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第二事業のシードを探す。大手企業との協働を推進するアライアンス部の今をインタビュー

2023年、従業員数が10名を超えたアーバンエックステクノロジーズ(以下、アーバンエックス)。2023年はさらなる飛躍を目指し、第2、第3創業期を迎えようとしています。そこで今回は、アーバンエックスのビジネスグロースの鍵を握る、アライアンス部の業務についてインタビューしました。

事業開発やプリセールスとして、プロジェクトマネジメントに関わったことがある方にぜひ届けば嬉しいです。

メンバー2名は大手企業出身。初のスタートアップ転職

— まずは簡単にお二人のご経歴やアーバンエックスとの出会いについて教えてください。

(小松)大手通信インフラ企業でITコンサルタントとして、官公庁向けの案件を中心に担当していました。マレーシアへの赴任も経験しています。海外赴任の前から、いくつか副業で関わっている会社があり、アーバンエックスは3社目の副業先でした。当たり前ですが、スタートアップは人数が少ないので、一緒に働く人と馬が合うかどうかは重要な要素だと思います。アーバンエックスはその点、コミュニケーションが取りやすい人が多く、興味があった公共系セクターとの業務が面白そうだったこともあり入社しました。

(合田)前職の日本IBMではiPhoneアプリを使ったDX案件や先端医療に関連するプロジェクトを担当していました。大手とはいえPoCなど小規模なものが多かったので、ベンチャー企業のような働き方だったかもしれません。プロトタイピングの繰り返しで、Pythonを書きながらスマートフォンアプリも開発するようなフルスタックなスキルが求められがちでした。アーバンエックスには2021年3月から参画しています。

— 今はお二人で「アライアンス部」という体制になっています。この部門ができた背景について教えてください。

(合田)主力製品である「RoadManager」というサービスは、日本全国の自治体向けに開発されたサービスです。RoadManagerの詳細はこちらから

しかし、このサービスだけではマーケットも限られるため、今あるアーバンエックスのアセットを生かした新規事業にもチャレンジしていきたいと考えていました。例えばBtoBの領域です。既存のサービスだけでは難しいですが、パートナーシップを組んでアーバンエックスが持っているデータなどを活用すれば、まだまだできることはたくさんあると考え、部門を設置しました。

会社は小さくても大きなプロジェクトのチャンスはある

— 例えば現在も三井住友海上様との大きなプロジェクトが進んでいますよね?

(小松)はい、このような企業とタッグを組むプロジェクトは私たちが担当しています。三井住友海上のプロジェクトでは、三井住友海上の自動車保険に付帯するドライブレコーダーに、アーバンエックスが提供しているAI画像分析技術を搭載することで、ドラレコの映像から道路の状態を分析し、自治体が行う道路点検の支援サービスです。2021年より品川区、尼崎市等12の自治体にて実証実験を行い、高い成果が出たために、サービス展開したものです。

https://www.ms-ins.com/news/fy2021/pdf/1027_1.pdf

まだまだ人数は少ないスタートアップですが、大手企業との協業事例もこれからたくさん出てくると思います。

— スタートアップは、営業が難しそうだと考える読者の方も多いと思います。まず商談の機会に辿りつくまでが難しい、という印象を持たれていそうです。アーバンエックスがこれまでの取引実績を実現できている理由はありますか?

(小松)代表の前田によるトップ営業に力を入れていた時期も長かったことが大きいでしょうか。特に創業期は、トップ営業の営業力をつけるために、たくさんのピッチイベントやコンテストにも参加し、多数の賞をいただきました。その結果、代表の前田は、アジアを代表する30歳未満の30人を選出する「Forbes 30 under 30 ASIA 2021」に選ばれています。

Hiroya Maeda
In December, Cometeer quietly conducted layoffs and installed its chief operating officer as co-CEO. Former employees spoke of dysfunction and high executive turnover as growth has slowed at the most-funded coffee startup ever, where head count is down ne
https://www.forbes.com/profile/hiroya-maeda/?list=30under30-asia-industry-manufacturing-energy&sh=61ddb8fd729d

また、強いコネクションを持っていることも大きいです。私たちのサービスの起源は代表の前田の大学院時代の研究です。その結果、私たちの株主にもなってくれている東大IPCとの大きな繋がり、そして役員にいる関本先生など、研究の繋がりがあることは、アーバンエックスの強みです。

こんなバックがあるおかげで、アライアンス部門は営業活動をすることはなく、Web経由や人の繋がりでいただいたお話をプロジェクトとして確立していくことに集中できています。

一方、主力事業であり自治体向けの「RoadManager」は、こちらからの営業活動が重要です。アライアンスを組んだ企業と一緒に協働する形で自治体向けに、より高付加価値のサービスを作り、総合提案に結びつけることもあります。そのための窓口になることはあります。

<アーバンエックスの受賞実績>

— アーバンエックスと一緒にアライアンスを組みたいという企業は、データを「買いたい」というだけでなく「売りたい」というケースもありそうな気がします。具体的にはアライアンス活動でどんなお話をされるのでしょうか?

(小松)その通りです。データをアーバンエックスに提供したいという会社もあります。三井住友海上火災の取り組みでは、お客様のドラレコを通じて情報収集に取り組んでいますが、これはタクシー会社が物流系の会社でも同様の取り組みが可能です。このようなデータを収集しても、私たちが買うわけではなく、協力して一緒に自治体に向けて販売することになります。

また、データや仕組みを「応用する」というケースもあります。例えば、現在道路に向けて作っているシステムを、電力会社の点検作業に応用にし、電信柱の以上検知に使えないか…といったものです。

このようなアイデアをベースに、常時5プロジェクト程度を小松と合田の2名体制で推進しています。さらに企業と連携していくためには2名では足りないですね。

— 事業の柱となる大きなプロジェクトを推進していますが、具体的な日々のタスクはどんなものでしょう?

(合田)事業開発なので、プロジェクトについて構想を練ったり、協働できるポイントを探すことがメインであり。机に向かった仕事が主体ではあります。しかし、協業する案件次第では、実証実験を行う舞台は地方都市であることも多いです。具体的なプロトタイプを用いて検証をしてみようと動き出すと、実際のその土地でアーバンエックスのシステムがうまく動き、データが取れるのか確認が必要です。出張し、その土地に実際に行って、車にシステムをセットする等のサポート業務も発生します。最近も小松は、山形県や愛媛県に出向いてプロジェクト推進のサポートをしてきました。

例えば、すでにパッケージ化されていて、お客様へ郵送でお送りすればマニュアルを見て運用ができるようになっている「RoadManager」。この製品は普通車用に開発されているため、バスやトラックなど高さが大きく変わる車に搭載するとどうなるかは、実際にやってみないとわかりません。こういった応用を重ねるにあたって現地に出向くことも重要です。

この仕事に向いている人は顧客理解を通して工夫ができる人

— 現在このチームでは新しい仲間を探していると思いますが、どんな人が向いている業務だと思いますか?大手からスタートアップ転職というお二人にとっては大きく環境が変わったと思いますが、それでも楽しめていることには理由がありそうです。

(小松)強いサービスや強いプロダクトを武器に営業した経験をお持ちの方も多いと思います。しかし、アーバンエックスのような環境では、「売り方や運用で差別化をどう差別化するか考え、工夫を凝らしていた人」がマッチすると思います。プロダクトもこれから作らなくてはいけない環境です。まだ間に介在する私たち自身の工夫が付加価値になるフェーズなんです。

(合田)自治体をはじめとした私たちのデータを使おうとしている人たちが、日々どういうことをやっているか知りたい、どんな運用をしているかが気になってしょうがない人は向いていると思います。売っておしまいのサービスではないので、時には「現場を見せてください」と駆けつけることができるような寄り添った対応が求められます。

この仕事はユーザーヒアリングなどのUXに関する知見も活かせる環境です。ただ、UXの知識というよりは「徹底的に現場を理解しようとする気持ち」が根本です。

自治体と取引を経験されている方はご存知かもしれませんが、自治体の業務は一律でフォーマット化されているわけではなく、各自治体ごとに業務差が大きくあります。例えば、一つのシートをとっても「チェック項目」「道路と架線によるフォーマットの差」など、地域差は多岐に渡ります。こういった現状を知っていると、お客様に提示できる業務改善の幅も広くなります。

— 最後に、アライアンス部の求人が気になっている方にメッセージをお願いします。

(小松)道路管理というソリューションを通して、全国的に地域貢献ができる仕事です。日本はこれから人口が減る一方と言われていますが、道路自体が人口に比例して減少することはまずありません。管理のための人的リソースの増強が見込めない現状を考えると、一定程度道路の運用管理をDXすることが必要です。

私たちが提供する道路管理は、結果的に自分たち自身が受益者になります。住みやすい未来を作るためにも一緒に力を合わせてプロジェクトを進めていきましょう。

(合田)お客様が言葉にしない、見落としがちなところを拾って提案や工夫に繋げることが大切なので、情報を自ら取りに行ける人が向いている仕事だと思います。

私たちは、自治体のDXのコンサルティング会社ではありません。上流・下流といった概念もありません。成果出るまで、システムだけじゃなく、仕組みづくりも含めた提案をするため、終わりがないんです。だからこそものづくりが好きな人にはピッタリだと思います。企業や自治体の業務変革をしてしまうかもしれない仕事を一緒に楽しみましょう!

Interviewee Profile

小松 功武

新卒で大手通信インフラ企業に入社。インフラエンジニアやプリセールスとして官公庁、企業向けのネットワーク・セキュリティの案件に従事。その後、マレーシアへの赴任を経験。アーバンエックスには2021年夏から副業としてPM業務に従事、2022年春より本格的に参画。

合田 真規

新卒で日本IBMに入社し、モバイルトランスフォーメーションのプロジェクトに2年間従事。iPhoneアプリを使ったDXを図る業務を担当する。その後は ヘルスケア部門に異動し、動物医療など先端的なPoC案件を中心にプロジェクトに参画。現在は京都大学大学院に通いながらアーバンエックスの役員としてアライアンス部門を統括する。

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