こんにちは、unname代表取締役の宮脇啓輔です。
いろんな課題に向き合い、日々成長を目指すビジネスパーソンはたくさんいると思いますが、自分も例外なくいろんな粒感の課題と向き合い戦っています。
最近自分はメンバーの課題を指摘する側に回っているのですが、そんな中で気づいたことがあります。
「なぜ?」を繰り返し、根本的な要因の深掘りを繰り返した先には、同じ要因に集約されるということ。つまり、それさえ解決すれば、他の課題も一気に好転するのではないか?ということです。
課題には階層がある
突然ですが皆さんは、課題の階層(抽象度)を意識したことはありますでしょうか?
というのも、課題にはいろんな階層が存在しており、どこに向き合うかで、改善・成長スピードは変わってきます。
例えば、「指示がないと動けない」という指示待ちタイプの人間がいたとします。その人における課題の階層は以下のイメージです。

「指示がないと動けない」は、あくまで表層的な課題である場合が多い
この「指示がないと動けない」人が、本当は自分の頭の中で仮説を立てていて、自分の意思で動きたいのに動けなかったとします。その場合は「指示がなくても、自分がやった方がいいと思うことがあれば動いてOKですよ」とフィードバックするだけで事態は好転します。また、「指示がないと動けない」原因が、仮説を立てるという発想を持ってなかった場合、「この場合は仮説を立てて動くといいですよ」というフィードバックでうまくいくでしょう。
さらに課題の階層を駆け上ります。
仮説を立てる思考力が欠如していたとします。

「指示がないと動けない」要因を深掘ると「思考力が低い」という根本的な原因に行き着く
仮説を立てようと思っても、何から考えていいかわからない。論理的に考えられない。そんな人に対しては、フィードバックするだけで改善することは難しく、より根源的な「思考力の低さ」に向き合う必要があるのです。
つまり、「指示がないと動けない」という表層的な課題と、その原因となっている根本的な原因は分けて対処しないといけない、ということなのです。
このように、個別具体の課題に対して、「なぜ?」を繰り返すことで、課題の抽象度はどんどん上がっていきます。抽象度を高めれば高めるほど、いろんな要素に影響を与えるのが、階層図を見るとご理解いただけると思います。
対症療法と根治療法を使い分ける
課題への向き合い方としては、2種類の方法があります。
対症療法:個別具体の課題に対し、暫定的な改善を目指します。根本的な解決には至らない。
根治療法:課題の原因そのものに向き合い、根本的な改善を目指す方法。
こう並べると対症療法は意味がなくて、根治療法こそが正義という印象を持つかもしれませんがそうとは限りません。
下図の比較表からも読み取れますが、それぞれ両方にメリットデメリットが存在しています。重要なのは、課題に対してどちらの療法で向き合うべきかを判断することなのです。

基本的には「まず対症療法で改善を図る」でOKです
全てのミスに対して、根源的な要因追求と根治療法のスタンスで向き合うと、あまりにも時間がかかりすぎて仕事に支障をきたします。基本的に仕事の現場では、成長することよりも成果を出すことを優先すべきではあるので、バランス感覚を持っておきましょう。
たまたま失敗してしまった、あまり根深い課題がなさそうな場合は基本的に対症療法で課題と向き合い、何度も失敗する時や、成長の踊り場に来てしまったタイミングは、じっくり向き合う根治療法スタイルで取り組むと良いでしょう。
課題のセンターピンを倒す
では根治療法のイメージを共有します。簡単にいうとボウリングのセンターピンを倒すイメージです。

1つ解決することで、全てが好転するようなピンを探す
ボウリングに例えるとすごくわかりやすいのですが、周辺の課題を解決したければ、課題のセンターピンを狙うことが非常に重要です。しかし、どうすればセンターピンを見つけることができるのか?
それは、課題に対して「なぜ?」という問いを繰り返すことです。
では、
「話がダラダラしてながい長い」
「結論から話せない」
「説明が具体的すぎて要点がわからない」
という3つの課題を題材に、解説していきます。

即効性はあるが、根源的な課題には向き合えない
このように対症療法の場合は、課題の根源的な要因を考えず、すぐに解決策を用意するイメージです。一時的な改善は見られていても、症状の緩和的な対応になるので、本人の成長にはなかなか繋がらないこともあります。また、本質的な課題を深掘りしないので、それぞれの課題を別物として捉えてしまいます。
では「なぜ?」を繰り返し、課題を深掘りするとどうでしょうか?

時間はかかるが、根源的な課題に行き着くことができる
このように個別具体の事象を深掘っていくと、同じ課題に行き着くことがあります。今回の場合は、抽象化思考力が低くて各所でエラーが起きているので、課題のセンターピンは「抽象化思考力の低さ」になります。このピンを倒すといろんな課題が解決します。そして、当然解決策は、「抽象化思考力を鍛える」になります。
とはいえ、根治療法は自分だけだと課題の本質に辿り着けなかったり、課題がわかったとしても、具体的な改善策がわからなかったりと、取り組むには難易度も高く、時間も要します。忙しいビジネスパーソンではなかなかじっくり課題に向き合うこともできないと思うので、基本は対症療法で向き合っていきましょう。
そんな中で、
・明らかに指摘が多い
・同じような種類のミスを繰り返す
など、対症療法ではどうにもいかないときこそ、課題のセンターピンを探してみましょう。それがうまく行った時、非連続な成長が期待できるでしょう。