採用情報を見て、「自分はこの会社に合うのだろうか?」と立ち止まる瞬間があると思います。求人票に書かれた条件はクリアしていそうでも、入ってみて初めて気づくミスマッチほど、お互いにとって辛いものはありません。
そこで今回は、make standardsの代表 佐藤に、率直に「make standardsで活躍しやすい人と、合わない可能性が高い人」について聞きました。応募の前に、お互いの相性をきちんと見極めてもらうための回です。
目次
make standardsで活躍しやすい人
裁量がある環境を楽しめる人
合わない可能性が高い人
小さな会社ならではの良さと大変さ
自走力とは、具体的にどんな行動か
未経験でも、フィットする可能性はあるか
面接で見ているポイント
一緒に働く人に期待する姿勢
おわりに
代表取締役 佐藤
make standardsで活躍しやすい人
広報: make standardsで活躍しやすい人材の特徴はありますか?
佐藤: 一言で言うと主体性を持っている人です。これはスキルがあろうとなかろうと関係なくて、「自分でこうした方がいい」と考えて動ける、言われたことだけじゃなくプラスアルファで創意工夫する、自分で学ぼうとする、そういう姿勢を持っている人。今リーダーやマネージャーに登用しているメンバーも、ほぼ全員がこれに当てはまります。
広報: 反対に、主体性が弱いとどうなりますか?
佐藤: 頭打ちが早く来やすいんです。成長が鈍化して、活躍の度合いが下がっていく。だから「主体性があるか」は、最初の見極めポイントになります。
広報: 「主体性」という言葉だけだと少し抽象的ですが、具体的にはどのような行動でしょうか?
佐藤: たとえば、メンバークラスでも、他の人がやっている業務を「自分でもできる」と思ったら、何も言わずフォローに回る人がいる。実際にうちにも、別チームの新人がうまく稼働できていないのを見て、自分から相談に乗ってアドバイスしているメンバーがいて。結果的に、僕がその新人を見るための工数も減るんですよね。
広報: 気づいたら、言われる前に動くということですね。
佐藤: そうですね、クライアント対応でも同じです。「Aをやってほしい」と頼まれたときに、Aだけをやるんじゃなくて、Aの先にある目的・ゴールから逆算して、必要なA1、A2、A3まで自分で動ける。指示ではなく、目的を共有すれば動ける、という状態ですね。これができると、こちらは目的だけ伝えればよくなる。
広報: 自分でPDCAを回せる、というのもこの話とつながっていますか?
佐藤: つながっていますね。プランしてやって、レビューしてチェックして、次のアクションにつなげる、ここを誰かに言われずに自分で回せるかどうか。活躍できていない人は、たいていやる(D)まではできていても、チェック(C)とアクション(A)が止まるんです。気づいているのに手を打たない、定例で同じことを何度も指摘される、というパターンになりがちです。
裁量がある環境を楽しめる人
広報: make standardsは、メンバーに裁量を渡していくスタイルだと思います。裁量がある環境を楽しめるのは、どんなタイプですか?
佐藤: 固定観念を持たない人ですね。あとは、できていないことを「できていない」と認められる人。
広報: "認められる"の中身を、もう少し具体的に聞きたいです。
佐藤: みんな、言葉では「自分はできていません」と言うんですよ。でも本質的には認めていないことが多い。「認めているつもり」になっている。だから行動が変わらない。
広報: プライドが邪魔をする、ということですか?
佐藤: 最終的にはそうなんですが、もう少し見方を変えると、「自分はこうやっています」が強すぎるんです。求められているのは目的とゴールで、それに対する結果なのに、本人から返ってくるのは「自分はこうやっています」「こんなに頑張っています」。
広報: 頑張っていることを認めてほしい、ということになってしまうと。
佐藤: 例えばスポーツでも「すごく練習しました」と言うときに、1日3時間練習している人もいれば、10時間の人もいる。さらに同じ3時間でも、科学的に意味のあるトレーニングをしている人と、ただ漫然と3時間動いている人では中身が全然違う。頑張っていなくても成果が出るならその方がいい、ぐらいの基準で見てほしいんです。
広報: 結果と行動を、ちゃんと分けて見られるかどうかということですね。
佐藤: そうです。これは難しい話なんですが、自己認識と他者認識のズレを理解しようとする姿勢があると、ここを越えていけます。「自分はこう思っているけど、周りからはこう見えているらしい」を、面白がって受け取れる人が伸びていきますね。
合わない可能性が高い人
広報: 反対に、合わない可能性が高いのはどんな人ですか?
佐藤: 今までの話の裏返しですが、主体的に動けない人、自責で考えられない人、自分を壊せない人ですね。
広報: 言い方を変えると、素直じゃない人ということでしょうか。
佐藤: はい。ただ、これって自分ではわかりにくいんですよ。だからこそ自己認識と他者認識のギャップを、理解しようとできるかが分かれ目になる。これがないと、「頑張ってるんですけど」が続いてしまう。頑張り方を間違っているのか、量が足りないのか、その問いに自分で踏み込めない。
広報: ちなみに、このようなミスマッチを避けるために面接で工夫していることはありますか?
佐藤: 過去の選択について、根本まで聞きます。「なんでそれをやったの?」「なんでこっちじゃなかったの?」「こういう選択肢もあったよね?」と。直接「あなたは主体性がありますか?」と聞いても、誰でも「あります」と答える。だから選択の理由と、そのとき何に向き合ったかを掘り下げて聞きます。あとSPIの性格特性は必ず見ますし、本人にも全部共有します。自分を知ってほしいから。
小さな会社ならではの良さと大変さ
広報: make standardsの規模感ならではの良さと大変さは、どのように見ていますか?
佐藤: 一言で言うと、変化が激しいこと。これが良さでもあり、大変さでもあります。ルールがあるようでないし、ないようである。だから自分たちでルールを作っていけるし、逆に言えば作らなきゃいけない。年功序列でもないので、評価はフラットにしていきたい。最近自分の中でも気づきがあって、今までの僕は、メンバーを守りすぎていたかなと振り返っています。
広報: メンバーを守る姿勢って、一見いいことですよね。
佐藤: でも振り返ると、それは「結局、僕が社長だから守らないといけない。という固定概念の元に必要以上に守っていた」んですよ。そして、見方を変えると、メンバーを守るふりをして、自分を守っていた。自分で考えて判断できる人を増やすことの方が、本人にとっても会社にとっても価値が大きい。そこに気づいたので、これからは変えていきます。
広報: "守る"ではなく、"自走できる人を増やす"。
佐藤: 僕が守ろうとしてフォローをしすぎていたので、結果としてメンバーが僕の正解を探すようになってしまっていた。それだと本人の主体性が育たないし、本人の市場価値も上がらない。うちにいても他社に行っても評価される人を増やす、その方向に舵を切っています。
自走力とは、具体的にどんな行動か
広報: 自走力という言葉が出ましたが、具体的にはどんな行動で現れてきますか?
佐藤: 一番わかりやすいのは、質問の仕方ですね。「こういうことがあるんですけど、どう思いますか?」というオープンクエスチョンで回答を求めて来る人と、「こういう事象があって、こう考えて、自分はこう判断しようと思っているんですが、合っていますか?」と来る人。後者が自走できている人です。
広報: ここまで考えました、を持ってこられるかどうかということでしょうか。
佐藤: そうですね、メンバークラスでもこれは判断できます。難易度の高い意思決定じゃなくても、日々の小さな選択の中で「セオリーはこうだけど、やってみてこう思ったんですけど、これってどうですか?」という会話ができる人。仕事の粒の大小は関係ないですね。
広報: これって、入社後に伸ばせるものですか?
佐藤: 正直に言うと、素養として、大学卒業時点くらいまでにある程度決まってくるのではないかなと思っています。ただ、もともと主体性がある人が、環境に押さえつけられて発揮できていないだけ、というケースもよくあります。そこを解放してあげると、ぐっと伸びるケースがあります。
広報: 解放する、というのはどういうことでしょう。
佐藤: ここまではOKのゾーン、NGのゾーンだけ伝えて、あとは任せると伝えます。ミスや失敗は起こる前提で許容する。ミスが起きたときも、「ダメ」と頭ごなしに言うのではなくて、「なんで起きたんだっけ?」「どういう構造でそうなったんだっけ?」と、本人に気づかせるアプローチに変えています。
未経験でも、フィットする可能性はあるか
広報: 未経験でもフィットする可能性はありますか?
佐藤: あります。営業経験があってもなくても、自分で考えて主体的に動ける人、PDCAを回す力がある人であれば。営業未経験でも、近しい経験を別の場でしてきた人なら、半年もあれば、下手したら経験3年の人より成果が出ることもあります。
広報: クライアントの業界知識がなくても大丈夫?
佐藤: うちが扱うのは、業界特化の特殊な商材というよりも、コモディティ化した商材が中心です。最初のうちは商材や業界をキャッチアップする時間が必要ですが、そこさえやれば、あとは「PDCAを早く・的を射て回す」といううちの強みでアジャストできる。むしろ業界の常識を知らないからこそ、疑える、というメリットもあります。
面接で見ているポイント
広報: 面接で見ているポイントは何ですか?
佐藤: スキルよりも、「この人が幸せになるためには、何が必要か」から考えます。そして「それは、うちで実現できるか」を見る。
広報: 能力があっても、そこでマッチしないと判断することもありますか?
佐藤: あります。不合格の理由は、スキルの有無よりも、ここのミスマッチの方が大きいですね。たとえば「チャレンジしたい」と言ってくれていても、うちで求める強度に耐えられないと感じたら、お互いのために合格は出さない。スキルがないというより、そこに向き合う気力があるかどうか。
広報: "向き合える人かどうか"を、どうやって見極めるんですか?
佐藤: 過去のエピソードを掘り下げます。「こうなりたいです」→「なぜそう思うようになった?」→「そのきっかけは?」と根本までたどる。根本がつながっていれば、過去にもそこに向き合ってきたわけだから、今後も向き合えるはず、と判断できる。逆に、過去に「私には無理だと思って」と諦めた経験があるなら、それは自分で蓋をしただけかもしれない。そうすると、うちでも蓋をする可能性が高い。
広報: 目標の大きさよりも、向き合い方の深さを見ている。
佐藤: そうです。年収2000万を目指す人も、500万がいい人も、リモートで働き続けたい人も、何でもいい。何を大事にしているかが見えて、その優先順位の高さに合った選択を本人がしてきたなら、その人は幸せになる可能性が高い。ギャップがあっても、向き合えるなら越えていける。
一緒に働く人に期待する姿勢
広報: 最後に、一緒に働く人に期待する姿勢を教えてください。
佐藤: やっぱり主体性と、固定観念を持たないことですね。セオリーはあるけれど、ゴールへの行き方は無数にあるので、「こうじゃなくちゃいけない」にとらわれないでほしい。
広報: 期待を込めて言うとしたら。
佐藤: 「えっ、そんなやり方あるの?」と、僕を驚かせてくれる人。人は全員違うので、その人ならではのオリジナルが生まれる場所にしたいし、生んでほしい。セオリーのAを、Aダッシュにする、Aダッシュダッシュにする、表面的には同じに見えるけれど、こだわっているポイントが違う、みたいな仕事を見せてくれる人と働きたいです。
広報: 会社側からは、どうサポートしていきますか?
佐藤: まず、僕がミーティングに出すぎないこと(笑)。実は今、それを実践しています。
僕が出ると、つい価値を返したくなって、答えを言ってしまう。そうすると、いつまでも他の人が自走しない。ちゃんと他の人に任せて、「それでいいんだよ」と伝えることが必要だと思っています。小さい頃は無邪気だった人も、生きていくうちに「こうしなくちゃいけない」という枠がいつの間にか増えていく。その枠を一度外して、自分のエゴを出していいんだよ、と言ってあげる場にしたいんです。
おわりに
インタビューを通じて見えてきたのは、make standardsが求めているのが「特定のスキルセット」ではなく、「向き合うスタンス」だということでした。
主体的に動けるか。自分の現状を疑い、変化を楽しめるか。頑張っているフリではなく、結果と向き合えるか。そして、自己認識と他者認識のズレを面白がって受け取れるか。
社長自身も、「メンバーを守りすぎていた」と振り返り、今は「自分で自分の仕事を最後まで完遂できる人を増やす」方向に舵を切ろうとしている。会社も変化の途中にあるからこそ、入る側にも変化を楽しめるスタンスが求められます。
佐藤 雄希
◆プロフィール
1980年生まれ。同志社大学卒業。同志社大学在学中に創業期の有限会社ドリコムにて、約2年間プロジェクトマネジメント、経理・財務・労務周りを担当。新卒で株式会社リクルート(現リクルートライフスタイル)に入社し、ホットペッパーの飲食部門でリテール営業、営業リーダー、大手法人部署の立ち上げ、マネージャーを経験後、人事部に異動。
人事部では中途採用をメインに、育成・査定・中長期のチャネル検討も担当。中途採用では年間400名採用を800名採用まで拡大。
その後、新規事業の営業・営業推進部署を立ち上げ、Airレジ、Airウォレット、Airウェイト、Airリザーブ、ペットサロンボード、ショプリエ、リクルートかんたん支払い、の7つのプロダクトのセールス周りの責任者を担当。最後は、Airレジの国内セールスの責任者を経験後、2018年6月に退職。2018年10月1日に株式会社make standardsを設立。