「AI人材の採用に59%の企業が失敗している」というニュースを見ました。AI人材が足りない。優秀な人が採れない。そんな話として捉えられがちですが、記事を読みながら別のことを考えていました。
採用がうまくいかないときの要因は人材不足だけではなく、自分の中の評価基準そのものが、気づかないうちにずれていることにもあるのではないか、と気づいてしまいました。
人はわからないことを「説明のうまさ」で判断してしまう
例えば営業職を採用する場合。面接官に営業経験があれば、話し方だけでなく「実際に成果を出せそうか」「お客様との関係を築けそうか」といった部分まで想像しながら評価できます。
一方で、自分が詳しくない職種になるとどうでしょうか。
AIエンジニアでも、データサイエンティストでも、専門性の高いマーケターでも、知識がないほど、面接で見える情報が限られてきます。
すると無意識のうちに、「説明が上手い」「話が論理的」「専門用語をたくさん知っている」といった部分を評価しやすくなります。もちろんそれらも大切な能力です。ただ、本当に評価すべき部分とイコールではないと思います。
面接が上手い人と、仕事ができる人は必ずしも一致しない
実際の仕事では、「知識を持っていること」よりも「その知識を使って課題を解決できること」が求められます。どれだけAIについて語れても、実際に業務改善につなげられなければ意味はありません。どれだけマーケティング理論を説明できても、売上につながらなければ成果とは言えません。
しかし面接では、どうしても「語る力」が目立ちます。限られた時間の中で評価しようとすると、仕事で成果を出す力よりも、仕事について説明する力を見てしまうことがあります。これはAI人材に限った話ではなく、あらゆる職種で起こり得ることだと思います。
本当に見るべきなのは「応用できるかどうか」
面接で大切なのは、何を知っているかではなく、その知識や経験をどう活用してきたか。そして、これから自社の環境でどう活かせるかだと感じています。
例えば、「AIを学んでいます」という事実よりも、「その知識を使ってどんな課題を解決したのか」の方が重要です。過去の成功体験だけでなく、失敗した経験から何を学び、次にどう活かしたのか。そういった話の中に、実際の仕事で再現できる力が見えてきます。
AINEXTが大切にしたいこと
私自身も採用担当をしていると、話が上手な人に魅力を感じることがあります。ただ、今回のニュースを見ながら改めて思ったのは、採用で評価すべきなのは「語る力」そのものではなく、その人が実際の仕事で価値を生み出せるかどうかだということです。
面接はプレゼン大会ではありません。その人がどんな環境で力を発揮してきたのか。どんな課題に向き合ってきたのか。そして、これからどんな成果を生み出せそうなのか。
私たちも知らないうちに採用基準をずらしてしまわないように、これからも候補者の「話し方」ではなく「行動と再現性」に目を向けていきたいと思います!