イギリスでの経験から、難民支援の道を選んだ理由について伺いました。
大学卒業後に民間企業で社会人経験を積み、海外でのボランティアを経て現在の仕事へ。
遠回りに見えるキャリアの中で、彼女が大切にしてきた想いとは何だったのか。
現場からは見えにくい仕事だからこそ感じるやりがいや葛藤、そして仲間への想いを語っていただきました。
これまでのご経歴と、入職までの経緯を教えてください。
大学卒業後、まずは民間の不動産会社に就職し、約3年間働いていました。
学生時代から国内外の社会問題やNPO活動には関心があり、いつか関わりたいという気持ちはずっと持っていましたが、当時は社会人経験もなく、すぐに現場で力になれる自信がなかったんです。
そのため、まずは民間企業で働き、社会人としての基礎を身につけたうえで、将来的に国際支援の道へ進もうと考えていました。
転職を考え始めたタイミングで、イギリス在住の知人に声をかけてもらい、半年弱滞在することになりました。その経験を経て、帰国後の2019年に当協会へ入職しました。
イギリスを選んだ理由を教えてください。
イギリスは、国際支援の分野が進んでおり、国際的な就職やボランティアに関する仕組みが整っている印象がありました。
また、ちょうど良いタイミングで知人から声をかけてもらえたことも、大きな後押しになったと思います。
「行ってみたい」と思っても、きっかけがないとなかなか踏み出せないので、その一言が背中を押してくれました。
結果として、これまでの考え方や価値観を見つめ直す、とても大切な時間になりました。
イギリスではどのような経験をされたのでしょうか?
現地では「コミュニティカフェ」と呼ばれる、誰でも立ち寄れるカフェでボランティアをしていました。
そこでは難民の方々と日常的に会話をしながら、それぞれの生活や背景について話を聞く機会がありました。
ニュースだけでは見えてこない、一人ひとりの人生やストーリーを知る中で、自然と強い共感を覚えるようになりました。
この経験が、「自分は難民支援に関わりたい」と強く思うようになった一番のきっかけだったと思います。
さまざまな国際問題がある中で、なぜ難民問題だったのでしょうか?
これまでに難民の方と直接関わる機会がいくつかあり、お話を聞く中で強く心を動かされたことが大きいです。
イギリス滞在中は、英語の勉強も兼ねてBBCのニュースを日常的に見ており、難民に関する報道がとても多かったのも印象的でした。
毎日のように流れるニュースをきっかけに、自分でも調べるようになり、より深く難民問題を知るようになりました。
知れば知るほど、一人ひとりの置かれている状況や苦しみに共感し、「関わらずにはいられない」と感じるようになりました。
仕事のやりがいを感じるのはどんな瞬間ですか?
この仕事の一番のやりがいは、困っている方たちの人生や生活を、確かに変えていると感じられる点です。決して簡単な仕事ではありませんが、距離が遠く、状況が複雑だからこそ、意義や意味の大きさを実感します。
また、実際に支援してくださる方から「あなたたちが居てくれてよかった」と声をかけていただく瞬間は、何より励みになります。
反対に、難しさや大変さを感じることはありますか?
支援の現場が目の前に見えているわけではないので、自分の仕事がどのようにつながっているのか、実感しづらいことがあります。
街頭での活動では、声をかけても無視されてしまうことも多く、気持ちが落ちこむ日もあります。また、社会の厳しい側面に触れる機会が多いため、気づくとネガティブな感情になっていることも少なくありません。
そんな時は、一人で抱え込まず、仲間と話すことで気持ちを切り替えるようにしています。
ウクライナ情勢の報道が増えて、感じた変化はありましたか?
緊急事態宣言が明けたこともあり、支援の輪が一気に広がったことには正直おどろきました。
自分自身も大変な時期を過ごしていたからこそ、日常の「当たり前」がどれほどありがたいものかを実感しました。
そんな中でも支援が増えたことは、本当にうれしく、希望を感じる出来事でした。
協会全体としても支援金が大きく伸び、人の温かさを改めて感じました。
働くうえで大切にしていることを教えてください。
社会や世界には、本当にたくさんの課題が存在していて、難民支援だけが正解だとは思っていません。
だからこそ、一人でも多くの方が、それぞれの強みや関心に合った課題に向き合っていくことが大切だと感じています。
ここで働く仲間は、同じ方向を向いていなくても「仲間」だと思える存在です。お互いにそれぞれの場所で、できることを続けていけたらいいなと思っています。
「なにかしてみたい」「関わってみたい」という気持ちがあれば、それが最初の一歩です。
完璧である必要はありません。
私たちと一緒に、学びながら、考えながら、社会と向き合ってみませんか?
☆ファンドレイザーを募集中☆
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