前編では、海外駐在が決まってから渡航までの準備についてお話しました。
【海外駐在】海外に向いている人・準備した方がいいこととは?駐在歴8年のプロに聞いてみました(前編) | 株式会社フェアコンサルティング
後編では、実際に現地に着いてからの生活と仕事について、引き続き平谷さんにお話をお伺いします。
ーー 平谷さん、今回もよろしくお願いします。
平谷)よろしくお願いします。
文化やマナーのギャップについて
ーー まずは、文化やマナーのギャップについてお聞きします。日本では当たり前だったけど、現地ではNGだったということはありましたか?
平谷)そうですね、タイでは「人の頭を触る」ことはNGです。
日本では、赤ちゃんや子供などに「可愛いね」と頭を撫でることはよく見る光景ですが、タイでは「頭は神聖なものである」と考えられているため、頭を撫でることがNG行動です。
ーー ベトナムではいかがでしたか?
平谷)ベトナムでは、個人情報を言う・聞くということに特に抵抗がありません。
年齢・職位・学歴や給与まで、初対面であっても、プライバシーの内容を遠慮なく聞かれるのがベトナムでの特徴です。
メンバー同士で給与情報も平気で交換してしまうので、人事評価や査定に結構気を遣ったという経験があります。
ーー 給与が共有されているのは管理者として気を遣いますね……。逆に良かったギャップ、現地の文化で「これはいいな」と感じたことはありますか?
平谷)日本よりも、娯楽をとことん楽しむという文化があります。歓送迎会やクリスマスパーティー、社員旅行など、細かく指示をしなくても勝手に企画されて進んでいくので、毎年非常に楽しみにしていました。
特にベトナム時代は、社員の家族を巻き込んで、バス20台・総勢1000人規模の大運動会、それからBBQパーティーを企画・開催した経験もあります。
ーー 1000人規模というのは驚きです!フェアコンサルティングにも社内の交流イベントがありますが、規模が違いますね。
平谷)そうですね、フェアコンサルティングも社員旅行がある少しウェットなカルチャーの会社です。海外志向の方にとっては、非常にいい環境なんじゃないかなと思います。
日本で働いていた時との違い
ーー 続いて、現地でのお仕事についてお聞きします。日本で働いていた時との違いはありましたか?
平谷)そうですね、日本とは全く緊張感が違うと感じました。
一法人のマネジメント責任を負う立場のため、マーケットやお客様との距離が近いですし、意思決定のフィードバックが速く、リアルな数字として現れてくるので、非常に緊張感のある時間を過ごしました。
ーー その中で意識されていたことはありますか?
平谷)1人でできることにはもちろん限界があるので、現地メンバーたちが能力を発揮し、活躍できる環境や組織体制を構築することに注力して取り組んできました。
現地の就業時間をできるだけ現地メンバーのための時間として使って、日本向けの仕事であったりとかは帰宅してからの時間帯で行っていました。
ーー 言語のコミュニケーションについてはいかがでしたか?前編ではTOEIC最下位からのスタートだったとおっしゃっていましたが。。
平谷)英語は全く得意ではありません、得意な言語は関西弁のみです(笑)
ーー でも、実際にはコミュニケーションで困らなかったんですよね?
平谷)そうですね、全く困ったという思いはないですね。英語と、タイ語や、ベトナム語、日本語も織り交ぜたチャンポン言語で対応していました。
外国語の能力だけでなく、日本語の能力の方が重要だと思っています。日本語でロジカルに分かりやすく伝えられないことは、外国語でも伝えられないからです。
そのため、伝えるべきことを整理して、簡単な英単語を並べて丁寧に伝えることができれば十分だと思います。
タイやベトナムも第2言語として英語を使っていますので、簡単な英単語と現地語を織り交ぜることによって、より親近感のあるコミュニケーションができていました。
ーー 「日本語で伝えられないことは外国語でも伝わらない」というのはその通りですね。英語に自信が無い方にも勇気を与える言葉だと思います。
現地での休日の過ごし方
ーー 現地での日本人コミュニティや休日の過ごし方について教えてください。
平谷)ベトナム駐在時は、工業団地の他の企業の方々や、銀行、取引先、そして商工会議所などに、多くの駐在員コミュニティがありました。
現地では情報交換をしながら助け合いましたし、帰国後の今も、厳しい時代を一緒に過ごした仲間として交流が続いています。
ーー お休みの日はどのように過ごされていたんですか?
平谷)基本的には休日が日曜日だけでした。早朝に起きて5時くらいからゴルフに行き、午後は家族と過ごすという生活で、日曜日1日を土日2日分のようにして過ごしていました。
連休にはカンボジア、モルディブ、シンガポールなど、家族で近隣諸国へ旅行に行くこともありました。帰任が決まったときには、タイで4日間連続でゴルフに行くといった楽しみ方もしていました。
―― 東南アジアならではの旅行の楽しみ方ですね!
平谷)国内旅行も結構楽しくて、当時は物価も比較的安かったですし、色んな楽しみ方ができました。
赴任後の生活の心構え
ーー 赴任後の生活をスムーズにするために最も大切な心構えはなんでしょうか?
平谷)最初からあまり気合いを入れてスタートしない、ということです。
最初の3か月くらいは、緊張感の中でどうしてもオーバーワークになってしまいます。そして、3か月後に体調を崩す人が非常に多い印象です。
健康で元気がなければ何もできないですから、気合いを入れすぎずにゆっくりとスタートするということも非常に大切なポイントです。
ーー 事前準備と赴任後の柔軟性はどちらがより重要だと感じますか?
平谷)圧倒的に、赴任後の柔軟性です。
いくら準備をしても想定外のことが起こるのが海外です。
毎日想定外の問題が起きます。むしろ、それを楽しめるくらいの人が2か国目、3か国目と渡り歩いているという印象があります。
―― 想定外は楽しむというのが海外駐在を楽しむ秘訣なんですね。
最後に、海外駐在をする方・したい方へ
ーー 最後に、これから海外駐在を控えている方や、海外駐在に興味がある方に向けてメッセージをお願いします。
平谷)やはり海外駐在の魅力というのは、日本では得難い経験ができることだと思います。
自ら意思決定をし、現地メンバーの力を最大限に発揮し、結果を出すというマネジメントは、日本では中々経験できないことだと思います。
もし駐在の機会があったら積極的に挑戦していただきたいと思います。
またフェアコンサルティングの海外駐在では、コンサルタントとしての専門性だけでは無く、現地メンバーの人材マネジメントや経営管理など、多岐にわたるマネジメント業務を担っていただきます。
これは他のBIG4などのジャパンデスクとしての駐在とは全く異なる役割です。
専門性とマネジメント能力の両方を同時に鍛えるチャンスがある、と捉えていただきたいと思います。
帯同家族の方も含めて、この経験は間違いなく将来の財産になるものと確信しております。
ーー 平谷さん、ありがとうございました。
平谷)ありがとうございました。
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