業界や組織によって、会社のカルチャーや仕事に対するスタンスは大きく異なるものです。今回は、転職当初「違う国に来たのかと思った」というほど、環境や文化の違いに戸惑ったという亀岡 真由さんに、当時のことをふりかえってもらいました。
現在、プロジェクトマネージャーとして活躍中の亀岡さんが、以前はどんなキャリアを歩んでいたのか、またコパイロツトのカルチャーをどのように咀嚼して現在に至っているのか、聞きました。
プロフィール
亀岡 真由
印刷会社、デジタル系広告エージェンシー等を経て2021年に入社。現在はプロジェクトマネージャーとして、DX推進プロジェクト支援や新規事業プロジェクトのデジタル制作などを担当している。
就職氷河期、クリエイティブ職のはずが配属先は営業部
—— 現在、プロジェクトマネージャーとして、さまざまな企業のプロジェクト推進に携わっている亀岡さんですが、どのようなキャリアを描いて仕事を選択してきたのでしょうか?
亀岡:「こういうキャリアを目指したい」という将来の在り方や、自分の進む方向性などを強く意識するようになったのは、実はコパイロツトに入ってからなんです。
社会に出たのがちょうど就職氷河期のど真ん中だったこともあって、働ける場所があるだけ恵まれていると思っていました。長期的な視点はほとんど持っていなかった、というのが正直なところです。
—— 大学を卒業してから、実際にどんな仕事をしてきましたか。
亀岡:学生の頃から絵を描くことが好きで、何かしらクリエイティブ関連の仕事に就けないかと思い、就職活動をしていました。結果的に、何とか内定をもらった広告系の印刷会社に入社しています。
でも、せっかくクリエイティブ職で採用されたのに、入社後に「あなた元気だね」と言われて、配属されたのがなぜか営業部だった、という…(笑)
戸惑いましたしショックも大きかったのですが、周りの人から「営業が向いている」と言われたということは、自分には何か可能性があるのかもしれない。そう前向きに捉えて、とりあえず3年はがんばってみよう、と。
まあでも、やっぱり営業の仕事がしっくりこなくて、3年を指折り数えて転職したんですけどね。
—— そこからコパイロツトに入るまで、ずっと広告業界で働いてきたのですか?
亀岡:そうです。いくつかの広告エージェンシーで、デジタルマーケティングなどの業務に携わってきました。その間、出産・育休を経て復帰したことで働き方を見直す必要が出てきたり、会社の環境が変わったりと、いろいろな変化を経験しましたね。
それまでは同じ広告業界で、周囲の助言などにも恵まれ流れに乗るような感覚で転職をしていたのですが、次はもっと主体的に働くことを考えたいと思うようになりました。そんなときに、知人からコパイロツトを紹介されたんです。定金さん(共同創業者)とお会いしてからトントン拍子に話が進み、2021年に入社することになりました。
歓迎会で問われて驚いた「今日のアジェンダは?」
—— 入社した当初を振り返り、印象的だったこと、戸惑ったことなどがありましたら教えてください。
亀岡:以前の職場とは、組織のカルチャーや仕事に対するスタンス、進め方などがかなり違っていましたね。
例えば、入社直後にオンライン歓迎会を開いてもらったときのことです。ひとりの参加者が、開始してすぐに「ところで、今日のアジェンダは何ですか?」と司会担当のメンバーに質問したんです。その問いに対して、司会者も当たり前のように説明を返していました。
今でもそうですが、コパイロツトでは、設定された場や時間の他、あらゆるものごとに対する目的や意味について、事前に認識をすり合わせるコミュニケーションが日常的に行われています。
最初はそんなメンバーのやり取りを見て、早々に「私、違う国に来たのかも…?」と感じたことを覚えています。
—— 仕事のスタンスや進め方については、どんな違いがありましたか?
亀岡:以前は、会社からアサインされた仕事を受けて働くことがほとんどで、自分の意思外でものごとが決まっていくのが当たり前でした。
でもコパイロツトの場合、「自分はこの仕事がしたい」と能動的に意思表示をしていかないと、仕事がはじまりません。これは、組織自体がヒエラルキー構造ではなく、全員フラットな状態を維持した自律分散型の在り方を目指しているためです。
だから「主導権はあなたにある」「あなた自身が決めてください」と、判断を求められることが多いんです。入社してから2~3年の間は他のメンバーのふるまい方を参考にしながら、自分なりに試行錯誤する期間が続きました。
「対話の姿勢」と「チームの仕組み」がある安心感
—— 「違う国に来た」と感じるほどの環境に戸惑いつつも、現在に至るまで会社から離れる選択をしなかった理由を、亀岡さん自身はどのように捉えていますか?
亀岡:確かに、人によって合う・合わないは分かれるかもしれません。私の場合は、一緒に働くうちにメンバー全員が、根本的な「対話の姿勢」を持っているとわかったことが大きかったと思っています。
かつての私は、クライアントからクレームを受けて落ち込んだり、仕事がうまくいかずに悩んだりしてもそれを一人で抱えて、自分で解決しようとがんばりすぎてしまっていました。
でもコパイロツトでは、客観的にものごとを捉えようとする考え方の人が多いからか、例えば何かトラブルやすれ違いが起きても、感情的な摩擦にとらわれるのではなく、話し合って落としどころを探り、チームでものごとを前に進めようとする。
ただ「みんな優しくて、手厚くフォローしてくれる」というニュアンスとは、ちょっと違うんですよね。プロジェクトの状況を定期的に振り返るプロセスが必ず組み込まれているので、うまくいっていないポイントを論点として抽出する仕組みが機能している、という感じです。
そうした経験を繰り返すうちに組織環境に対する安心感が生まれ、コパイロツトで仕事を続けられているのだと思います。
AI普及による「人類総マネジメント社会」が想定される時代に
—— 入社6年目を迎えた現在、どんな課題感を持って仕事と向き合っていますか?
亀岡:最近は人材育成や成長支援の他、子どもたちにプロジェクト推進力を伝える「COPILOT KID's PROJECT」など案件以外のプロジェクトを手がける機会が増え、どの仕事にも楽しく取り組ませてもらっています。
ここから先の課題としては、ずっと自分のアイデンティティの中心にある「ものづくり」とプロジェクトマネジメントをどう融合していくか、いろいろと模索しているところです。
コンテンツ制作案件のプロジェクト推進をしたいわけではなく、プロジェクトマネジメントにコンテンツの力を使うイメージ。ここはまだ、うまく言語化ができていないんですけど。
—— 現在、コンテンツ制作にもプロジェクトマネジメントにも、生成AIが多大な影響を与えている真っ只中ですよね。亀岡さん個人としては、今の状況と、今後についてどんな見解を持っていますか?
亀岡:AI時代に求められるプロジェクトマネジメントの将来像については、社内でもすでに定期的な議論の場を設けてメンバーと話し合いを重ねているところです。
一定以上の定型業務はどんどんAIに代替されていくと思いますが、私たちが提供しているプロジェクト推進支援の価値は、単に議事録を作成したり、スケジュールを管理したりすることだけにあるわけではありません。
もちろん、そうした実務もプロジェクトを進める上で重要な要素です。しかし本質的には、関係者同士の認識を揃えたり、チームの“わかり合えなさ”に向き合ったりしながら、人や組織を横断してプロジェクトを前に進めていくことに価値があると考えています。
例えば、これからAIが人間より頭のいい部下になる時代が来るとするならば、すべての人にプロジェクトマネジメントの役割やスキルが必要となるのではないか、と考えています。それはITシステム開発をルーツとした従来型のPM業務とはまた異なるもので、組織やチームを横断して人と人との“わかり合えなさ”にアプローチし、関係性を構築して生産性を高める仕事になるのではないでしょうか。
そうした新しいプロジェクトマネジメントの考え方や実務的なノウハウを、もっと多くの人たちと共有しながら、自分自身もアップデートを重ねていきたいですね。
この大きな技術の転換期に、新しい仕事の在り方を追求してみたい人にとって、今のコパイロツトはとても面白い場所なのではないかと思います。
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