こんにちは、unname代表取締役の宮脇啓輔です。
誰しも、上司や先輩から細かいミスや指摘を受けることがあると思います。
実はあのフィードバック、単に「目の前の課題Aを直せ」と言っているだけではないのです。というのも、「今回Aというミスが起きたけど、今後同じようにBやCのミスが起きないよう、未来に向けて対策を考えてできるようになってね」という、未来へのメッセージが込められています。
例えば「お客さんが来たらお水を出しなさい」と指摘されたとします。ここで「はい、水を出します」とだけ対応する人と、「お客さんへのもてなしが大事なんだな。ならお茶も出そう、スリッパも用意しよう」と抽象的な学びに昇華できる人とでは、成長スピードに天と地の差が生まれます。
仕事ができない人、成長が遅い人というのは、目の前の修正にだけ気を取られ、この「未来への学び」に昇華することができていないのです。
「修正しました!」ではないのよ
指摘を受けた後、元気よく「修正しました!」とだけ返してくる人がいます。 上司の立場からすると、これが一番モヤモヤします。
「いや、そういう話をしてるんじゃないんだけどな」
「こんな簡単なミスしたんだから、なんでミスったのか?次どうしたら防げるのか考えてほしいんだけど」
こんなお気持ちになります。
なぜ、指摘に対して奥にあるメッセージを察することなく、言葉の表面しか受け取れなくなってしまうのか。これには大きく2つのパターンがあります。
①「ヤバい!」という強迫観念で視野が狭くなる(完璧主義タイプ)
一つ目のパターンは「指摘された=怒られた」「信頼を失ってしまう!」とピンチモードに入ってしまい、目の前のアラート対応(エラーを消すこと)に全力を注いでしまうパターンです。この場合は、上司側が「別に責めているわけじゃないよ。今すぐ直すことより、今後の対策を考えることに全力を使ってね」と、心理的安全性を担保してあげる必要があります。
②言葉の裏にある意図を考える習慣がない(鈍感タイプ)
二つ目のパターンは「早く起きろ」と言われて、ただ早く起きるだけの人です。「なぜこの人はわざわざこれを言ってきたんだろう」「早く起きて何をすることが重要なんだろう?」と問う習慣がないのです。unnameのカルチャーブックにも、「できなかったことより、勝手に振り返ってないことが悪」という共通認識を記載しています。
このスライドには「すいませんでした!」と謝って直すくらいなら、謝らなくていいから「次からどうやって間違わないようにするか」を考えてほしいという願いを込めています。これは、フィードバックする側に立つとよくわかる心境だと思います。
人を動かす苦悩の経験が、メッセージの受信力を高める
では、上司のフィードバックの裏にある「未来へのメッセージ」にピンとくる人と、そうでない人の差はどこから生まれるのか。
それは、「過去に人を動かす経験をしてきたかどうか」です。
学生時代のサークルの幹事や、居酒屋のバイトリーダーでも構いません。やる気のない人や仕事ができない人を動かすために悩み、組織の人間関係で葛藤した経験がある人は、責任のある立場の気持ちが痛いほどわかります。
だからこそ、上司から指摘された時に「あぁ、この人は裏でこういうメッセージを伝えようとしているんだな」と意図を汲み取ることができるのです。
ビジネスにおいては、「勉強で学年トップになりました」という実績よりも、「リーダーとして組織の人間関係でこんなに悩みました」という経験の方が、よほど尊く、成長スピードが早いことが多いのです。
もしあなたが今、「上司の言っていることの意図がよくわからない」「言われたことしかできていない気がする」と悩んでいるなら、一番手っ取り早い解決策は、「責任のある、面倒くさいポジションを自ら引き受けること」です。
今すぐ、社内の飲み会の幹事を引き受けてください。
社員旅行の幹事に立候補してください。
新入社員の育成係についてみてください。
そこで「人が思い通りに動いてくれない痛み」を知ることが、上司のフィードバックの真意を理解し、マネジメント層へステップアップするための第一歩になるのです。