30,000個に1つ。黑椎茸を作るために、何百回も失敗した | レンチナス奥羽伊勢株式会社
黒椎茸ができるまでに、何回失敗したのか。正直なところ、数えていません。でも、確実に言えることは、それが「何十回」ではなく「何百回」だったということです。最初は、大きな勘違いから始まった対面販売で...
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スーパーで売っている椎茸と、産直で売っている椎茸。
見た目は似ているのに、値段が全然違う。そういう経験をしたことがある人は多いと思います。
実はこの違いの多くは、「菌床栽培」か「原木栽培」か、という栽培方法の差から来ています。
レンチナスは菌床栽培の会社です。でも、菌床と原木の違いを正しく理解していないと、私たちが何を目指しているかも伝わらない。なので、本記事で整理したいと思います。
菌床栽培は、おがくずと米ぬかなどを混ぜて固めたブロック(菌床)に椎茸の菌を植え付け、温度・湿度を管理した施設の中で育てる方法です。
最大の特徴は、年間を通じて安定的に収穫できること。気候に左右されず、品質が揃いやすく、スーパーに並ぶ生椎茸のほとんどがこの方法で作られています。国内で流通している椎茸の約80〜90%は菌床栽培です。
植菌から収穫まで最短3ヶ月と、原木栽培に比べてサイクルが速い。
大量に、安定して供給できるという点では、現代の食卓を支える栽培方法と言えます。
ただ、一般的には香りや風味の面で原木椎茸に劣ると言われてきました。
レンチナスが黑椎茸・黑煌を作り上げた背景には、「菌床でも原木に負けない美味しさを出せる」という長年の試行錯誤があります。
原木栽培は、クヌギやコナラなどの広葉樹を1メートルほどに切り出した原木に椎茸の菌を植え付け、自然の中で育てる伝統的な方法です。
植菌から本格的な収穫まで約2年かかります。収穫できるのは春と秋の年2回。気候や天候に左右されるため、安定供給が難しく、手間と労力がかかります。重い原木を何本も管理しなければならず、高齢化が進む中で生産者は年々減っています。
その分、味と香りは別格とされています。自然の木の養分をじっくり吸収して育つため、風味が凝縮されていて肉厚。「山のアワビ」と呼ばれることもあるくらいです。乾燥させると旨味がさらに増し、高級な干し椎茸のほとんどは原木栽培です。
ここが、今のレンチナスにとって最も重要な話です。
菌床栽培では、収穫が終わった菌床が「廃菌床」として残ります。
その量は、収穫した椎茸の重量の2〜3倍にのぼり、レンチナスは1日10万個の椎茸を収穫していますが、それだけの量に見合う廃菌床が毎日出続けているんです。
廃菌床は産業廃棄物として処分するとコストがかかります。
現在は堆肥や飼料として再利用されることが多いですが、その可能性はまだ十分に開拓されていません。廃菌床を使ったエネルギー転換や高付加価値作物の栽培など、新しい活用方法を模索しているのがレンチナスの次世代農業プロジェクトです。
原木栽培で使い終わった原木は「廃ホダ木」と呼ばれます。
菌糸に養分を使い尽くされたホダ木は非常に軽く、燃えやすい。そのためハウスの暖房燃料として使われることが多く、カブトムシやクワガタの飼育マットに再利用されるケースもあります。また、土に戻しやすい素材でもあるため、堆肥として畑に混ぜ込むことも一般的です。
天然の木がベースなので、廃棄後の再利用が比較的シンプルです。菌床と比べると、廃材の量も少なく、処理の難しさも低い。
レンチナスが菌床栽培を選んでいるのは、安定供給と品質管理のためです。そして、何百回もの試行錯誤を経て、菌床でも原木に匹敵する美味しさを追求してきました。
それが黑椎茸であり、黑煌。
同時に、菌床栽培には廃菌床という課題が残ります。毎日大量に出続けるこの廃材を、どう次のビジネスに変えるか。
それがレンチナスが今、仲間を求めているプロジェクトの核心です。
椎茸を作ることと、作り終わったあとの残材をどう活かすか。
この両方を考えられる熱意あるあなたと一緒に仕事がしたいと思っています。
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