「仕様どおり作ったのに怒られる」現象の正体─ 仕様遵守と価値提供は、まったく別の話
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開発現場で、こんなやり取りを見たことはないでしょうか。
「仕様書どおりに実装しました」
「……うん、でもこれ、使いにくいよね」
エンジニア側からすると、理不尽に聞こえるかもしれません。
書いてある通りに作った。テストも通した。
それなのに、なぜダメ出しをされるのか。
このズレの正体は、とてもシンプルです。
仕様を守ったかどうかと、価値を届けられたかどうかは、別の軸だからです。
仕様書は「決まった内容」を書いたものですが、
本来その裏には必ず
「なぜこの仕様になったのか」
「誰の、どんな課題を解決したいのか」
という背景があります。
ところが、実装が進むにつれて、
目的よりも「作業」が前に出てしまう瞬間があります。
・項目があるから実装する
・フラグがあるから分岐を書く
・画面があるから項目を並べる
こうして、仕様を満たすこと自体がゴールになってしまう。
すると「動くけど、使われないもの」が出来上がります。
一方で、指摘されにくいエンジニアは、
仕様書を読むときに、こんな視点を持っています。
- この仕様で、誰が助かるんだろう
- 実際の利用シーンで、迷わないだろうか
- 将来変更が入ったら、どこが苦しくなりそうか
つまり、仕様の外側まで想像しているのです。
だからこそ、
「仕様には書いてないけど、ここ確認してもいいですか?」
「この流れ、別案もありますがどうでしょう?」
と、会話が生まれる。
この一言があるだけで、
「この人は“作って終わり”じゃない」
という信頼に変わります。
「仕様どおり作ったのに怒られる」と感じたことがあるなら、
それはあなたの技術力が足りないわけではありません。
視点が、まだ“仕様の内側”にとどまっているだけです。
仕様は守るもの。
でも、価値は考えにいくもの。
この境界線を越えられる人が、
自然と「次はこの人に任せよう」と言われるようになります。
私たちは、
仕様を正確に実装できるエンジニアだけでなく、
仕様の先にある意図まで一緒に考えてくれる仲間と、
プロダクトを育てていきたいと考えています。
「作る」から一歩先へ。
その視点を持つあなたと、ぜひ一緒に働きたいです🐈