総合マーケティングカンパニー・unname(アンネーム)のメンバーと、マーケターとしてのキャリアを考える本シリーズの第7弾。
今回は、新卒をサイバーエージェントのWeb広告代理事業からキャリアをスタートさせ、その後スタートアップの事業会社2社でマーケティングを経験し、unnameを創業した宮脇と、「令和時代のスキル獲得戦略」について考えます。
・AI時代に淘汰されないスキルをどう身につけるか?
・今後どんな会社に入るのが正解なのか?
・20代のうちに知っておくべき生存戦略は何か?
メガベンチャー ⇒ 上場前ベンチャー ⇒ 創業まもないスタートアップ ⇒ 起業と、いろんなフェーズの会社を経験した立場から、「令和時代のスキル獲得戦略」について深掘っていきます。
目次
「ミクロスキル」ではなく「マクロスキル」で考えろ
なぜ今「伸びている会社」に行かねばならないのか
就活ではなく、終活のエピソードを作れ
休日に「同じ釜の飯」を食べたい仲間と働こう
【最後に】 クライアントワークは成長環境の宝庫
先日、Podcast番組「累積思考FM」にて、こんなお悩みをリスナーの方からいただきました。
「現在26歳、大手企業のホワイトな環境で働いていますが、このままの環境で成長できるのか不安です。制度が整った会社に残るべきか、それとも激務で自分を追い込むような環境に行くべきか悩んでいます」
これは、スポーツに例えると非常にわかりやすい状況です。
今あなたは、和気あいあいとした「ゆるいテニスサークル」にいます。
でも心の中では「もっと上手くなりたい、プロを目指したい」と思っていて、「座学が充実しているテニススクール」に行くべきか、それとも「強豪選手がたくさんいて、ハードな環境が整っているスパルタな強豪校」に行くべきか迷っている。
あなたが本気で「成長」や「上達」を求めているなら、答えは一つしかありません。
それなのになぜ悩んでいるのか?
何に悩んでいるのか?
本当は厳しい環境に行くべきなのです。良い環境を選ぶことは、自分の習慣や努力ではカバーできない優位性があるのです。そして、自分の成長を考える上で重要になるのが、僕が提唱したい「マクロスキル論」という考え方です。
刮目せよ!
「ミクロスキル」ではなく「マクロスキル」で考えろ
最初にお伝えしておくと、ミクロスキル・マクロスキルという言葉は、私が勝手に作ったものであり、ミクロ経済学・マクロ経済学から着想をもらった造語です。
多くの人はキャリアを考える時、
・英語力をつけたい
・ロジカルシンキングを学びたい
・マーケティングの専門知識が欲しい
のような点でスキルを捉え、スキルそのものの実用性や将来性に着目します。つまりミクロ視点でスキルを習得しようと試みてしまいます。
もちろんそれらも大切ですが、これからのAI時代に突入する日本で生き残るために最も重要なのは、もっと視座を上げたマクロな環境選び(マクロ視点)こそが今後より重要になると確信しています。
つまり、「どんなスキルを身につけるか?」ではなく、「どんな業界や組織風土の会社で働くか?」が重要になるということです。
個人の才能や努力よりも、いい環境を選ぶことが最も重要。努力はその後
なぜなら、個人の努力(ミクロ)以上に、「どこに身を置くか(マクロ)」が成長の天井を決めてしまうからです。
無名校の部活に入って一人で必死に練習方法を研究するよりも、強豪校に入り、ライバルと切磋琢磨する方が自然と成長しますよね。そのような考え方をキャリアの生存戦略に持ち込んだ形になります。
なぜ今「伸びている会社」に行かねばならないのか
では、「マクロスキル論」に基づくと、具体的にどういう環境を選ぶべきなのか。 答えはシンプルで、「成長産業」や「業績が伸びている会社」に行くことです。
なぜなら、成長していない会社には、ポストが生まれないからです。
日本の定年は明治時代に55歳で導入されました。その後すぐに60歳に引き上がり、現在では65歳です。そのうち70歳へと引き上げられるでしょう。我々がシニア世代になる頃には80歳になっている可能性もあります。
そんな日本で会社が成長していない場合、新しいポストができません。会社のポストができなければ、上の世代がいつまでも役職に居座ることになります。
そうなるとどうなるか?
40代になっても平社員、50歳で課長、60歳でやっと部長。そんなことになりかねません。そんな環境では若いうちに「意思決定の経験」や重責を背負うことができす、成長が止まってしまいます。人は意思決定の数と責任の重さで成長するのです。
同じ60歳の社長でも、今と昔では意思決定の数と重責の総量が圧倒的に異なる
一方で、外資系企業やメガベンチャーがなぜ成長できるかというと、「新陳代謝」が良いからです 。外資系は実力主義で人が入れ替わるので、ポストが常に空きます。急成長しているベンチャーは、組織規模も事業の数も増えるので、社内に新しいポストが次々に生まれます。
私が2014年に新卒で入ったサイバーエージェントは、当時の平均年齢29歳、社長の藤田さんも40歳くらいでした。40代以上の社員がほとんどいないから、若手でもどんどん重要なポストを任されました。2年目の社員が新卒のトレーナーを務めるのもデフォルトでした。成長する企業にいるから、若いうちに重たいミッションを背負えるし、若いうちに重たいミッションを背負わざるを得ない環境にいるから、個人も成長するのです。
会社が成長していることが起点となり、個人が成長する歯車も回ります
ロジカルシンキングができるから、言語化能力が高いから成長するのではないのです。うまく「会社の成長ループ」に乗ることで、個人の成長が加速するのです。(※もちろん、基礎的な能力は重要です)
就活ではなく、終活のエピソードを作れ
もう一つ、個人的にキャリアを考える上で大事な視点があります。 それは、人生の最期に語れるエピソードを作れるかということです。
学生時代の就活では「サークルのリーダーをやりました」「バイトで売上を1.5倍に増やしました」とかアピールしますよね。それと同じで、人生を終える時に「自分の人生、こんな面白いことがあった」と、他人に語れるかどうか。
「毎月のノルマを安定して達成していました」「最年少で昇格しました」なんて話、つまらないじゃないですか。それよりも、「新卒で入った会社の社長が逮捕された」みたいな話の方が、圧倒的に面白いし、人間としての厚みが出ます。
たまに「今の会社、倒産しそうで不安です」という相談を受けますが、僕は「それは最高のエピソードトークを手に入れるチャンスだ」と思います。会社が潰れそうな時、真っ先に逃げ出すのではなく、最後の最後まで残って戦い抜き、殿を務める。その経験は、キャリアの傷になるどころか、絶大な信頼と評価に繋がります。「私は会社をたたむ時の辛さも、最後の後始末も知っています」と言える人材は、どの会社も喉から手が出るほど欲しいですから。
あえて厳しい環境に飛び込み、そこで生き抜く力をつけること。それが長期的に見て一番のリスクヘッジになります。そうやって、「死ぬ時に面白かったな」という大局的な目線で物事を見極めると、困難にもチャレンジできる上に、冷静に受け止めることができます。辛い時は目の前の人生に精一杯になってしまいがちなので、一度落ち着いて俯瞰するために、自分の死に際をイメージしてみてください。
そうして、死の間際に面白いエピソードに囲まれたいなと思うことが、困難を乗り切る私のおすすめの処世術です。
休日に「同じ釜の飯」を食べたい仲間と働こう
それでも会社選びで迷ったら「誰と働くか」を重視してください。スキルやプロジェクトだけで繋がっているドライな関係よりも、価値観を共有できる仲間と働く方が、長い目で見れば成長できます。
「カンパニー(Company)」の語源を知っていますか?
「パン(pan)を共に(com)食べる仲間」という意味です。 結局のところ、仕事は一人ではできません。苦しい時も楽しい時も、一緒にご飯を食べて「美味いね」と言い合える仲間がいる場所こそが、あなたを最も成長させてくれる環境なのだと思います。
「どんなスキルを身につければいいですか?」と悩む前に、「どの船に乗るか」を真剣に考えてください。
伸びている業界、伸びている会社、そして優秀な人が集まる場所。
そこに身を置くという意思決定こそが、あなたのキャリアを決定づける「マクロスキル論」なのです。ミクロな視点で考えすぎて悩んでいた人の一助になれば幸いです。
音声版はこちらから↓
【最後に】 クライアントワークは成長環境の宝庫
ここまでマクロな視点でキャリアを考えようという話をしましたが、成長できる環境がわかっても、入社できるかどうかは別問題です。
そんな人のために、もう1つ伝えることがあるとすると、「クライアントワークを選べ」ということ。つまり、あなたの仕事を社内だけでなく、社外からも評価してもらうことが重要です。
今の日本では、社内評価が多少悪くてもクビを切ることはできません。しかしクライアントワーク(業務委託)ならいつでも解消することが可能です。そんな環境では常に緊張感があるため、強豪校でスポーツをするような成長環境が存在しています。
弊社unnameも御多分に漏れず、マーケティング領域でのクライアントワークになりますので、もっと成長したい、将来不安がなくなるようなキャリアを積みたいと考える人に最適な環境といえます。未経験マーケティング職の通年採用を始めましたので、興味のある方は求人や採用サイトをチェックしてみてください。