【社員インタビュー】「納得」を手放した先に、道は拓ける。札幌で、自分の"好き"を市場価値に変える働き方 | インタビュー
「札幌のゆったりした時間の中で、ビジネスの最前線にいる。このギャップが面白いんです」株式会社WAKELのマーケター、山下は学生時代にYouTubeで10万人以上のチャンネル登録者を抱え「銀の盾」...
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「札幌の若者の可能性を解放する」
札幌を拠点に、最先端のSNSマーケティング事業を展開する、株式会社WAKEL。代表の渋谷は「会社の根幹は、メンバー自身の“自己実現”と共同体(事業・顧客・地域社会)の繁栄の両立にある」と語ります。
しかし、それは単なる理想論ではありません。大学中退、挫折、そして「すべてを捨ててゼロから“型”を盗んだ」という渋谷自身の強烈な原体験。その「非連続な成長」を遂げたプロセスそのものが、WAKELのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の設計図となっています。
今回は、WAKELの急成長を支える、そのユニークなMVVの全貌を紹介します!
渋谷 俊介 / 株式会社WAKEL 代表取締役
千葉県出身。早稲田大学に進学するも、目標を見失い二度の留年を経験。大学在学中に株式会社KITENにインターンとしてジョインし、大学を中退。入社1年でマーケターとしてトップクラスの成果を上げ、マネジメントも経験。2023年、株式会社WAKELを設立し、代表取締役に就任。
僕自身の、従業員として働いてた時期の経験が根底にあります。大学時代、目標を見失いかけていた時に、信頼する先輩2人が安定したキャリアを捨ててKITEN(親会社)というスタートアップにジョインしたことに衝撃を受け、インターンとして働き始めました。
最初は全く成果が出ませんでした。「やればできるだろう」という根拠のないプライドや、過去の経験に依存した「自分の考え方」が邪魔をして、素直に人に聞けなかったんです。
ここで僕が学んだのが、成長するためには「過去の自分」の延長線上で頑張るのではなく、「過去由来の規定ルート」そのものをアップデートする必要がある、ということでした。僕にとって、その時の具体的なアクションが、1度プライドを捨てて「自分をゼロにする」こと、そして「社内で1番成果を出している先輩の思考を、理解できるまで何度も聞きに行き、徹底的に実践する」ことでした。
これは、「自我を捨てろ」という話ではありません。大事なのは、「目的に対して、どれだけ自分が変わろうとするか」。そのプロセスを繰り返すうちに、なぜそれが成果に繋がるのか、その「成功の型」を自分自身のものとして体得していく感覚がありました。
面白いように成果が出るようになりました。先輩の「成功の型」を徹底的に実践することで、プレイヤーとしてはトップクラスの成果を上げられるようになりました。
その結果、マネージャーにも昇格したのですが、実はそこで大きい壁にぶつかったんです。今度は「マネージャーだから完璧でなければ」という新しい“過去の常識”に縛られてしまいました。「目標に40万円足りない」とか、「達成しても次の目標の半分だ」とか、常に“ないもの”ばかりに目を向けて、過去の自分や今の自分を否定し続けていました。これでは、どれだけ成果を出しても永遠に苦しいままでした。
まさに。その苦しさを、当時の代表(松村)に相談したことが、次のステップに進むきっかけになりました。そこで学んだのが、「自己受容」「自己承認」「自己実現」という、今のWAKELの哲学の根幹になる考え方だったんです。
現状に満足せず、自分の内面とも向き合い、挑戦し続けたことで、「過去」ではなく「未来」を見て行動できるようになりました。その結果、25歳頃までまともに働いていなかった自分が、この数年で会社を経営するまでに変われた。この「非連続な成長」を実現できたのは、間違いなくこの時の経験があったからです。
WAKELのMVVは、すべてこの3つのステップを実践し、再現するために設計されています。
まず「自己受容」とは、ありのままの自分を認めることです。例えば、性別、親、出身地、そして「過去」は変えられません。僕自身、25歳頃までまともに働いていなかったキャリアの遅れがありましたが、その過去を理由に「だから今、自分はできない」と考えてしまうと、永遠に前に進めない。だから、まずは変えられないものを「これも自分だよね」と、そのまま受け止めることが第一歩でした。
次に「自己承認」。これは、自分の能力や価値を、他人からの評価ではなく、自分で認めてあげることです。これには、自分の「弱さ」を認めることも含まれます。実力が足りないことへの不安、他人への嫉妬、そういった見たくない感情から目をそらさず、「自分は今、こう感じているんだな」と認めることです。
この2つができて初めて、人は過去への執着や、今の自分への否定から解放され、純粋に「未来」に向き合えます。
例えば、月100万円の目標に対し、結果が60万円だったとします。ここで「40万円も足りなかった」と“ないもの”に目を向けて自分を否定するのが、過去に縛られた状態です。これでは、仮に100万円を達成しても、「次は200万円だ、まだ半分しかいっていない」と、永遠に苦しいままです。そうではなく、まずは「60万円達成できた自分」を承認する。その上で、「どうすればあと40万円達成できるか」と未来の行動を考える。
札幌は、ご飯も美味しく、空気も綺麗で、1度住んだら離れたくないほど魅力的な街です。しかし、ビジネスの側面、特にWebマーケティングの領域に目を向けると、挑戦できる企業の数や20代の給与水準が、日本の主要都市の中で最低ランクなんです。
https://jsite.mhlw.go.jp/hokkaido-roudoukyoku/content/contents/002368226.pdf
これは単なるデータ上の話だけではありません。会社設立から2年が経った頃、札幌出身ではない僕と取締役の藤坂が、この地で日々メンバーと向き合う中で肌で感じた「体感」でもありました。
札幌に来て痛感したのは、優秀な若者が多いにも関わらず、「自分はこれくらいまでしかできない」「札幌では、これが限界だ」と、自分の可能性を低く見積もってしまっている方が非常に多い、ということでした。
この「機会の不均衡」と、それによって生まれてしまう「諦め」を変えたい。札幌という場所でも、東京と同じように、いやそれ以上に熱狂して働き、正当な評価と成長を得られることを証明したい。そう強く思ったのが、札幌を選び、このミッションを掲げた理由です。
例えば、1on1などで利益目標や個人の成長目標を設定する際に、こちらが「もっといけるよ」と思っても、本人が非常に低く設定しがちなんです。「1回やってみます!」というより先に、「できるかな、できないかも」という不安が先に来る。
東京のベンチャーには、何の経歴がなくても「子会社の社長になりたい」と本気で口にする若者がいますが、環境によって「当たり前」の基準が全く違うんです。この「機会の不均衡」を、私たちは解決すべき大きな課題だと捉えました。
そうです。それはまさに「過去の常識に縛られない未来(=未来基準)」のことです。そして、これは僕自身の強烈な原体験に基づいています。
僕も、マネージャーとして壁にぶつかっていた時、自分の弱さや過去の経歴に縛られ、自分を否定し続けていました。ですが、そこで「自己受容」と「自己承認」を学び、「過去」ではなく「未来」だけを見て行動すると決めた瞬間から、僕自身の成長が非連続に加速したんです。
札幌で感じた「自分はこれくらいだ」という空気感は、まさに僕が囚われていた「過去の常識」と同じだと思いました。だからこそ、このミッションを掲げました。僕たちの事業(SNSマーケティング)は、幸い場所を選びません。
WAKELという環境で、メンバー一人ひとりが自分の可能性に蓋をせず、未来だけを見て挑戦できることを当たり前にしていきたい。僕たちが圧倒的に成長し、活躍する姿を見せること。それが、札幌で「新しい当たり前を証明し続ける」ということです。
せっかくWAKELという、ある種“北海道っぽくない”挑戦的な環境に来てくれたなら、平凡な成果で終わってほしくないんです。札幌の会社に入って、「プチハードなことをこなして、それとなく成長した」というレベルで終わるのは、人生の貴重な時間を使ってもらった意味がない。なぜなら、せっかく環境を変えて挑戦したのに、得られるものが平凡なら、挑戦する意味そのものが薄れてしまうからです。
WAKELでの挑戦を通じて、自分の限界を突破し、他の環境では絶対に成し得なかったような「非凡なモノゴト」を創造してほしい。そのために、僕たちは全力でサポートします。
「WAKELでしかできなかった」と胸を張れるような、「非連続な成長」や「飛び抜けて突き抜けた挑戦」のことです。僕たちのマーケティングという仕事は、マニュアル通りにやれば成果が出るものではありません。常に「正解のない課題」と向き合い、自分なりの仮説を立て、実践し続けることでしか得られない「感覚」や「センス」が求められます。
「非凡」とは、単なるスキルの習得ではなく、自ら考え、過去の自分に囚われず、正解のない課題に挑み続けるプロセスそのものにあると信じています。その哲学を、WAKELのシステムやMVVに込めています。メンバー一人ひとりが、このWAKELのシステムを使って自分の限界を超え、世の中に「札幌から、こんな面白いものが生まれるのか!」という“驚き”を与え続ける。そういう集団でありたいと本気で信じています。
ミッション、ビジョンを実現するために、WAKELでは5つのクレド(バリュー)を掲げています。これは、渋谷が学んだ「自己受容・自己承認・自己実現」のプロセスを、メンバーが実践するための具体的な行動指針です。
「過去にこうだったから」ではなく、「未来にこうなりたいから」で、今を判断する。前職のやり方や過去の成功体験に「囚われる」のではなく、それらを未来のために「活用」する。この姿勢が、WAKELの成長の原動力です。
自分の内側から出てくる「やりたい」「試したい」「こうなりたい」という「本当の欲求」から目をそらさない、ということです。札幌の子は特に、自分の欲求に気づいていないか、気づいていても「自分には無理かも」とごまかしてしまう癖があるように感じます。その心のブレーキを外すことが、自己実現の第一歩です。
この対極にあるのが、「自己犠牲」です。人のために自分をすり減らす働き方は、持続可能ではありません。WAKELが大切にするのは「利己的な利他」。つまり、誰かに貢献することが、巡り巡って自分の成長や喜びに繋がるという感覚です。
そして何より、漫画や映画の主人公を思い浮かべてほしいのですが、1人で戦っている主人公なんて、ほとんどいません。主人公とは、誰よりも仲間を助け、そして誰よりも仲間に助けてもらえる存在であるべきなんです。
「プロ」と「ノンプロ」の違いは、「Want to(やりたいからやる)」で動くか、「Have to(やらなければならないからやる)」で動くか。「決まりだから」という姿勢で週40時間を過ごすのは、人生がもったいない。常に「なぜ?」を考え、工夫と改善を止めないこと。それがプロの姿勢です。ただ、僕たちは「完璧主義」を求めているわけではありません。完璧を目指すあまりスピードが遅くなるのは逆効果。「70%」でもいいから、まず行動し、周りを巻き込み、フィードバックをもらいながら前に進む。自分から課題を見つけ、工夫や改善案を出せるようになることが重要だと考えています。
これは、組織が拡大する上で、最も重要になる価値観です。従業員の人数に応じて1対1の人間関係が存在します。人数が増えれば、それだけ摩擦も起きやすくなる。だからこそ、一人ひとりがお互いを尊重し、相手の成長・幸福のためにあえて伝える厳しさまで含めて「相手が何をされたら嬉しいか」を考え、需要に応えることが不可欠です。
最も特徴的なのは、毎朝10時から行われる朝礼ですね。当番のメンバーが、5つのクレドから1つを選び、それに関連するエピソードを5分ほどスピーチします。スピーチを通じて、その子が「こんなことを考えていたんだ」という発見にもなりますし、抽象的なクレドを、「自分ごと」として落とし込んで共有し合うことで、組織全体の共通言語が磨かれていくのを感じます。
まさにクレドを体現した象徴的なエピソードがあります。以前、メンバーの山下がスピーチで話してくれた「クラウン試乗」の話です。
彼はもともと「車は中古でいい」と言っていたのですが、私が1on1で「金額は関係なく、本当に乗れるとしたら何に乗りたいの?」と聞いたんです。すると、彼は「クラウンです」と。彼は無意識に「自分には無理だ」と欲求に蓋をしていた(=自己承認できていなかった)んですね。
そこで後日、私と取締役の藤坂で彼をトヨタのディーラーに連れて行き、クラウンに試乗してもらいました。実際にハンドルを握り、見積もりを出してもらうと、「なんだ、頑張れば普通に買えるじゃないか」と彼の目が変わったんです。
山下は、この自分の「心のブレーキ」が外れた瞬間を、「欲に素直であれ」というクレドと結びつけて、朝礼で全メンバーに共有してくれました。WAKELは、このようにメンバーの欲求を深掘りし、それを「未来基準」で実現可能な目標へと引き上げる実践を、日々行っています。
▼山下さんの記事
「ドラ(銅鑼)」ですね。これはKITENから受け継いだ文化で、大きな成果を出したメンバーを、全員で称賛するためのものです。これも「結局、愛。」、つまり仲間の成果をみんなで喜び合うというカルチャーの表れです。これを鳴らすことで会社として一体感が生まれ、成果を出すことにも貪欲に取り組むことができるようになります。
僕がこのMVVに込めた想いは、僕自身の経験が元になっています。25歳頃までまともに働いていなかった自分が、この数年で会社を経営するまでに変われた。WAKELは、そういう「非連続な成長」ができる場所であり、札幌の若者の可能性を解放する場所です。
僕たちは、「スキル」だけが欲しいわけではありません。スキルは後から学べます。それよりも、「変わりたい」「成長したい」という強い想い、そして、仲間と切磋琢磨しながら高みを目指せる、青春時代の部活のような「熱狂」を求めています。もし、あなたがそんな環境を探しているなら、ぜひ1度、話を聞きに来てください。