「自分の可能性を求めて」世界には、日本では得られなかった未来が広がっていた。

上京して寿司店や割烹料理店で経験を積み、20年前に大東企業に入社。北大路で調理を担当していたが、板前100人を抱える組織の中で仕事をするうちに、少しずつ不安のようなものを感じていた。「この先に、どんな未来が待っているのだろうか?」「自分はこのままで良いのだろうか?」そんな矢先、バンコク店立ち上げメンバーの話が持ち上がる。「寿司の経験を海外で生かさないか?」総括料理長の言葉に、不安を払拭できるチャンスがあるかもしれないと感じた。


バンコクには、旅行では見えない世界があった

-前野さんは海外に行くのは初めてだったのですか?

旅行では何度か海外に行ったことはあったのですが、仕事をするのは初めてでした。

-海外で仕事をしてみて、どんなことを感じましたか?

旅行ではその国の表の姿というか、特に観光地などは良い面しかほとんど見ることができませんが、仕事をしてみるとその国の良いところも悪いところも全て見ることができますし、現地の人と接する時間も長いので、ある意味カルチャーショックのようなものを受けましたね。

-どのような違いを感じましたか?

日本はかなりきっちりしている国なんだなと感じました。タイではとにかく時間通りに物事が進まないんです。ビジネスのミーティングでもタイ人は時間通りに来ないし、業者も時間や約束を守ってくれなかったり、予定が狂うことは日常茶飯事でしたね。交通のインフラが整っておらず、道路はいつも渋滞しているんで仕方ないんですが(笑)

-ストレスは感じましたか?

最初はイライラすることもありましたが、タイがおかしいんじゃなくて、日本が異常なんだと気づいてからはそんなに気にならなくなりましたね。周りの人からも、時間通りきっちり物事が進む国は日本くらいのものだと教えてもらいました。違う国に行ったら、その国の文化や風習に自分から合わせていくことが重要なんです。でもルーズになるのとは違い、寛容になるというか、日本人のアイデンティティーは保ちながらも、その国の文化を理解して受け入れる。その上で自分たちなりの仕事の進め方を考えるようになってから、物事がうまく進むようになりました。

-コトバについてはいかがですか?

日本語も英語も通じないスタッフがほとんどなので、コミュニケーションをとるのはとても大変です。日本語が話せるタイ人スタッフに通訳に入ってもらったり、通訳アプリを使ったり、いろいろ工夫しながらなんとかやっています。ただ、料理の世界ではメジャーな魚の名前などは日本語で通じたり、やって見せて教えることができるので、言葉はそこまで重要ではありません。要は伝わることが重要です。ただ、最低限のタイ語は憶えないときついですね。


-いろいろご苦労されたのですね

そうですね。食材の仕入れに関しても最初は大変でしたが、5年経って現地のスタッフもだいぶ勝手もわかってきたので、今では日本とあまり変わらない状態になっています。何事も立ち上げは大変ですが、以前の苦労も今では良い想い出ですよ(笑)

-日本に帰りたいとは思わなかったのでしょうか?

それは不思議とあまり思いませんでしたね。日本で感じていた不安というか、そういうものはバンコクでは一切感じられなくて、逆に大きな可能性が見えたというか、ワクワクしながら仕事をすることができました。日本人にとってはアウェイですので思いがけないハプニングもたくさんありますが、それ以上のやりがいがあるからだと思います。


バンコクで見つけた、無限の可能性

-どんなことにやりがいを感じますか?

日本の厨房に入っているとなかなかお客様と接する機会は無いのですが、タイではダイレクトにお客様に接するので、直に反応を見れるのはとてもやりがいを感じます。特に寿司割烹北大路は富裕層の方がほとんどですので、日本料理に対する見識の高い方も多く、私達の提供する食材や料理にとても興味を持っていただけます。単なるミーハーじゃなくて、食通のお客様にご満足いただけたときにはとても嬉しく感じます。

-タイでは日本料理の人気が高いのですね

そうですね。アジアの中でも1番日本料理のレベルが高いのでは無いでしょうか。日本では当たり前のことが海外ではなかなか実現できないので、本物の日本料理を提供するのはとても難しいんです。だからこそ、私達が提供している本物の寿司や日本料理は、現地の方々にとって価値のあるものとして認められます。また、タイ国内だけでなく、シンガポールや香港、中国などからもお客様がたくさんいらっしゃいます。お話を聞くと、地元にちゃんとした日本料理店が無いのでわざわざバンコクに足を運んでいるという方がとても多いです。海外のマーケットにはまだまだ可能性は広がっているんだと実感しています。


-これからは、どんなことをやってみたいと思いますか?

まずは寿司割烹北大路をバンコクNo.1のお店にしたいです。それには、料理だけでなくサービスとの相乗効果も必要です。タイ人スタッフを教えることは難しいこともありますが、同じ目標を目指していけば、きっとたどり着けると信じていいます。これは、日本で仕事をしていたときには持てなかった発想でした。将来に感じていた不安も、今では希望に変わっています。


-他の国への出店計画もあるようですが

そうですね。今はアメリカやオーストラリア、ミャンマー、フィリピンなどの計画が進んでいるようです。オファーがあればどんな国へも行くつもりです。ただ、他の国への可能性を広げるのも、バンコクの店舗の成功があってこそと思っていますので、まずはバンコクを盛り上げていきたいです。そのために、私達の夢に乗っかってくれる仲間が増えるといいと思っています。



異国の地でいろいろな苦労を乗り越えた先に、大きな可能性を見出すことができた。そしてこれからは、今まで築いた道を夢に向かって導いていく。そんな意気込みを感じることができました。寿司割烹北大路では、現在海外にチャレンジしたい寿司職人を探しています。もしご興味のある方がいらしたら、一度お話を聞いてみてはいかがでしょうか。

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