こんにちは、unname代表取締役の宮脇啓輔です。
部下のやる気をじわじわ薄く削っていく「スライサー上司」という言葉が巷では誕生しているらしいですが、上司の確認効率を考えない、雑な依頼をしてくる部下も同様に困りのタネになっていると思います。
私は代表という立場なので、仕事上でメンバーからありとあらゆる確認依頼を受けてきました。
その中で、「この確認のされ方、本当に困るんだよなぁ」と思ったことが何度もあるのですが、これは「確認する側に回らないとわからないものなのかな・・」と少し諦めていました。
ですが、「今後もその困る確認をされ続けるのは、生産性が下がり過ぎる!」ということで、unname社のカルチャーブックにこのような項目を追加しました。
こちらの投稿の趣旨としては、
・上司の中に常に答えがあるわけではない
・だから必ず正解がある前提で確認を投げてほしくない
・背景や判断基準の提示がないと何を確認すれば良いかわからない
・自信度や完成度によって、FBのレベル感も変わる
・重点的に見てほしい箇所は、その旨を教えてくれないと困る
というものです。
これらは上司の立場になり、確認依頼を受けないとなかなかわからない心境や事情ではあるのですが、せっかくなので向き合って言語化してみます。
とういうことで、上司が喜ぶ3つの確認依頼のお作法について解説していきますので、ぜひ後輩や部下向けにシェアいただけると嬉しいです。

それぞれの確認の仕方に対して、上司が喜ぶお作法があります
①過不足チェックのお作法
まず最初に、過不足チェックのお作法について解説します。
過不足チェックとは、とある企画や資料の素案を作成した段階で「上司目線で何か足りないものや、必要のないものを教えてくれ」というかなり曖昧で最もふわっとしやすい確認依頼となります。個人的にはこれが一番厄介で、この依頼が飛んでくると「面倒くさいな・・」と思ってしまいます。
例えば、人事が採用施策の立案を行なっている時に、施策案の洗い出しのタイミングでこんな過不足チェックが飛んできたらどう思いますか?

施策の項目が多く、抽象度もバラバラで過不足チェックの処理ができない
この過不足チェックの問題点としては
・構造化ができていない(抽象度がバラバラ)
・項目数の多さ(足りない点が見えづらい)
の2点あります。
パッと見て、足りないものを埋めづらい粒度と数が羅列されており、確認する側の脳を疲弊させてしまいます。
しかし、このように構造化をして過不足チェックを行うと上司は喜びます。

カテゴリを挟むだけで、確認が楽になる
ここでのポイントとしては3つあります。
①抽象度大と抽象度小の間に抽象度中のカテゴリを差し込む
採用施策を抽象度中のカテゴリに分解すると、MECEかどうかチェックしやすくなります。
②序列に意味を持たせる
今回の例では、カテゴリを時系列順に並べています。採用フローを頭にイメージしながらチェックできるので、抜け落ちているカテゴリを拾いやす具なります。
③カテゴリに当てはまらないものをその他で括る
MECEにならないものはその他にカテゴライズする。そうするとこの施策が異質なものかどうかが明瞭で、必要ないものとして削りやすい。

このように確認を依頼する側の少しの配慮が、上司を楽にさせるのです
②品質チェックのお作法
次に、「品質チェック」のお作法について解説していきます。
品質チェックとは、成果物が完成品としてのクオリティが一定水準をクリアしているかどうかを上司に確認することを指します。つまり、素案も含め、一回完成を目指して作ったものに対しての確認依頼になります。
これは必ずみんなが行う、最もオーソドックスな確認依頼かと思います。
この確認依頼のポイントとしては、可能な限り具体的に指示をすることです。下記の項目が確認と同時に添えられていれば概ね問題ありません。
・前提共有:目的と背景
・判断基準:何をもって合格とするのか
・完成度 :アウトプット物のレベル感や自信度
・期限 :いつまでに確認してほしいか
・注釈 :その他確認時の注意点や、特に見てほしい箇所など
それではどんな依頼の仕方がいいのか、見てみましょう。

お作法を遵守した、品質チェック依頼
依頼背景や期限についてはクリアしている人が多い印象なので、特に気をつけたいのが、判断基準と完成度です。
上記の例文では、「経営会議に通るレベルのアクション計画になっているか、否か」という判断基準を提示しています。「経営会議で通すためには」という上司なりの判断基準が生まれるので、確認とフィードバックがしやすくなります。
また、完成度を提示していることで確認を依頼された上司は、フィードバックの細かさや温度感を調整することができます。「これが100%だと思っているなら全然ダメだけど、50%と自覚しているのであればうまくいきそうだな」という期待感を上司に抱かさせることもできます。こういう細かい温度感の共有は、上司としてはとてもありがたいのです。
③修正項目チェックのお作法
最後に、「修正項目チェック」のお作法について解説していきます。
修正項目チェックとは、上司にもらったフィードバックをもとに、再度修正したアウトプットに対する確認になります。
ここで忘れてはならない非常に重要な心得があります。それは、「確認を依頼する側の記憶は鮮明だが、確認する側は記憶が薄れている」ということです。

「上司の記憶は薄れていて当然」という前提でコミュニケーションをとりましょう
上司はいろんな部下の仕事を管理したり、仕事のチェックをしています。部下にとって温度感高く、記憶の鮮度が高い仕事でも、上司にとっては確認作業の一つなのです。しかもその確認が1~2週間時間が経った後では、なんとなくしか覚えていないのです。そんな二人が前提や目的の確認をすることなく、「できました!確認お願いします!」と言われても、何をどう確認すれば良いかわかりません。
ここは確認を依頼する側のちょっとした気遣いによって、かなり確認する側が楽になりますので、ぜひお作法を身につけましょう。
ポイントとして下記の3点を押さえてください。
①前提整理
修正期間や上司の関与度を考慮し、もう一度前提を整理する。
②修正箇所の明示
全部を確認してもらう必要がないので、該当箇所をハイライトする、前後比較をする、コメントを入れるなどで、配慮する。(※超重要)
③修正の主旨の記載
以前もらったフィードバックをどのように咀嚼し、どんな意図を持って修正をしたかを伝える。

確認すべき箇所を明示してくれればどんなに助かるのか・・と何度も感じたことがあります
以上が、上司が喜ぶ確認依頼でした。
お作法だけでなく、これらの配慮があるだけでどれだけ助かるのか?を身をもって知っておくことも同じくらい重要なので、ぜひ逆の立場を経験してみてください。「こういう丸投げの確認依頼って本当に困るんだよな」という経験を積めば積むほど、確認する側の気持ちや助かるポイントが見えてくるはずです。
インターン生の育成、小さなプロジェクトのリーダー、社内イベントの幹事でもなんでもいいので、自分が責任のある立場に立つと身をもって体感できるでしょう。