一定以上のキャリアを構築した後に、業務内容や仕事のスタイル、カルチャーなどが異なる環境に飛び込むのは勇気がいるものです。
2023年に入社した照井隆浩さんは、13年にわたりWeb制作業界で経験を積んだ後、40代でコパイロツトでプロジェクトマネージャーの仕事をはじめました。
しかし入社からしばらくの間は、慣れない環境と業務内容に苦労と戸惑いの連続だったといいます。入社3年目を迎えた今、照井さんが歩んできた道のりを改めて振り返ってもらいました。
プロフィール
照井 隆浩
13年にわたりWebディレクターとしてWeb制作やデジタルサービスの開発に携わった後、2023年に入社。クライアント企業のプロジェクト推進を支援する中で、ワークショップやふりかえりを活用したコミュニケーション改善・チームの成長支援に取り組んでいる。
Web制作を続ける中で、プロジェクトマネジメントの重要性を感じていた
—— 照井さんは2023年の春に入社し、今年で3年目を迎えたところですね。コパイロツトのプロジェクトマネージャーとして、現在はどんなフェーズにいるのでしょうか。
照井:2年間、さまざまな失敗と試行錯誤を繰り返しながら実践を重ね、ようやくプロジェクトマネージャーとしての基盤が構築できたと思っています。何とか、平均点以上の価値は提供できるようになったのではないかな、と。
現在は、その基本的なスキルと自分独自の特性を掛け合わせて、新しい価値につなげていくための模索をしているところです。
—— コパイロツトに入社するまでは、どのようなキャリアをたどってきましたか?
照井:約13年ほど、Web制作業界で働いていました。主にディレクターとして、サイトの設計や運用の支援、クリエイティブチームのマネジメント、顧客との折衝、制作進行管理などを担っていました。何度か転職をしていて、規模などの異なる複数の会社での勤務経験があります。
—— 転職先として、プロジェクト推進支援を事業とするコパイロツトを選択肢に入れた理由を教えてください。
照井:ちょうど40歳という年齢的な区切りもあり、そろそろWeb制作以外の仕事がしたいと思っていました。そこで新たな軸にしたいと考えていたのが、プロジェクトマネジメントだったんです。
長年にわたりWeb制作に携わる中で、いわゆる“プロジェクトの炎上”といわれる状態や、スムーズに進まない案件などをいくつも経験してきました。発生したトラブルの元をたどってみると、大体は関係者の意思疎通が十分にできていない、事態を収集する役割が機能していないなど、とにかく「全体のマネジメントができていない」ことが大きな要因なんですよね。
クリエイティブの仕事は、本来はもっと楽しいものであるはず。個々人が十分なクリエイティビティを発揮できることが理想だと思っていたので、前職の頃から少しずつ、プロジェクトマネジメントの考え方やノウハウを学びはじめました。
その流れで、一緒に仕事をしていた知人からコパイロツトを紹介してもらったのが転職の直接的なきっかけです。定金さん(共同創業者)と話をする中で、専門性の高さと、この会社ならプロジェクトマネジメントの奥深さが体験できるかもしれない、と感じたことが決め手になりました。
これまでの環境との違いに戸惑い、試行錯誤を繰り返した
—— 実際に入社し、仕事をはじめてみてどうでしたか?
照井:最初はうまくいかないことの連続でした。
今まで働いてきた会社とは異なるスタイルで仕事が進むうえに、コパイロツトが受けているプロジェクトは新規事業開発、組織環境構築、PM育成支援など非常に多岐にわたり、それぞれ必要なマインドセットが違います。自分の思考と身体が環境に追いつくまでに、私の場合はけっこう時間がかかりました。
—— 具体的に、どんなことに戸惑い、苦労したのか教えてください。
照井:コパイロツトでは自ら自分の仕事を見つけて主体的に関わっていく姿勢が求められます。まず、その前提が今までの環境とは大きく異なっていました。
また独自のナレッジである「Project Sprint」の理論を言葉のうえでは理解できても、適切に実践に落とし込んで具体的な仮説や次のアクションにつなげることが、最初のうちはかなり難しかったですね。
—— 少し時間が経ったいま改めて振り返ってみると、うまくいかなかった要因はどこにあったと思いますか?
照井:他のチームメンバーと協業する際の距離感や、役割分担の仕方などを掴めていなかったことでしょうか。コパイロツトが実践しているプロジェクト推進の業務は、必ずチームで担当し、特定のプロジェクトリーダーが牽引していくスタイルではありません。
でも私はこれまでの仕事で経験してきた「自分一人で案件を回す」スタイルの仕事の仕方が当たり前になっていて、そこから脱却するのに時間がかかったのだと思います。
—— その課題を、照井さんはどのように解消していったのでしょうか。
照井:最初の1年は、実際の案件に携わったときに、他のメンバーがクライアントに対して行っているフィードバックの内容を、じっくり観察して自分自身のインプットにつなげていきました。その内容を自分なりに咀嚼して、少しずつ「コパイロツトのプロジェクトマネージャー」として発言する回数を意識して増やしていったんです。
そんな試行錯誤の助走期間を経て、入社2年目に入ったときに、あるプロジェクトではじめてメイン担当を務めることになりました。
その案件を一緒に担当したメンバーが、プロジェクトの状況に合わせて、「照井さんにはどう見えていますか?」「それに対してどう考えますか?」というような、コーチング的な役割に徹してくれて。きっと本人はすごくもどかしかったと思うのですが、おかげでかなり鍛えられましたね。
そうしたディスカッションを重ねることでようやく、今までインプットしてきた理論と思考が深まり、実務で必要とされるアクションとつながった感覚がありました。
人が持つポテンシャルを解放する環境設計を目指す
—— これからについて、冒頭で「自分独自の特性を掛け合わせて価値をつくりたい」というお話が出ていました。詳しい今後の目標、また今実際に取り組んでいることを聞かせてください。
照井:私は、個々の人が持つポテンシャルを伸ばし、解放していくことに強い関心を持っています。そうしたプロジェクトの環境設計をどうすれば実現できるかを、自分のテーマとして追及したいと考えています。
プロジェクトの関係者に対してそうした方向性でアプローチができるよう、現在、コーチングやファシリテーションの技術について勉強をしているところです。
—— 今後、AI活用がさらに進み社会が大きく変わっていく中で、プロジェクトマネージャーの役割はどのように変化していくと思いますか?
照井:主に、人と人とのコミュニケーションに関する課題の解消が軸になっていくのでしょう。極端な話、各分野のエキスパートが集い、全員が自分の役割や業務範囲を理解していていて、完璧な分業制が成立する状態なのであれば、私たちの存在は必要ないんですよね。
でも大半のプロジェクトは、そうはならないじゃないですか。そもそも人と人との間には大小さまざまな溝があって、さらにプロジェクトが進むにつれて状況、状態はどんどん変化していくものです。
それらを前提としたうえで、プロジェクトに関わる人たちの期待値をすり合わせ、できる限り円滑に仕事が前進していく環境やチームをつくることが、プロジェクトマネージャーの重要な役割だと考えています。
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