バディデータは採用コンサルティングの会社ですよね。でも事業がどんどん広がっている印象があります。
よく言われます(笑)。
採用コンサルティングをやっていて、IT・DX業務支援もやって、WEB制作もやって、RPO支援もやって、AI人材の業務支援もやっている。「何の会社ですか」って聞かれることもある。
でも、僕の中では全部つながっているんです。バラバラに広げているわけじゃない。
どういうつながりがあるんですか。
採用コンサルとして企業に入っていくと、毎回同じ問題を目にするんですよ。
「採用できた。でも3ヶ月で辞めた」「採用できた。でも全然活躍できていない」「採用できた。でも現場が受け入れ体制を作れていなかった」——これ、採用の失敗じゃないんです。採用後の失敗です。
採用はゴールじゃない。人が入ってから、その人が力を発揮できる環境があって、初めて採用が「成功」になる。でも、採用支援会社のほとんどは、内定が出た瞬間にいなくなる。
僕はそれが、ずっと気になっていた。
具体的に、どんな「採用後の失敗」を見てきましたか。
一番多いのは、受け入れ体制ができていないケースです。
採用が決まると、企業側が安心してしまう。でも現場では「新しい人が来るけど、誰が教えるの?」「マニュアルがない」「そもそも業務フローが属人化していて言語化されていない」という状態のまま入社日を迎える。
新しく入った人からすると、「聞いてた話と違う」「放置されている」という感覚になる。離職するのは当然の結果なんですよね。
もう一つ多いのが、デジタル化が追いついていない問題です。「DX推進のためにITエンジニアを採用したい」という相談を受けて採用を支援したとしても、そもそも現場の業務がアナログのままでは、エンジニアが来ても何もできない。環境が整っていないから、せっかく採用した優秀な人が数ヶ月で辞めてしまう。
採用の問題じゃなくて、組織の問題なんですが、表面上は「採用に失敗した」という評価になる。そのギャップを埋めるために、バディデータは採用後も関わり続けることにしました。
各事業が、それぞれどんな役割を果たしているか、聞かせてもらえますか。
IT・DX業務支援は、「業務のデジタル化・自動化が必要だけど、社内にその知識がない」という企業に入っていきます。紙やExcelで回っている業務を整理して、適切なツールを選定して、定着するまで伴走する。採用した人材が「この会社、ちゃんとデジタル化しているな」と感じられる環境をつくることが、定着率にも直結します。
WEB制作は、採用ブランディングと完全に連動しています。求人票を100回改善しても、会社のウェブサイトに魅力が伝わっていなければ意味がない。候補者は必ずウェブサイトを見る。そこで「古い」「情報が薄い」「採用ページがない」と感じたら、応募をやめる。だからWEB制作は、採用支援の一部として捉えています。
RPO支援は、業務の外部委託です。特に繁忙期に業務が集中しやすい中小企業にとって、コア業務以外をアウトソースすることで、採用した人材に本来やってほしい仕事に集中させることができる。「採用したのに雑務ばかりさせてしまっている」という企業は実は多くて、そこを解消する手段として機能しています。
AI人材業務支援は、一番新しい領域ですが、今最も引き合いが強いです。生成AIを業務に使いたいけど、使いこなせる人材がいない——この課題を抱える企業に、AIを扱える即戦力人材を届ける。採用フローのAI化支援を行っていることも当社の特徴です。
全部が採用課題の前後を支えているんですね。
そうです。「採用前」「採用活動」「採用後」という3つのフェーズで、それぞれ課題がある。採用コンサルティングは「採用活動」に特化しがちですが、バディデータは「前」と「後」も含めて支えたい。
採用前であれば、会社の魅力をどう言語化するか、採用ブランディングをどう構築するか。採用活動では、3C・4P分析で課題を特定して、最適なチャネルと訴求を設計する。採用後は、IT・DX・BPO・WEB・AI人材支援を組み合わせて、入社した人材が活躍できる環境を整える。
この全体を一社で見られる採用支援会社は、ほとんどない。そこがバディデータの強みだと思っています。
横井さんはAIをどう見ていますか。採用業界への影響も大きいと思いますが。
脅威と捉えるかどうかは、立場次第だと思います。ただ、バディデータとしては明確に「武器として使う」という立場です。
スカウト文面の最適化、求人票の自動生成、候補者データの分析、提案資料の作成支援——AIを使えば、コンサルタントが「考えること」に使える時間が増える。ルーティンをAIに渡して、判断と設計に集中できる。
これは採用コンサルに限らず、どの事業にも言えることです。
社内でのAI活用は、具体的にどんな場面で進んでいますか。
例えばスカウト。候補者のプロフィールを読み込んで、その人の経歴・スキル・転職理由の傾向に合わせた文面をAIで生成して、コンサルタントが仕上げる。0から書くのと、たたき台を仕上げるのとでは、速度も質も変わります。
提案資料も同じです。企業の採用課題を整理したデータを渡せば、構成案や競合分析の初稿をAIが出してくる。コンサルタントはそこに「現場の解釈」と「一次情報」を加えて完成させる。
あとは市場データの分析ですね。求人媒体のデータ、応募動向、採用単価の推移——これをAIで処理して、企業への提案に使う。「感覚」ではなく「データ」で話せるコンサルになれる。
「AIに仕事を奪われる」という話をよく聞きますが、バディデータでは「AIを使いこなして競合を圧倒する」側に立つ、というのを明確にしています。
複数事業を持つことで、情報面でも優位になるんでしょうか。
一次情報の質が全然変わりますね。
採用コンサルとして企業に入っていると、「採用課題の本質」が見える。キャリア支援自事業として転職者に向き合っていると、「求職者の本音とリアル」が見える。WEB制作で採用サイトを作ると、「候補者が何を見て判断しているか」が見える。
これ全部、バラバラのデータじゃなくて、つながった一次情報です。
「なぜこの会社は採れないのか」を考えるとき、求職者の本音も、現場の実態も、採用後の課題も、全部手の中にある。この情報の厚みが、競合との決定的な差になっています。「御社の課題はこれです」と言えるコンサルタントは多いですが、「なぜそれが課題になっているか、採用後も含めて」まで語れるコンサルタントは少ない。
社名の「バディ」にも、そういう想いが込められていると聞きました。
バディというのは「相棒」という意味ですよね。一緒に並走する存在。
採用の案件が終わったらいなくなる、ではなく。入り口から、採用後も、その先も、ずっと企業の隣にいたい。経営者や人事の方が「また相談したい」と思える会社でいたい、というのが根底にある。
「バディデータ」という名前にしたのは、そういう存在でありたいという意思表示です。
どんな企業に、特に必要とされていると感じますか。
中小企業です。特に、採用はしたいけど採用専任の人事がいない、IT化したいけど社内にエンジニアがいない、業務を効率化したいけど何から手をつけていいか分からない——この三つが同時に起きている会社。
大企業には各領域の専門部署があるから、ある程度自分たちで動ける。でも中小企業は、採用も、IT化も、業務改善も、全部「社長が一人で考えている」ことが多い。そこに、設計から実行まで一緒に動けるバディがいれば、経営者の判断の質とスピードが全然変わる。
そういう会社の隣に立ち続けることが、バディデータの存在意義だと思っています。
最後に、バディデータが目指す未来像を教えてください。
「採用×IT×AI」で、中小企業の成長課題を採用領域を軸に解決できる会社になりたい。
その全体を支えられる会社は、今の採用業界にはほとんどない。バディデータがそこを目指している理由が、そこにあります。
採用は入り口です。そこからが、本当のスタートだと思っています。