こんにちは! NTT DXパートナー AI事業部の酒井です。
今回は、島根県からフルリモートで働くビジネスプロデューサー・安田直さんに話を聞きました。松江高専を出てSIer、そしてデロイト トーマツ コンサルティングへ。10年以上、どちらかというと「レガシーなIT」と向き合ってきた人です。
その安田さんが、うちに来てから口ぐせのように言うのが「毎日けっこう楽しいです」。 3人の男の子を育てながら、島根の自宅から生成AIの案件を回しています。
「今の場所を離れずに、新しい挑戦ができるのか」——そう考えたことがある方に、届いてほしい一本です。
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プロフィール
- 名前:安田 直(やすだ なお)
- 役職:NTT DXパートナー AI事業部 / ビジネスプロデューサー
- 経歴:
- 島根県出身・在住。松江工業高等専門学校を卒業
- TSK情報システム(SIer)にて、自治体・学校向けシステム構築をエンジニア/PMとして担当。地方創生事業にも従事
- デロイト トーマツ コンサルティングにて、ITコンサルタントとしてレガシーシステムのアセスメント、大規模システム構築を担当
- 現在はAI事業部で、生成AIを活用した事業企画・システムデリバリープロジェクトを推進
- 働き方:島根県の自宅からフルリモート。小4・小2・2歳の3兄弟の父
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「つくる側」と「提案する側」、両方を経験して
――安田さん、高専からSIer、そしてコンサルという道のりですよね。まずSIer時代のことを聞かせてください。
島根の松江高専を出て、最初はTSK情報システムというSIerに入りました。自治体や学校向けのシステム構築を、エンジニアとしてもPMとしても担当して。地方創生の事業にも関わっていました。
――そこからデロイト トーマツ コンサルティングへ。ずいぶん毛色が違いますよね。
そうですね。ITコンサルタントとして、レガシーシステムのアセスメントや、大規模なシステム構築を担当していました。
――「つくる側」と「提案する側」、両方を経験されたわけですが、それぞれで得たものって何でしょう?
SIer時代は、要件を聞いて、設計して、つくって、運用まで見ていく経験をしました。そこで学んだのは、「どれだけ良いことを言っていても、現場で動かなければ意味がない」という感覚です。
一方でコンサルでは、システム単体ではなく、業務や組織、経営課題から考える経験をしました。目的は何か、誰にとって価値があるのか、どうすれば実行に移せるのか。そういう上流の視点をかなり鍛えられたと思います。
今振り返ると、両方を経験できたことは大きいです。お客様の課題を整理しながら、同時に「実際につくれるのか」「運用に乗るのか」まで考えられる。そこは今の仕事でもかなり活きています。
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転機は、勤務形態の変更だった
――そこから、うちに来ていただいたわけですが。転職を考えたきっかけは何だったんですか?
前職では、大規模案件やレガシーシステムの変革に関わることが多く、それはそれで非常に学びがありました。リモート勤務も認められていたので、島根にいながら都市部の大規模案件に関われることにも、大きなやりがいを感じていたんです。
ただ、コロナ禍が収束していく中で、勤務形態が全社的に出社前提へ切り替わることになりました。
――それは大きいですね。お子さんもいらっしゃいますし。
そうなんです。子育てとの両立も考えると、島根を生活拠点にしている自分にとっては大きな転機でした。そこで改めて、自分にとって大事にしたい働き方や、次に挑戦したいステージを考えるようになりました。
――その中で、何を求めていたんでしょう。
強くなっていったのが、「もう少し事業やサービスに近いところで、企画から実行まで自分ごととして関わりたい」という思いです。
お客様の課題を整理するだけでなく、それをどうサービスやプロダクトとして形にしていくか。そういう領域に、より深く関わってみたいと考えるようになりました。
――それでうちを選んでいただいた、と。決め手はどこでしたか?
NTT DXパートナーは、地域企業や金融機関のDXを支援しながら、新しいサービスやプロダクトを形にしていく会社です。自分のこれまでのSI・PM・コンサル経験を活かしつつ、生成AIのような新しい技術にも挑戦できる。そこに魅力を感じました。
加えて、島根に住みながら東京の案件や先端テーマに関われるという点も大きかったです。生活拠点を変えずに、仕事のフィールドは広げられる。これは自分にとって、かなり大きな転機でした。
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「レガシー一筋」だった自分が、毎日楽しくなった
――入社後、一番印象的だったことって何ですか?
これが大きくて。僕はキャリアを通じて、どちらかというとレガシーなIT環境を触る機会が多かったんです。だから入社して、Claudeをはじめとする生成AIを日常的に使えるのが本当に新鮮で。
正直、毎日けっこう楽しく過ごしています(笑)。
――その「楽しい」、もう少し具体的に聞かせてください(笑)。
一番大きいのは、生成AIによって「考える」「整理する」「形にする」スピードが一気に変わったことです。
これまでは、企画書をつくる、要件を整理する、設計書をレビューする、アイデアを広げる、という作業はかなり人間の頭と手作業に依存していました。もちろん今も最後に判断するのは人間ですが、生成AIを使うと、壁打ち相手が常に横にいるような感覚になります。
たとえば、お客様の課題を整理するときに、まずAIに構造化させてみる。資料の論点を洗い出してもらう。複数の案を比較させる。そうすると、自分一人では見落としていた視点に気づけることがあります。
――前職ではできなかったことですか?
特に違うのは、企画や設計の初速ですね。以前なら数日かけていたたたき台が、AIを使うことで短時間で作れる。その分、人間はより本質的な判断や、お客様との対話に時間を使える。そこがとても面白いです。
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「AIならできるのでは」との距離をどう詰めるか
――いま、AI事業部ではどんな仕事をしているんですか?
ビジネス企画やPMのような立場で、生成AIを活用した新しい事業企画やシステムデリバリープロジェクトに関わっています。
具体的には、AIを活用した審査業務の高度化、新しいチームの事業企画など、複数のテーマに関わっています。お客様の業務課題を整理し、どこにAIを使うと価値が出るのかを考え、要件定義やプロジェクト推進まで行うような役割です。
単に「AIを入れましょう」ではなく、現場の業務や既存システム、データの状態を見ながら、実際に使える形に落とし込むことを大事にしています。
――そこ、なかなか難しいですよね。実際、苦労しているのはどんなところですか?
生成AIの案件は、期待値の調整が難しいと感じています。AIはすごい技術ですが、何でも完璧にできるわけではありません。お客様から見ると「AIならできるのでは」と期待される一方で、実際にはデータの状態や業務ルール、精度要件によって、できること・できないことがあります。
最初は自分自身も、AIのアウトプットの速さに圧倒されて、「これはすごい」と思う場面が多かったです。ただ、仕事として使うには、出てきた答えを鵜呑みにせず、目的に合っているか、業務に耐えられるか、リスクはないかを見極める必要があります。
――どうやって乗り越えているんでしょう。
AIの出力を自分の言葉で説明してみたり、観点リストを作ってレビューしたりするようにしています。AIに任せるところと、人間が判断するところを切り分ける。この感覚は、今後ますます大事になると思います。
――逆に「うれしかった」瞬間を教えてください。
お客様の業務や資料をもとに、AIを使った仕組みのイメージを出したときに、「これなら使えそうですね」「こういうことができるなら業務が変わりそうですね」と反応をもらえた瞬間はうれしいです。
生成AIは、単なる効率化ツールではなく、今まで人が時間をかけていた整理や判断の前段を助けてくれるものだと思っています。特に、紙の資料や複雑な業務が多い領域では、AIによって見える化や判断支援ができる余地が大きい。
お客様が「AIってすごいですね」で終わるのではなく、「自分たちの業務に使えそう」と感じてくれたときに、やっていてよかったなと思います。
――レガシーITや自治体システムの経験は、いま活きていますか?
すごく活きています。生成AIの仕事というと、最先端の技術だけが重要に見えるかもしれません。でも実際の企業でAIを使おうとすると、既存業務、既存システム、紙の資料、複雑な承認フロー、例外処理など、かなり"現場のリアル"と向き合う必要があります。
現場の業務はきれいに整理されていないことも多いですし、システムも簡単には変えられない。だからこそ、理想論だけでなく「今あるものをどう活かして一歩進めるか」を考える必要があります。
コンサル経験も含めて、業務・システム・組織・お客様の意思決定をつなげて考えられることが、自分の強みだと思っています。
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島根の自宅から、東京の案件を回す
――安田さんは島根からフルリモートですよね。生活と仕事のバランス、どう取っていますか?
子どもが3人いるので、家の中はかなりにぎやかです。正直、仕事と子育ての切り替えが難しい日もあります(笑)。
ただ、子どもの登校や習い事、ちょっとした体調変化にも近い距離で関われるのは、リモートワークのありがたいところです。東京に住んで毎日出社していたら、難しかっただろうなと思います。
――逆に、地方にいることのデメリットは感じますか?
情報や刺激を自分から取りに行く意識は必要ですね。生成AIのような変化の速い領域では、リモートだから受け身でいいということはなく、むしろ自分で学び続けることが大事だと感じています。
――チームの雰囲気はどうですか? うちは少人数ですが。
少人数なので、一人ひとりの役割がかなり広いですよね。提案だけ、設計だけ、開発だけ、というよりも、課題整理から企画、要件定義、プロジェクト推進まで、自分ごととして関わる場面が多い。
大変さもありますが、自分には合っていると思います。決まった仕事をこなすというより、まだ形になっていないものをみんなで考えて、前に進めていく感じです。
生成AIの領域は変化も速いので、正解が最初からあるわけではありません。だからこそ、チームで議論しながら、試して、直して、形にしていく。そのスピード感と裁量の大きさは、このチームの面白さだと思います。
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これから:AIを「使える形」にする人でありたい
――今後、どんなことに挑戦していきたいですか?
引き続き、AIの可能性を語るだけではなく、実際に業務で使える形にする。その橋渡しが自分の役割だと感じています。
生成AIの領域は正解が固まっていないので、企画から実装、そして定着まで一気通貫で見られる人の価値はこれから上がっていくはずです。そこに自分の経験を全部乗せていきたいですね。
――生活拠点は島根のまま、ですね。
はい。生活拠点は島根、仕事のテーマは生成AIやDX。地元で家族との時間を大事にしながら、全国のお客様や新しい技術に関われる。これは自分にとって、とても良い働き方です。
こういう働き方が成立するということ自体を、これから来る人にも見せていけたらと思っています。
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こんな人と働きたい
――お休みの日は何をしていますか?
子ども3人(小4・小2・2歳、全員男子です)と遊ぶので、にぎやかですよ。あとはロードバイク……と言いたいんですが、最近いけてなくて(笑)。今は子どもたちとサッカーをしています。
――(笑)。最後に、どんな方と一緒に働きたいですか?
新しい技術を楽しめる人と一緒に働きたいです。ただ、単に「AIが好き」「新しいものが好き」というだけではなく、それをお客様の業務や課題にどうつなげるかを考えられる人だとうれしいですね。
生成AIの領域は、まだ正解が固まっていません。だからこそ、わからないことを楽しめる人、まず試してみる人、出てきたものを鵜呑みにせず自分の頭で考えられる人が向いていると思います。
――経験の面では、どうでしょう。生成AI未経験でも大丈夫ですか?
大丈夫だと思います。レガシーITをずっとやってきた僕でも、生成AIにこれだけワクワクできるので。
むしろ、提案と実装の間を行き来できる人——お客様の話を聞いて課題を整理しながら、実際にどう形にするかまで考えられる人にとっては、かなり面白い環境だと思います。
「今の場所を離れずに、新しい挑戦ができるのか」。もし少しでも気になっているなら、まずは気軽に話を聞きに来てください。島根からリモートで働いている僕が、実例としてお答えします。
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編集後記
DXパートナーはリモートワーク主体なので誰がどこにいるかよく分からない時があります。確かに安田さんは島根でしたねとよく思い出します。
インタビューを通じて改めて確認したのは安田さんの柔軟性です。新しいことにやり方を考えながら入って行ったり、生成AIを楽しみながら活用したり。今、たまたま世の中のトレンドが生成AIですが他のトレンドにもうまく乗っかり、そして乗りこなしていけるのでしょうね。私もそうありたいなと思います。
安田さんはお客さまへのAIシステム提供だけではなく、チーム内の生成AIを活用した効率化も精力的に推進してくれています。人間とAIの協労のベストプラクティスを見出してくれることを期待しています。(酒井)