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Dropbox Paperで「学び」と「言語化」の好循環を生み出す方法

日々の業務で得た学びやノウハウを知見として貯めていくことは、組織の生産性や知識の向上には欠かせません。その蓄積には、メンバーが積極的に自分の考えをアウトプットを行う環境作りが重要です。

しかし、少数精鋭の組織であればあるほど、個々がプロフェッショナルとして目の前の業務に集中し、情報が自身の中のみに蓄積されがちです。

rootのメンバーは学習意欲が強く、これまでもチームワークを発揮しながら効率的に学びを得る方法を模索してきました。その方法の1つが、Dropbox Paperを使ったインプットとアウトプットのサイクル作りによる、ナレッジの共有です。

本記事では、root内でのDropbox Paperの活用方法をご紹介します。

貯まらず流れていく貴重なナレッジ

Dropbox Paperを使う前、日頃の会話はSlack、各プロジェクトの振り返りはGoogleスプレッドシートを主に使っていました。

しかし、プロジェクトの振り返りに対する議論やナレッジとして見返したい情報が、後から簡単に参照できる情報として残っていないことに対して課題感を持っていました。

そんな状況を改善すべく、2018年の秋頃から使い始めたのがDropbox Paperです。

Dropbox Paperを使っている理由は主に3つあります。

1つ目は、複数人で同時編集が可能かつ、コメントを残せること。Googleドキュメントのように、特定の箇所に対しドキュメント上で会話ができ、その履歴は他者からも参照できます。

2つ目は、直感的に使えること。Markdown記法に対応しているため、考えたことを構造化しながら言語化することができます。書きながら思考の整理が可能なため、書くハードルがぐんと下がります。また、画像や動画、PDFといったファイルをドラッグ&ドロップで簡単に貼り付けられる上、多種多様なスタンプで気軽に誰かのコメントに反応もできます。3つ目は、SketchやInVision、前回紹介したFigmaといったデザインツールに対応していること。InVisionとFigmaはPaperへの埋め込みが、SketchはPaper上でのプレビューが可能です。

コメント機能がアウトプットの促進を生む

rootでは、これらの特徴を活かし、週次の振り返りを「週報」としてDropbox Paperに残しています。普段の業務を遂行する中で感じた課題や知見として残しておきたい学び、全体に周知しておきたいこと、オススメの本やWeb記事などを残す場として機能しています。

頭の中で考えていることは、機会が無ければ言語化されません。他の人が読んでもわかるような言葉として残すことで、説明力の向上にもつながります。


また、記載された内容には、各メンバーがコメントを残すようにしています。ジュニアメンバーの悩みにシニアメンバーが答えたり、興味のある分野への反応を通じて、メンバー間のコミュニケーションの促進にもつながっています。

反応をもらえることがアウトプットへのモチベーションにつながり、コメントをし合うようになってから、アウトプットの量も増えていきました。

Dropbox Paperで記事の「精読」をする

「週報」に加え、最近では記事の精読にもDropbox Paperを活用するようになりました。人によって解釈や意見が異なり、議論が起きそうな記事をDropbox Paper上でテキストとして共有し、お互いの解釈をコメントで主張しディスカッションを行います。コメントを通じて相互理解のための補助線を自由に引くことができ、かつリアルタイムで同期されるため、参加メンバーの時間や場所を問わず各々が好きなタイミングで精読できることが特徴です。

コメントでの主張と反応を繰り返すことで、自分にはなかった視点や普段の会話ではなかなか出てこないようなメンバーの知識の引き出しを通じて、相互に学び合う機会となっています。


引用元:Wired Book Review 池田純一 第10回 デザインが人間をつくり、人間がデザインをつくる ビアトリス・コロミーナ&マーク・ウィグリー『我々は人間なのか?』

オフラインで行う輪読と異なり、それぞれが考えた内容や議論の履歴がテキストで残るため、その議論に参加しなかったメンバーでも、追って経緯を含めて理解できます。

インプットとアウトプットの好循環で、チームの底上げを

各メンバーのアウトプットをただ眺めるだけは、質の良いインプットとは言えません。

ドイツの哲学者ショーペンハウアーは「絶えず読むだけで、読んだことを後でさらに考えてみなければ、精神の中に根をおろすこともなく、多くは失われてしまう」という言葉を残しました。

インプットから実践へつなげ、実践で得た学びを誰かのためのインプットのためにアウトプットする。ただ、知識を得るだけでなく、得た知識や学びを組織のためにどう活かせるかをメンバー全員が考えられるようになると、組織の力は確実に底上げされるはずです。

私たちもまだ試行錯誤の中ですが、Dropbox Paperを上手に生かして、インプットとアウトプットの好循環を作ってみてください。

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