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【GIG勉強会Vol.26】「行動経済学から掘り下げるUXデザイン」と「SNSを活用してクリエイターコミュニティを形成する方法」

こんにちは。GIGのわいわいです。

先日開催された第26回社内勉強会。今回は初の試みで、GIGのconnpassページ上で10名限定で社外の方も参加できる枠を設けました。

ホームでありながら登壇者のGIGメンバーたちもいい緊張感をもって、ライトニングトークに臨みました。

前半のテーマは「行動経済学から掘り下げるUXデザイン」

前半はディレクターの湯屋裕行さんが登壇し「行動経済学とはなにか」「ECサイトやサブスクリプションモデルにおいて行動経済学はどうUXを加速させるか」などについて解説してくれました。

湯屋 裕行(ゆや ひろゆき):ディレクター。2017年4月大手ITベンダーに新卒入社。 クレジットカード会社の会員サイト・ECサイトのコンサルティング、ハード基盤更改PJ、VMwareNSXを用いたネットワーク仮想化PJ、生体認証技術を活用したカードレス決済PoC等に携わる。2018年11月GIGに入社。

当日使用したスライドは以下からご覧いただけます。
LT.14 行動経済学から掘り下げるUX

行動経済学とはなにか

湯屋:「行動経済学とは、従来の経済学では説明しきれない人間の経済行動を心理の観点から解明しようとする新しい経済学です」

ここで、湯屋さんから会場に質問が投げかけられました。

湯屋:「ここにコインがあります。コインを投げて白い面が出たら、100万円もらえます。でも反対の黒い面が出たら、50万円を失います。このゲームに不参加の場合は、無条件で20万円が与えられます。あなたは参加しますか?」


30人を超える参加者のうち「参加する」と答えたのは2人だけ。あとのみなさんは不参加を選びました。

湯屋:「期待値を計算すると、ゲームに参加した場合は、25万円。不参加の場合は、20万円です。期待値だけで考えると、参加したほうがよいという結論になります」


湯屋:「しかし、50%の確率で50万円を失うなら、ノーリスクで20万円をゲットしたいという思考が一般的ですよね。このように、多くの人は期待値に左右されず、直感的にリスクが小さく、確実な方を選ぶのです。参加すると答えたふたりは、きっとギャンブル好きですね(笑)」

このような不確実性における人の選択を数式で表したのが、行動経済学を代表するモデル「プロスペクト理論」です。

サブスクリプションモデルにみる行動経済学

湯屋さんは「行動経済学によって、サブスクリプションモデルのUXは加速している」といいます。

サブスクリプションモデルとは、Bloomee LIFEやNetflixなど、継続課金型のビジネスモデルのことです。

湯屋:「Amazonプライムを加入している方、多いですよね。しかし、定額制のため、日常的に『Amazonプライムの料金を払っている』と感じる人は少ない。いつの間にか解約せず続けてしまい、利用しないと損だから『もっとプライム・ビデオを観なきゃ』と感じてしまうようになります。そうすると、どんどん生活に密着するサービスになり、結果として企業は利益を得ます」

ECサイトにみる行動経済学

湯屋:「ECサイトの決済画面で『あと◯◯円のお買い上げで送料が無料になります』という表示をよく見かけます。これは『送料無料にできたら得だな』というユーザーの無料選好を利用した事例です。結果的に、ユーザーはもともと買うつもりの金額以上に多くの買い物をしてしまいます」


湯屋:「メルマガの設定欄では、デフォルトで『購読する』にチェックが入っているケースが多いです。チェックを外すのが面倒くさい、手間をかけたくないという人間の深層心理に着目しています」


湯屋:「行動経済学はUXを加速させるポテンシャルがあるものですが、度が過ぎるとユーザーがそこに潜む意図に気づいてしまい、イメージダウンにつながるケースもあるので注意が必要です」

後半のテーマは「SNSを活用してクリエイターのコミュニティを形成する方法」

後半は『Workship』キャリアアドバイザーの尾崎莉緒さんが登壇し「クリエイターのコミュニティ形成やコミュニティマネジメント」について解説してくれました。

尾崎 莉緒(おざき りお):『Workship』キャリアアドバイザー。立教大学を卒業後、IT企業に新卒で就職し、お客さまに式場やドレス、リングなどを紹介する結婚式アドバイザーとして従事。約半年間ウェディング事業に携わる。「より人と深く関わる仕事をしたい」という想いから、2017年9月にGIGにジョイン。

当日使用したスライドは以下からご覧いただけます。
LT.14 SNSを活用してクリエイターのコミュニティを形成する方法

乱立するクリエイターコミュニティ。タイプは大まかに分けて3タイプある

尾崎:「クリエイターのコミュニティはたくさんあるのですが、大まかに3つのタイプに分かれます。サロン型は、ホリエモンさんやイケダハヤトさんが運営しているような有料の定額制のもので、入口がオープンなもの。ファンクラブ型は、サロン型よりも運営者に対する貢献欲が強く、比較的クローズドなもの。ホラクラシー型は、トップダウンではなく、メンバーが自発的に行動・発信していき運営しているものです」

GIGのクリエイターコミュニティ『GIG Network』について

多種多様なコミュニティプラットフォームがある中で、GIGのクリエイターコミュニティ『GIG Network』ではFacebookグループを活用しています。その理由を尾崎さんは次のように語ります。

尾崎:「FBグループを利用するメリットは3つあります。1つめは、インサイト機能。ユーザーの属性・情報・投稿頻度を可視化できます。2つめは、リクエストフィルター。参加要件を満たしたメンバーのみを追加できます。3つめは、メンバープロフィール。Facebookフレンドにならなくてもプロフィールを閲覧できますし、やりとりが発生したときにはどのような人なのかをすぐに確認できます」


尾崎:「GIG Networkには、大手企業出身から有名ベンチャー出身まで幅広く所属しています。特徴としては、上流工程やマネジメントの経験者が多いことです。職種としては、マーケターとデザイナーが各20%以上を占めています。エンジニアはエンジニア独自のコミュニティに入る傾向があるため、比較的少なめです」

コミュニティマネジメントのポイント

クリエイターコミュニティを運営する上で、そもそも「クリエイターがコミュニティをどう活用しているか」を理解することが重要だと尾崎さんはいいます。


尾崎:「クリエイターがコミュニティに入る動機は主に3つあります。まずは、人脈づくり。案件を依頼したり、もしくは獲得できるネットワークを持っておくのは重要なことです。次に、営業活動。永続的に案件を受けられるという保証はないので、常に自己PR・自己ブランディングをしている方が多いです。最後に、情報交換。界隈のトレンドをキャッチアップすることを目的としています」


尾崎:「GIG Networkでは、投稿内容に対して共感体験を設計し、コミュニティメンバーの期待値を満たすような投稿を心がけました。投稿内容が期待値とマッチすることでコミュニティはアクティブになります

コミュニティは継続が命

尾崎:「コミュニティ運営はすぐに結果が出るものではありません。長期的に目標を立てて、改善を重ねていく必要があります。またコミュニティをアクティブに保つために、メンバーの投稿やコメントに対して、こまめにリアクションすることも重要です」

時間が少し余ったので、黒神が急遽登壇

時間をきっちり守るおふたりのLTが無事終了。しかし、懇親会のケータリングはまだ届いておらず、時間を15分ほど持て余す事態となりました。

すると「エンジニアのセルフブランディングについてなら話せますよ」とフロントエンドエンジニアの石黒雄介さん(通称、黒神)が登壇を買って出てくれました。社員インタビューで「与える精神」について語っていた石黒さん、まさにその言葉を体現しています。

石黒 雄介(いしぐろ ゆうすけ):フロントエンドエンジニア。コンピューター専門学校を卒業後、名古屋のWeb制作会社で大手企業サイトのマークアップ、UI設計、保守運用を4年間おこなう。今年4月より、フロントエンドエンジニアとしてGIGに参画。インタビュー記事はコチラから。

セルフブランディングのためにGitHubでやったこと

石黒さんは、GitHubを活用することで、フォロワーを増やしたり、知名度を上げることにつなげてきたといいます。具体的に石黒さんが実践したことをいくつか紹介してくれました。

  • 年間コミット数を前年比30倍(47→1,423)に
  • アイデアを思いつくと、すぐにレポジトリを作成し、開発に着手
  • 他のエンジニアのコードにスターをつけて、積極的にコミュニケーション
  • 個人プロジェクトをGitHubでひたすら公開
  • 自分のブログをGithubを経由して運用
  • 友達と一緒に開発したものをオープンソース化
  • GitHubのグッズを買って、モチベーションを向上

石黒:「GitHubは、ソースコードのバージョン管理だけではなく、エンジニアとしての成長をサポートしてくれるほか、モチベーションの向上にも一役買ってくれます」

石黒さんが話してくれた内容は、Qiitaの記事『この一年間、自分がGitHubで取り組んできたことを紹介してみる』にまとまっています。ぜひご覧ください。

Q&A

Q. エンジニアのブランディングとしてGitHub以外の方法はありますか?

石黒:勉強会で登壇するのが一番早いです。東京は技術系イベントやコミュニティが多いので、自分から進んで登壇するといいと思います。2018年は、1ヶ月で3回くらい登壇していました。そうすると一気に知名度は上がります」

Q. はじめて登壇する人は、ハードルが高いのでは?

石黒:「ハードルを乗り越える方法は2つあります。1つめは、初心者歓迎の勉強会に行くことです。2つめは、低姿勢で登壇することです。Qiitaに自分がまとめたことを話すくらいでいいと思います」

Q. はてブやQiita以外におすすめの情報収集メディアはありますか?

石黒:「『ログミーTech』です。エンジニア向け勉強会のまとめサイトなんですけど、内容が濃く、技術のヒントを得ています。流行りの開発言語をキャッチするためにも毎日見ています」

勉強会の後は立食パーティ!

勉強会の後はみなさんお待ちかねの立食パーティーです!

お酒片手に、楽しく意見を交換していました!

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