AI CAMPUS #04:第4回『AIキャンパス』を開催しました◎ | AI CAMPUS
こんにちは!アヴァント株式会社採用担当の旭谷です。今回は、2025年9月5日(金)に実施した第4回『AIキャンパス』の様子をお届けいたします!第3回では『株式会社電通デジタル』の山田執行役員に外...
https://www.wantedly.com/companies/company_6113585/post_articles/1011156
こんにちは!アヴァント株式会社採用担当の旭谷です。今回は、2025年12月3日(水)に実施した第5回『AIキャンパス』の様子をお届けいたします!
今回のセッションでは、AIサイト「AXiS」からの投稿内容の共有に加え、ミガロホールディングス株式会社AIストラテジストの新妻様にご登壇いただき、「生成AIを活用したDX推進のリアル」 をテーマに、業務アプリ開発やタスク自動化の事例をご紹介いただきました。AIが実務でどのように活用されているのか、そしてどのように業務効率化につながるのかを、非常にリアルな視点でお話しいただきました。ぜひご覧ください✨
過去の記事もこちらからご覧いただけます。
▼第4回『AIキャンパス』のレポート記事はこちら!
現在、仕事の生産性や創造性を高めるうえで、AIの活用は欠かせないものとなっています。こうした流れを受け、当社の親会社であるミガロホールディングス株式会社では、AIと人材育成を組み合わせたプロジェクト 『Project AXiS』 を立ち上げました。すでにグループ内では、AIを活用した開発や業務効率化の成功事例が数多く生まれています。しかし、これらの成果をさらに広げていくためには、「AIを正しく理解すること」、そして「実務で使いこなす力」を身につけることが重要です。そこで、ミガログループのエンジニア全員がAIについて学び、知識や事例を共有できる場として、『AIキャンパス』 を開設しました。月に一度開催しており、“AIを知る・試す・活かす” を目的とした、グループ横断の学びの場となっています。
— わずか2ヶ月で急成長。広がる「AIアウトプット文化」—
今回のAIキャンパスの前半では、社内AI活用プラットフォーム 「AXiS」 の最新状況と、今後の運営方針が共有されました。立ち上げからまだ 2ヶ月。にもかかわらず、その成長スピードは想定以上。参加者からも驚きの声があがっています。AXISではすでに 公開記事20本超、公開待ちの記事も10本以上。投稿ペースは 週2〜3本と、社内で最速クラスのナレッジ共有プラットフォームに成長しています。記事を書くことで、調べる → 整理する → 言語化する → スキルが伸びるという学習の連鎖が自然と生まれ、エンジニアのAIリテラシー向上にもつながっています。
▼AXISはこちら
今回のAIキャンパスから、執筆者のリアルを紹介する新コーナー 「AXiSの裏側」 が始まりました。初回スピーカーを務めたのは、アヴァントのH.Yさん(ペンネーム:わたるさん)。なんと、育休中の4日間で23本の記事を執筆するという驚異のアウトプット量…!「AI × 記事執筆」を通じて見えてきた、AIとの向き合い方や働き方の変化を語ってくれました。
AIは段取りさえ丁寧に伝えれば、驚くほど速く、正確にタスクをこなす相棒 になる。逆に「AIに丸投げしたのに期待外れ…」という失敗は、“期待値を上げすぎていただけ” という一言が強く印象に残りました。
AI活用について社内で発信を続ける中で、変化が生まれましたと語りました。まず1つ目は、チームに「親近感」が生まれたこと。記事を通して“どんな想いで働いているのか”“どんな工夫をしているのか”が自然に共有され、メンバー同士の距離がぐっと縮まったそうです。2つ目は、自分の思考が体系化されたこと。情報を調べ、整理し、言語化するプロセスを繰り返すことで、自分自身の思考プロセスが驚くほどクリアになったといいます。
そして3つ目は、AI活用のアイデアが次々と湧くようになったこと。発信を重ねるほど着眼点が磨かれ、「これもAIでできるのでは?」という気づきが自然と増えていき、まさに“アウトプットがインプットを呼ぶ”状態に入っていったと話してくれました。
さらに印象的だったのは、「AIが働き方そのものを変えた」という話でした。
まず、0→1の立ち上げ速度が劇的に向上したこと。構想づくりやたたき台の作成が一気に早くなり、アイデアを形にするスピードが格段に上がったといいます。また、100→110のような仕上げのクオリティアップも短時間で可能に。細部のブラッシュアップや言語化、資料の整え込みなど、“最後のひと押し”をAIが強力にサポートしてくれるようになりました。その結果、プロジェクトの同時並行が以前よりもずっとスムーズに。仕事全体が軽やかに回り始め、「AIを前提とした働き方」に自然とシフトしていったと語っていました。
AIキャンパスの後半では、AIアプリや業務自動化の開発を多数手がけてきたミガロホールディングス株式会社の新妻様が登壇。モデル選定から品質評価、そして現場導入まで――実務の最前線に立ってきたからこそ語れる“リアル”が共有されました。
新妻様がまず語ったのは、生成AIアプリ開発におけるモデル選定の難しさです。業務を安定運用するためには、処理内容に応じてモデルを切り替える判断が欠かせません。軽い処理にはコストを抑えた高速モデルが適している一方で、責任の重い業務では高品質なモデルが求められます。つまり、タスクを細かく分解し、場面ごとに「最適な1手」を選び続ける設計力が必要になるのです。国内リージョンに限定される環境ならではのトラブルとして、GPT-4が突然利用できなくなった事例も紹介されました。その際は即座にClaudeへ切り替えて対応し、結果は「精度はほぼ同じ、なのにコストは1/10」。技術トレンドが高速で変化する領域だからこそ、柔軟に最適解を選び直す姿勢の重要性が示されたシーンでした。
品質管理については、「人とAIを組み合わせる二段構え」が最も重要だと強調されました。生成AIはどうしても出力に揺らぎが生じるため、業務担当者による目視チェックと、AIによる自動評価(LLM-as-a-judge)の双方で品質をコントロールする体制を整えているとのことです。特に、大量のデータを扱うスキルシート自動生成プロジェクトでは、処理を5段階以上に分けてAPIを叩くことで、ステップごとに精度を積み上げていく工夫が実践されていました。
後半パートでは、新妻様が携わったプロジェクトが多数紹介されました。
請求処理では、クラウドOCRでレイアウト情報を取得し、LLMでデータを構造化。最終チェックは人が行うというハイブリッド構成が最も安定するという知見が共有されました。現場では「AIが8割、人が2割仕上げる」という実用的な運用が鍵になっています。
スキルシート自動生成では、業務履歴を統合・整形し、企業提出用フォーマットへ自動変換。不動産営業支援では、顧客データ・過去商談・在庫情報を掛け合わせ、提案理由やトークシナリオまでAIが生成する仕組みを構築。営業担当者の準備工数を大きく削減しました。
確定申告FAQチャットボットでは、検索→回答→有人対応まで自然に接続される導線を設計し、利用者のストレスを大幅に軽減。教育DXでは、講義資料のテキスト化、音声生成、ロープレ評価の自動化など、多様な学習スタイルを支える環境づくりに貢献しています。
最後に新妻様は、現場で痛感したAI開発の本質について語りました。成果を決めるのはモデルそのものではなく、「業務理解」「データの質」「AIの適用」。この3つがどれだけ高度に掛け合わされているかだといいます。モデルが誰でも使える時代になった今、差別化の源泉となるのは自社に蓄積されたデータ。そしてノーコードでAIアプリが作れるようになった現在、エンジニアに求められる価値は業務を深く理解し、最適な解決策に落とし込む力へとシフトしています。生成AIが普及する今、「業務の本質を見抜き、データを設計し、仕組み化する力」こそが企業の競争力になる。そんな示唆に富んだメッセージで、このセッションは締めくくられました。
今回のAIキャンパスでは、「AIを使う人」と「AIを実装する人」という2つの視点が交差し、生成AIを事業に活かすための豊富な実践知が共有されました。特に印象的だったポイントは次の通りです。
AI活用はまだ発展途上ではあるものの、今回得られた知見は、私たちの社内取り組みを確実に前進させる大きなヒントとなりました。
2025年5月より毎月開催している『AIキャンパス』は、毎月開催し続け、今回で第4回を迎えました。AIがより身近になりつつある今、私たちはAIを学び共有をする場としてこれからも開催していきます。今後もAIに関する最先端の様々な情報をお届けしますので、『AIに興味がある』という方はぜひ当社のストーリーを楽しみにしていてください!