定には何重もの承認プロセスがあり、一つの改善に何ヶ月もかかる。隣の課がやっていることすら見えない。これは行政だけの問題じゃなくて、日本の組織全体に根を張っている構造的な課題なんじゃないか。
そう思いながらも、すぐには動けませんでした。
40歳、IT業界への転職
2022年、40歳でIT業界に転職しました。遅いと言われるのはわかっています。
でも、行政の現場で「何が本当に必要か」を16年間見てきた経験は、IT業界に入って初めて武器になりました。自治体DX、大規模インフラ構築、ECプラットフォーム開発。現場を知っているからこそ、「この機能は本当に使われるのか」「誰のための要件なのか」が見えた。
そして大手SIerのPMOコンサルタントとして、50名以上・8社が関わる大規模プロジェクトに参画したとき、衝撃を受けました。
日本のITプロジェクトの成功率は、たった3割。
品質管理の方法を知らない。進捗が可視化されていない。リスクが台帳に載る頃にはもう手遅れ。これは能力の問題じゃない。仕組みの問題だ。
なぜ「PMO×AI SaaS」なのか
大手コンサルのPMOサービスは月額数百万円。大企業なら使えるけど、中小企業には手が届かない。一方、JIRAやBacklogは専門用語だらけで、PM初心者には使いこなせない。
「大企業と中小企業のプロジェクト管理の格差」——これが僕が解きたい課題です。
だから2026年2月、合同会社Projimoを作りました。PMOコンサルティングとAI搭載プロジェクト管理SaaSの二本柱で、この格差を埋めるために。
市役所で学んだ「現場の課題は現場にしかない」という感覚。IT業界で学んだ「テクノロジーは仕組みを変えられる」という確信。この2つが重なって、ようやく自分がやるべきことが見えた気がしています。
「遠回り」じゃなくて「必要な道のり」だった
16年の行政経験がなければ、組織の課題の根深さを知らなかった。 IT業界に転じなければ、テクノロジーで解決できるという発想がなかった。 NTTデータの現場にいなければ、3割しか成功しないという現実を知らなかった。
全部つながっています。
今、Projimoは創業メンバーを探しています。華やかな経歴は必要ありません。「こういう課題を本気で解きたい」と思える人と、一緒に作りたい。
もし少しでも共感してもらえたら、気軽に話しましょう。