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大学中退者が、教育業界の最前線へ。

大学中退、起業失敗。25歳での新卒入社まで、残り半年間。

 「就職までの残りの半年間、日本の教育のために、この身を捧げたい。

 そんな気持ちを抱え、東京六本木にある株式会社マナボのオフィスへ面接のために向かったのは、去年2017年の8月頃でした。

 当時の僕の肩書きは、「24歳 男性 無職 」。大学を中退してから1年が経ち、起業にも失敗し、社会的に見れば「何者でもない」状態でありつつも、社会と融合するため、必死に就職活動をしている真っ最中でした。

 そんな僕が唯一アピールできるのは、「教育への思い」は、人一倍強いということのみ。

 面接では、今振り返れば恥ずかしくなってしまうくらいに、身を乗り出すようにして自分の思いを伝えました。

 その結果、株式会社マナボは舞う舞台を用意してくださいました。半年間マナボでの仕事では、日頃の教育への思いをぶつけ、行動し、失敗し、そこから考え、学びを得ました。

 2018年2月28日にて、就職のためにマナボ社を僕は卒業しましたが、この記事をマナボ社でインターンをする未来の後輩たちへの「バトン」として残します。


株式会社マナボ?

 株式会社マナボとは、24時間365日、いつでもどこでも勉強でわからないことがあればアプリを通して質問ができ、アプリ内で難関大学に通う大学生たちがその質問に答えてくれる「スマホ家庭教師manabo(マナボ)」というアプリを作っている会社です。

 キャッチコピーは、「それは、学ぶの相棒」。

 その名の通り、東京大学をはじめ早稲田大学や慶應義塾大学、上智大学など、日本で「一流」と呼ばれる大学に通っている大学生たち約3000人が、アプリの中で、まるで家庭教師のように、勉強の「わからない」にいつでもどこでも必要な時に答えてくれるのです。

 Education×Technolog(教育×テクノロジー)を合わせた、「EdTech(エドテック)」という言葉がありますが、株式会社マナボはまさに教育業界の最前線をひた走っている会社です。

 そして、そんなマナボ社で働いている方々も、大学生インターンも含め、東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、国際基督教大学など、超一流と呼ばれる大学の出身者ばかり。当然、日々の仕事のこなし方も、正確かつ圧倒的にスピーディー。

 決して大げさではなく、「各分野における日本で最も優秀な人たちが集まった会社」それが、「株式会社マナボ」であると、僕は今でも思っています。

そのような方々が、その頭脳と行動力と教育に対する熱い思いで以って、今、この日本の教育を、本当に、変えようとしているのです。その熱い熱い渦の中で、僕も働かせていただきました。


僕と「教育」。避難生活をしながら、働きながら乗り越えた大学受験。

そもそも、なぜ僕が「教育」というものに対して興味を持っているのか、そしてなぜマナボ社で働こうと思ったのか、その理由は僕の境遇と深い関係があります。

 僕は福島県出身で、7年前の東日本大震災で被災し、東京へと避難してきました。避難所を転々としながら過ごした時期もあり、2年間避難生活をしながら、また、アルバイトで働きながら受験勉強を行い、受験料や入学金、授業料等が免除される「被災者免除制度」を活用して大学に進学しました。

 この2年間の浪人生活の経験が、現在も大きく僕に影響を与えており、まさにマナボ社で働く動機となりました。

 僕は被災して東京へやってきましたから、文房具なども十分に持っていませんでした。そのため、アルバイトをしてお金を貯めることで少しずつ自分で勉強をするための環境を整えていきました。

 段ボール箱の上で勉強をやったり、朝5時起きの飲食店のアルバイトをやったりした日々の中で、強烈に僕の心に刻まれたのは、「勉強すること自体にもお金はかかる」ということでした。

 「学ぶ仕組みを創り、幸せを促進する」という理念が、マナボ社にはあります。僕が、今も心の底からこの理念に共感するのは、僕自身が学ぶことに苦労したからだったのです。



大学中退→起業失敗。

 このような受験生活の中で、僕の中に「日本一の教育者になること」という夢が宿りました。「逆境の最中にいる子どもたちに、勇気を与えるような人になりたい。自分で人生を切り拓く力を与えたい。」と思うようになったのです。

 念願の大学生になってからは塾講師や家庭教師、予備校講師の事務所でのアルバイト、大学の友人たちと協力して教育関連のイベントを開催するなど、常に教育に携わり続け、経験を積んでいました。

 しかし、大学3年生の時、ある出来事が起きます。大学の被災者に対する学費の免除制度が廃止になってしまったのです。僕は自分で学費を払っていたため、お金の工面がつかず、大学を中退することになりました。

「大学へいくんだ。状況を変えるんだ。大学での全ての出会いが、きっと君の世界を広げてくれる。」そんな風に日々生徒に熱を込めて「大学へいけ」と語りかけていた塾講師自身が、大学を辞めてしまったのです。

 その直後、大学時代に知り合った友人に「一緒に起業しよう」と誘われていたため、その友人と共に「起業し、最高の塾をつくる」という信念の元、活動を始めます。しかし、彼とは利益配分で揉めてしまい、結局4ヶ月ほどで仲違いすることになってしまいました。

 それからというもの、浪人時代に知り合った早稲田大学に通っている友人と共に復活を図りましたが、それもまた上手くいかず、「半ばボランティア」のような状況となり、ただ時間だけが過ぎていきました。

 そんな生活の中で、祖父が亡くなり、ついで祖母が脳卒中で倒れました。病床に横たわり人工呼吸器をつけてこんこんと眠っている祖母のことを見て、涙が止まらなくなり、「自分の実力のなさ」と「今、何をするべきか」を直視しました。

 僕は、教育というものに対して人一倍こだわりがあり、大学時代は教育に関して没頭し、色々なアクションを起こしてきたつもりでした。

 しかし、その「思い」だけで動いた大学時代の延長線上のような気持ちで、僕という生身の人間で挑戦した起業の夢は結局失敗に終わり、今思えば、時代の流れやサービスの受け手の気持ち、今後のビジョンや数字的な結果などを大切にせず、まるで「自分の好きな歌しか歌わないアーティスト」のように、自分のことだけを考えて動いてきたものだったとこの時気がつきました。そして、怒涛の就職活動へと突入していきます。


マナボ社との出会い。三橋代表のインタビュー記事を読み、血が騒ぐ。

 就活も終盤に差し掛かった頃、ふと、「就職先が決まった後の残りの半年間、何をしよう」と考えました。僕はこれまで「お山の大将」のようなことばかりをやってきましたから、来年から組織の中に入って働くので、その準備をしようと思いました。

 そこで、「インターンというものがちょうど良いのではないか」と考え、就職活動に並行してインターンとして働くための動きも開始しました。

 エージェントの方に「朴さんと話していて、まさにと思った会社があるわ」と、そこで紹介されたのが、株式会社マナボでした。

 「ITのチカラで日本の教育を変えようとしている会社か・・・。manaboというアプリを作っているんだ」

 その日帰宅までの道中で、僕は株式会社マナボの代表である「三橋 克仁(みはし かつひと)」という人物について調べてみました。すると、三橋代表のインタビュー記事が出てきたのです。(読んだ記事はコチラ→https://amater.as/founder-interview/edtech-manabo/

 経済的に苦労をしながらも、自らの意志と行動力、勉学で道を切り拓いてきたその経歴に、いつの間にか僕はこれまでの自分の経歴にも重ねて没頭して読んでいました。「この人に会いたい。この人の下で働きたい」そう思った瞬間でした。

 実は僕自身も、スマートフォンを活用した「遠隔家庭教師」のようなことを起業をしようとした期間に行っていました。そういう意味でも、サービス内容自体にも運命めいたものを感じ、「自分ができなかったことを、この方はもうやっている。今、ここにいくべきだ」と直感しました。

 それからすぐにマナボ社から出題された課題作文を提出し(歴代のインターン勤務希望者の中で一番「書いてきた」と評価されました)、面接も通過し、勤務開始となりました。


営業として、塾法人様にお会いしにいく。

 念願のマナボ社での勤務は、最初はmanaboに登録している大学生チューターたちを管理、運営する部門に1ヶ月間、配属されました。

 しかし、1ヶ月間働いてみて、「現状の自分の強みを活かせ、かつマナボ社にとってもプラスになる自分の立ち位置は営業なのではないか」と考え、僕は営業部配属への異動の希望を上司に伝えました。そして実際に次の日には営業配属となり、電話対応や営業往訪なども開始することになります。

 営業部配属として行ってきたのは、①中小規模の塾法人様へのmanaboのサービスのご案内(テレアポ)、②訪問(manaboのサービス内容のご説明&塾様が抱えていらっしゃる課題についてヒアリング。)、③①と②の内容の社内会議での共有 を行なってきました。

 特に、僕が勤めていた期間、マナボ社は「塾法人様が抱えているそれぞれの課題をヒアリングすることに集中する」というフェーズであったため、「マナボを卒業するまでの間、出来るだけ多くの塾経営者様と直接お話し、本音を引き出し、課題をマナボ社へ持ち帰ろう」と思いながら、上司と塾への訪問同伴をしていました。

 この5ヶ月間で東京や千葉など各所にある塾へ赴き、経営者の方々と直接お会いし、「どうしたらmanaboが売れるのか。強いては、manaboを通して、日本の教育をより良いものにするためにはどうすれば良いのか」を必死に考え続けました。僕の心にあったモチベーションは、「一つの塾様にmanaboを導入していただけることは、一つの教育現場の環境を具体的に変えたことになる」ということでした。

 しかし、その理想を胸にして塾法人様への訪問を通して見えた現実問題は、現在の私教育現場は少子化により生徒獲得・経営に苦しんでいるところが多く、合わせて2020年の大学入試改革を目前にしてその対策をどうすれば良いかに頭を悩ませている状況であり、文字通り、本当に、激動の最中にあるというものです。「この現状を踏まえた上でのmanaboの立ち位置はどこか」に僕自身も必死に悩んだ5ヶ月でした。

 マナボ社での営業配属での勤務を通して得られた一番の学びは、歯切れの良い営業トークや営業ノウハウなどではなく、現状の日本の私教育現場の方々がぶつかっているリアルな課題を垣間見ることができたことであり、「これから就職をする自分が今後の日本のためにどうしたら良いのか」を考えるきっかけとなりました。



ベンチャー企業の環境を活用する。

 上記の仕事に加えて、マナボ社での勤務をしている間は色々なアクションも起こしました。

 具体的には、

 ①「お笑い芸能人にmanaboを使って頂こう」というアイディアを提案し、Twitterから直接連絡をしてみる。

 ②自分がかつて勤めていた塾法人様にお会いしに行き、マナボ社の営業先のバリエーションを増やす。

 ③NPO団体「Teach for japan」のインターン生たちを社内に呼び、大学生や社会人、マナボ社の方々を招き、教育イベントを行う。

 ④manaboのサービス内容についての客観的意見書を知人の塾経営者様に作成して頂き、社内に共有をする。

 などを行いました。特に④については、「貴重な外部の方からの意見」としてmanaboのサービス料金の見直しに役立ちました。

 「みんなが当たり前にやっていることは何か」に気づき、そこから「自分だからこそできることは何か」を考え、具体的にアクションを起こし続けた半年間でした。




マナボ社に求められる人。

 最後に「マナボ社に求められる人物像」を、直近でマナボ社での勤務を終えた僕なりの目線からお伝えしたいと思います。僕は、3つの要素を兼ね備えている方が必要だと思っています。

 1つ目は、言わずもがな、教育に対する熱い思いです。

 マナボ社での仕事は、全てが「教育」と関連します。会議や会話に出てくるのは、小さな頃お世話になった塾や通信講座、または超有名予備校ばかり。「日本の教育を本気で変えたい」そんな風に思っている人はきっと、マナボ社で行う全ての仕事がとても楽しいはずです。その際、塾講師や家庭教師の経験がある方は、日々の仕事に直結すると思われます。

 2つ目は、マナボ社にコミットできる人

 そもそも、「マナボ社でのインターンは、インターンではなく、準社員である」という考えでいることが大切です。実際、僕たちは「業務委託」として勤務をすることになります。普通のインターンではないし、時給制のアルバイトでも決してないのです。

 ベンチャー企業らしく、マナボ社の仕事は、毎日何らかの進展があります。そのため、アルバイト感覚のような軽い気持ちでは、そもそも日々の仕事の変化にさえついていくことができず、結果、勤務を続けること自体が難しくなります。(「一時期は、休学している人しかとらなかった」と、あるマナボ社の社員の方がおっしゃっていました。)

 3つ目は、有言実行をすぐにできる人

 ベンチャー企業の良さは、これまでの経歴などに関係なく、仕事に関する何らかのアイディア、現状を打開するヒントとなり得る発想が生まれれば、例えばそれを企画書にまとめて社長や事業部長に直談判することも可能です。どう行動するのかは、自分次第なのです。

何か「これをやりたい」「ここをこうした方が良い」という発想があった場合、成功か失敗かを別にして、それをきちんと最後まで実行に移すことが大切です。それもすぐに。

 僕は「あるお笑い芸人にmanaboを使ってもらおう」という企画を思いつき、その日の夜の内に企画書をまとめ、社内SNSで社長と事業部長に提出し、次の日の朝に会議として話し合う、ということがありました。ベンチャー企業のスピード感を有効に使える人が必要です。

さて、長々と色々なことを書いて参りました。「ぜひマナボで働いてみたい!」そんな風に思ってくれた方がいらっしゃれば、とても嬉しいです。

最後になりますが、マナボ社が、日本の教育の中核を担うほどの存在となり、ますます発展していきますように。


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