STREAMEDと事業推進の今後について聞いてきた

こんにちは。マネーフォワード広報です。

今日のインタビューでは、昨年マネーフォワードのグループ企業としてジョインしたクラビスのみなさんと、会計事務所様向けに『MFクラウドシリーズ』やクラビスが提供する記帳業務の自動化ソフトウェア『STREAMED』をご案内する事業推進のメンバーの話をお届けします。

語り手

菅藤 達也 (提携・M&A戦略担当 執行役員)
2001年ゲーム業界にてディレクター職に従事し、東南アジアでの開発拠点の立ち上げを担当。2006年インフォプラントに転職し事業企画に従事。2008年インタースコープとの経営統合を担当。統合後のヤフー・バリュー・インサイトの事業企画に従事。2010年マクロミルとの経営統合を担当し、同社の事業企画に従事。主に事業開発、経営統合、JV設立、管理会計の導入などを担当。2012年にクラビスを創業し、同社の代表取締役・CEOに就任。

竹田 正信 (MFクラウド事業推進本部 本部長)
2001年インターネット広告代理店にて企画営業職に従事。2003年マクロミルに入社し、インターネットリサーチの黎明期から、セールス、事業企画、経営管理部門等多岐にわたる業務に従事し、2008年取締役就任。東証一部上場の総合マーケティング企業へと発展した同社の経営企画部門を主に管掌し、事業戦略、人事戦略、企業統合、新規事業開発を主導。2012年イオレに転じ、取締役経営企画室長の後、独立。2017年クラビス取締役・CFO就任。

鈴木 彰太 (MFクラウド事業推進本部 リーダー)
モバイル機器や家電などのコールセンター業務、電気工事士などを経て、2015年にCSメンバーとしてマネーフォワードに入社。その後、事業推進に異動し、MFクラウドシリーズの営業に従事。2017年より事業推進にて営業チームのリーダーを務める。

Vu Bich Le Thuy (ヴー・ビック・レ・トゥイ)
大学では東洋学日本学科を専攻し、在学中に1年間京都への交換留学を経験。卒業後は、日東電工、EVOLABLE ASIAを経て、2016年10月にクラビスに入社。現在は東京オフィスにて、STREAMEDのオペレーションマネジメントを担当。繁忙期にはベトナムのダナンにある、現地のBPOパートナー企業に滞在し、マネジメント業務に従事。

どんなことが起こってもなんとかなる

青木:今日はよろしくお願いします。菅藤さんや竹田さんはマネーフォワードメンバーの前でお話いただく機会も多いですが、改めて自己紹介をお願いします。

菅藤:はい、菅藤達也です。よろしくお願いします。39歳です!

竹田:元気だね(笑)。

菅藤:(笑)。経歴ですが、大学卒業後はゲーム業界に入りました。ゲーム業界を選んだのは、世の中に新しいものを提供するクリエイティブな仕事、そしてプロジェクトで仕事がしたいと思ったからです。それで、6年程ゲーム開発をやっていましたが、その時に1人でタイのバンコク、バングラデシュのダッカに行き、イスラム教徒の方達とゲームを作るという経験をしたんです。初めてゲームを作る人達に作り方を教えるんですけど...とにかく大変で。

青木:ふむふむ。

菅藤:15年程前ですが、例えば、ゲームをしたことがある僕らにとっては当たり前な「スーパーマリオは右も左も同じ弧を描く」ということが、ゲームに初めて触れる彼らからは「なぜ右と左のジャンプは同じ動きなんだ」と聞かれるわけです。日本人だと感覚で理解していることもすごく丁寧に説明しないと、理解してもらえないんです。そんな風に、価値観や文化、言葉が全く違う場所に1人で行きプロジェクトをするという経験をさせてもらったおかげで、今はどんなことが起こっても、なんとかなると思えるようになりました。それが社会人の最初の頃ですね。

青木:それが社会人最初の頃とは...。貴重なご経験ですね。

菅藤:日本にいる時も、当時はリリース前になると2週間くらい会社に泊まって仕事をするのが普通でした。「何かを作っているんだ」ということでアドレナリンが出っぱなしで仕事をしていましたね。

そして、プロジェクトマネジメントの経験をある程度詰んだら、次はよりハイレベルの経営に興味を持つようになり、たまたま未経験でも経営企画を募集していたインターネットリサーチ業界の会社に転職しました。その頃に出会ったのが竹田さんです。僕は業界2位の会社の経営企画でしたが、最終的には1位の会社への売却も担当しました。その時に登場したのが取締役だった竹田さんです。

青木:わぁ...それが出会いなのですね。

菅藤僕が売る側、竹田さんが買う側という立場でした。インターネットリサーチ業界では、経営戦略や組織マネジメント、M&A、ジョイントベンチャーの立ち上げなど幅広く担当し、経営企画として会社のダイナミズムをつくるという経験をしました。

そうした仕事をしているうちに「自分で企業を経営したらどうなんだろう」と考えるようになり、自分の得意な「業務の生産性向上」というテーマで事業を興そうと思い、クラビスという会社をつくりました。クラビスでは紙の証憑をスキャンするだけで会計データに変換できる、記帳業務の自動化ソフトウェア『STREAMED』を提供していて、昨年はマネーフォワードのグループ会社となりました。それが私の経歴でございます。

竹田:いい話。

菅藤:(笑)。竹田さんはマクロミルのキラキラ取締役で、「俺がマクロミルだ!」みたいな感じで輝いてたんですよ。

竹田:ばかにしてるでしょ!

菅藤:してない(笑)。すごかったですよ、オーラがあって。

青木:今も引き続きオーラがあってご活躍ですよね。

菅藤:そうですね。今も引き続き。

竹田:やっぱりばかにしてる...!

菅藤:してないよ(笑)。

一同:(笑)。

バンドもベンチャーも、お客さまに喜んでいただくことが大事

青木:つぎは、竹田さんお願いします。

竹田:はい!私は学生時代はずっとバンドをやっていました。当時、バンドのHPやフライヤーを作りたいと思って、インターネット関連のベンチャー企業でアルバイトを始めたのがキャリアの最初ですね。当時は90年代後半で、IT企業=ベンチャーみたいな感じで、最初はCSでテクニカルサポートなどを担当していました。そこでHPが作れるようになったり、Illustratorでフライヤーなども作れるようになって。そんな感じでやっていた時、いつしかバンドよりベンチャーの方が面白いなと思うようになったんですね。

青木:おおお。

竹田:バンドって、自分たちで楽曲つくって、ライブなどでオーディエンスに聴いてもらって、良かったらみんな楽しんだり、盛り上がってくれますよね。ベンチャーは扱うものが音楽の代わりにサービスになるだけで、自分たちでつくって、みなさんが使ってくださって、満足したり感動したりしてくれるわけです。どちらも「仲間と何かをつくりあげてお客さんが喜んでくれる」という部分で共通していて。ある意味、「デビューしようぜ」が、「上場しようぜ」というのに置き換わるのかなと。当時はそんな感じで考えていて。

その頃、今でいうインターンのような感じで日中ずっと働いていたんです。そこで思いっきり働いている間に会社が上場したんですが、なんかすごくいいなぁと。社会人になるイメージが湧いたのがその頃ですね。

青木:ちなみに、竹田さんのジャンルはロックですか?

竹田ロックです。グランジロックとかブリティッシュロックですね。

青木:やはり。とてもロックっぽくていいなと思って聞いておりました。

竹田:(笑)。途中、ビジネスのベースは営業だなと思い、一人前になるためにちゃんと営業を経験しようと考えました。そこで、卒業後に就職活動をして、新卒として雇っていただいたのがインターネット広告の代理店で、それが社会人としては最初に入社した会社です。

そこで営業をやってましたが、そこがベンチャーというよりかは、とても堅実な感じで。当時高校時代の同級生が同じ業界のベンチャー企業にいて、その友人とコンペで何度かぶつかったんですね。コンペの勝率は同じくらいでしたが、彼はすぐマネージャーになって新しいことをやっていて(笑)。一方、僕は係長みたいな役職はいただいたものの、日々引き出しから物を出すだけみたいな感じがして悶々として...それで「またベンチャーに行って修行するぞ」と思って転職したのが、マクロミルという会社です。

青木:そういう流れだったのですね。

竹田:当時のマクロミルは50人程の規模で、営業力がすごい会社だと聞いていたので、そこで一番を取れば営業を卒業できるかなと考えたんです。たまたま運よく最初の半年くらいでMVPを取ることができ、そこから新人チームのリーダーを担当し、徐々に営業企画や事業企画、人事や総務などに領域が広がり、その後に現場に戻り事業統括なども経験しました。

つぎに経営管理、経営企画という経験を積み、会社の成長と共に成長させてもらいました。途中から取締役もやらせていただき、その中で菅藤くんが在籍していた会社と統合するという経験もさせてもらったという感じです。

青木:本当にいろんなご経験を積まれたんですね。

竹田:でも、最初は「仲間と理想のバンドやる」みたいな感じで会社をつくりたいと思っていたので、いずれ起業したいと思ってたんです。その点でもベンチャーに入ればそういう力を付けられると思っていましたが、実際、誰かがつくった会社に入ると、仕組み化や組織づくりみたいな、整えることの方が多くて。

起業するにはリスクテイクする能力というか、マインドが必要だと思うんですが、僕の経験はどちらかというとリスクをヘッジしながら再現性を高める能力が付いていき、結果的に参謀役みたいな立場で来たという感じです。ただ、よりアーリーステージの会社でやってみたいと思い、マクロミルの次は規模の小さい売上3億円程で、いつか上場したいけどまだ目も鼻も付いていないフェーズの会社を手伝うことになりました。

青木:それが次のイオレさんですね。

竹田:そうです。イオレは、僕が離れてから上場されたので、土台程度は作れたのかなと。そして、さらにシードステージのクラビスにジョインすることになります。当時から菅藤くんのことは信頼していましたし、なにより非常にやりがいと意義があるサービスをつくり上げていたので、そこにすごく共感して、一緒にやらせてもらっています。ジョインするときに私の中では「この5年は菅藤とやる」と決めていて、まさに今は走っている途中です。その中で、こういう形でグループジョインする機会がやってきたという感じですね。

今のマネーフォワードは、10年前にマクロミルで経験したのと同じようなフェーズでもあり、いつか見た景色だなと感じることも多いです。ただ、この10年でやってきた自分の過去の経験は一旦忘れて、ありのままの状況に正面から向き合って、純粋にマネーフォワードをどう伸ばしていくかということに注力していく、それが今ですね。以上です!

菅藤:感動した!

一同:(笑)。

初期のCSメンバーから事業推進へ

鈴木:ここから僕の紹介しにくいですね...。

青木:頑張ってお願いします(笑)。

鈴木:(笑)。私は、ざっくり言うと電気屋さん出身で。

一同:おおお。

鈴木:最初は、コールセンターに入社して、モバイルや家電通販サイトのCS等約4年経験しました。その後に、CS以外の仕事も経験したいなと思って飛び込んだのが、前職の電気設備設計施工管理の会社でした。元々電気工事士という資格を持っていたので、それを生かせる職場だったんです。

竹田:ほうほう。

鈴木:いわゆる現場の仕事でした。バックオフィス業務にも関わるのですが、そこでは、原価管理や見積もり・請求などの作業が非常にアナログだったんです。例えば、基本紙ベースでの作業なので、夜間現場で工事をした後、日中稼働しているお客様のために事務所に戻り、見積書を作って印刷し、判子を押し、FAXするみたいな感じで。それが結構辛かったんですね。そんな時にクラウドサービスを知って。だけどそこでは導入できなくて。

青木:ええ、今の仕事に通じる経験をされてたんですね。

鈴木:そうなんですよ。ただ、すぐに転職するのもなと思い、3年続けて25歳になって今後のキャリアを考えた時、5年で30歳になるなと。それで、より自分が楽しいと思える仕事をやりたいと思ったんです。そこで、ずっと課題に感じていたバックオフィス業務を改善できるクラウドサービスの会社に行きたい、面白そうだなと思って、ワクワク感を持って飛び込んだのがマネーフォワードです。それが2014年12月ですね。

青木:すっごくストーリーがありますね。

鈴木:よく意外だと言われます(笑)。当時のマネーフォワードは50名くらいの規模で、MFクラウドシリーズは『MFクラウド会計』とMFクラウド請求書だけだった時代です。マネーフォワードに入社したいと思った時、電気工事士の経験はここではバリューを発揮できなかったので(笑)。それで、CSメンバーとして入社しました。

一同:(笑)。

鈴木:マネーフォワードで何ができるかと考えたらコールセンターの経験が活かせるかなと。それで、瀧さんに面接していただいて入社となりました。当時はまだMFクラウドシリーズのCSメンバーが3人くらいで、僕と瀧さんが横並びでチャットを打っていました。

竹田:へぇぇ、すごい絵ですね...!

鈴木:そうなんです(笑)。僕はマネーフォワード初の高卒ですが、3か月程してから辻さんから「今後ビジネスパーソンとしてより成長していくのであれば、営業を経験すると良いかもしれないよ。ビジネスの基礎も身につくし。」と声をかけて頂いたことがきっかけで、営業に興味を持つようになりました。自分のキャリアステップを考えた時、挑戦しようと思い、現在の事業推進に異動しました。マンパワーが不足していた中、瀧さんや、木代さん、高橋さんはじめとする当時のCSのメンバー達が背中を押してくれたことも大きかったです。おかげさまで、営業として沢山の経験を積ませていただけています。

竹田:鈴木くんはSTREAMEDを一番売ってくれているんですよ。

トゥイ:ええ、すごいですね。

青木:すごいです。マネーフォワードではCSからキャリアチェンジしている人が何人かいて、最初の事例ではないでしょうか。

菅藤:なるほど。そんな感じなんですね。確かにCSの方は、お客さんのことを一番わかっていますもんね。

竹田:うんうん、そうですよね。いい話。

日本とベトナムでSTREAMEDの入力業務を担う

青木:ではトゥイさんお願いします。あ、リラックスしてくださいね!

トゥイ:は、はい。

菅藤:緊張してる(笑)。

トゥイ:(笑)。私は、大学は東洋学日本学科を専攻していて、在学中に1年間くらい交換留学生として京都に留学していました。ベトナムに帰国して卒業後は、ホーチミンにて2社で仕事をした後、菅藤さんと出会ったんです。

菅藤:僕の第一印象が最悪だったらしいんですよ。嫌な奴だと思われていたみたいで。入社後も半年くらいは僕のこと大嫌いだったみたいです(笑)。

トゥイ:色々ありまして(笑)。

一同:あれ(笑)。

鈴木:それはまた別の機会においおい...。

菅藤:そうですね、僕がいない場所で聞いてあげてください(笑)。

トゥイ:(笑)。クラビス入社の前はEVOLABLE ASIAというオフショア開発会社に勤めていて、その時に菅藤さんに出会ったんです。そこからすぐ入社となったわけではなく、その後は日本で貿易・商社系の会社で働いていましたが、2016年10月頃にクラビスに入社することになりました。

青木:クラビスがベトナムの拠点を立ち上げたのはいつ頃だったんでしょう?

菅藤:開発を始めたのが2013年10月からで、2014年1月か2月には、ベトナムでオペレーションみたいなことを始めていました。

青木:トゥイさんは、これまでどんな仕事をされてきたんですか?

トゥイ:留学が終わって帰ってきてからは、日系企業の設立を手伝ったり、会計監査業務なども担当していました。当時はとにかく....残業が大嫌いでした(笑)。

一同:(笑)。

トゥイ:一ヶ月くらい残業が続いて、転職して。日東電工という電子部品をつくっている会社で働いていたこともあります。

鈴木:お、分電盤とかも扱ってますよね。

トゥイ:そうですそうです!

竹田:つながりが(笑)。

鈴木:前職で発注していて、少し高級ですがとても良いものが出来上がるんですよ。納期も早いし、困った時は日東電工さんに発注していました。

トゥイ:なんと。お世話になっておりました。

鈴木:いえこちらこそ、その節はお世話になりました。

一同:(笑)。

トゥイ:日東電工では通訳兼事務局のような部署があり、そこでは2年間くらい会議の通訳として働いていました。その後に転職したのがEVOLABLE ASIAで、そこではエンジニアやコミュニケーターの面接を手伝ったり、ラボのメンバーを管理したりという業務をしていました。その頃、通訳をやっていた時に出会った日本の方から「日本で働いてくれそうなベトナム人の人材がほしい。誰か紹介できないか」と相談されて。

ちょうどその時は日本に就職したかったので、私が手を挙げたんです。Skypeで面接して内定をいただき、日本の貿易企業に働くことになったので東京に行きました。その後、菅藤さんと再会し、クラビスに転職したという流れです。

青木:今はSTREAMEDのオペレーター管理業務を担当されているんですよね?

トゥイ:そうですね。普段は日本にいて、繁忙期だけベトナムで作業をしています。

青木:なるほど。では、事業推進のメンバーがご案内したSTREAMEDをお客様に買っていただき、お客様がSTREAMED上にアップロードしたデータを、トゥイさん管理の下でベトナムのオペレーターの方達が入力し、記帳データとしてお客様の手元に届いているということですね。

トゥイ:そういうことになります。

青木:仕事の中で工夫していることはありますか?

トゥイ:私たちはオペレーターに指示を出していますが、どうしても各々のコツの差で作業が遅い人と早い人がいます。そんな中で作業が早い人を見つけて、その人から学んでもらうと全体の生産性も上がるので、現場の作業はよくみるようにしています

青木:ふたりはよくお話されるんですか?

菅藤:普段、トゥイさんは東京でオペレーション業務を取りまとめているんですが、繁忙期のピークの時は通常の7倍くらいの人員に増やすんです。そうすると、メンバーが増えて現場が混乱するので、その間には東京のメンバーに、拠点があるベトナムに行ってもらうんです。頼りにしています。

青木:世界のいろんな人に支えられていて、成り立っているんですね。

菅藤:そうですね。ベトナムの人たちはみんなすごく良い人たちです。

会計業務で最も効率化できていないのが、紙をみながらの入力

青木:ここからは、クラビスのこと、STREAMEDを事業に選んだ理由をお伺いしたいです。

菅藤:僕は、自分の人生をかけて取り組むものを考えた時、生産性を上げるためのサービス作りだとか、企業の分析をして生産性向上につなげるというのが得意領域かなと思ったんです。日本は少子高齢化だとか言われますが、非常に危機的状況だなと思っていて、そこが少しでもよくなるよう、その改善に貢献できるサービスを作りたいと。心からそう思っているんです。

それと、日本だけではなく海外にも通用し、生産性に寄与できるような、世の中にないものを作りたいと思いました。会計というものは世界共通で、誰しもが必要としています。ここの生産性が上がれば、日本だけじゃなくて世界全体の生産性が上がるんじゃないかと考えたんです。そして、会計業務の中で最もテクノロジーで改善できていない部分を考えた時、紙を見ながら入力していることじゃないかと。

アメリカの会社を調べたら、スマホで撮影するようなものはあったんですが、日本にもまだなかったんですね。海外ではすでにクラウド会計はありましたが、日本だと現金払いの方が多くてまだデジタルだけでは完結できないシーンも多い。ご高齢の方も多いのでクラウドだとついていけない可能性もあるなと思いました。

青木:ふむふむ。

菅藤:テクノロジーは進んでるけど、みんながついてこれないことで日本の生産性が低いという可能性もあるかなと考えていました。そんな人達を救えるような、ものすごくシンプルなサービスじゃないとダメだと思ったんですね。だから、紙をスマホとかで撮影すれば会計が出来上がるような、超単純なサービスをつくろうと思ったんです。

最初にそのアイデアを、シンガポールの会計士さんに相談したんです。そしたら、シンガポールの会計事務所では非常にニーズがありますと。続いて、シンガポールに進出している欧米の会計事務所などの意見を聞いたら、とてもニーズがあるとわかりました。世界中でニーズがあるなら、誰よりも最高のサービスとして作ろうと思ったんです。そうした背景もあって、最初はシンガポール版を作っていたんです。

青木:おお、そうだったんですか。

菅藤:その後シンガポールの会計士さんに意見をもらいつつ、全部英語でシンガポールの税率に合わせて、シンガポールでシェアの高い会計ソフト、QuickBooks、MYOB、Peachtreeなどのサービスに対応していきました。プロトタイプができて、何人かのベトナム人や知人、アルバイトの学生とかを集め、当時は海外送金も大変だったので、とりあえず僕がポケットマネーで給料を支払い、「入力手伝ってほしい」みたいな感じで作業をお願いしました。自腹でPCを渡して、シンガポールでスキャンしてもらい、ベトナムで処理をするという実験をしていました。

だから、当時は月の半分以上はシンガポールとベトナムに行ったりきたり、という感じでやっていました。それで、プロトタイプはできたけど、いざ売ろう!と考えた時、あれ、シンガポールの会計業界のマーケティングって全然わからないぞとなりまして。

青木:ふむふむ。

菅藤:サービスはできたけど、マーケットの選び方が難しいなと。それで日本に集中しようと決めました。その後、シンガポール版として作っていたものを1ヶ月程で、日本版に改良して、やっとこさ日本向けのスマホアプリをリリースしたり、日本の会計士さんの意見を伺ったりという感じで走り出したのが2014年です。

青木:辻さんが、クラビスさんが一緒になった時に話していたのが、マネーフォワードと思想が同じだということを社内でもよく話していて。生産性向上の話もしていました。目指すところとか、解決したい課題だとか、そういう部分が共通しているのかなと。

鈴木:そうですね。よく話してましたね。

菅藤:そうだと思います。なんかこう、すごく危機感があるんですよ。このままだと本当に日本はだめになるという危機感があって。その後、実はクラビスの事業と並行して、一時期インドで美容事業をやっていたんですけど、それはいろんな諸事情があってクローズしたんですね。

竹田:(笑)。

青木:竹田さんも一緒にやられてたんですか?

竹田:僕はそんなこと始めたと飲み屋で聞いて、ほほうっとなった覚えがあります。

菅藤:(笑)。当時、人口が爆発するから間違いなく伸びますという事業をインドで、人口が減っていくからやばいというところを立て直す事業を国内で、そのふたつを展開していたんです。正直、インドの方が伸びそうだぞと思ってたんですが、意義を感じるのは生産性を改善する方だなと思って。

だから自分として力が入っていったのは今のクラビスの事業でした。生産性を劇的にあげて、世の中を豊かにしなくちゃいけないと強く思いましたし、日本発のグローバル企業を目指したいとも思っています。だから、どちらかというとテクノロジーというよりはマーケットのニーズから解決策を考えるという、そういうアプローチでしたね。

会計事務所さまから「STREAMEDがすごい」の声

青木:「お客さまからもSTREAMEDの評判がすごいよかった」とよく聞きますが、実際にそういう反応があったんですか?

鈴木:すごくありましたね。もともとMFクラウド会計で「書類データ化」という機能を提供させていただいていて、僕もよくご案内していたんですが、会計事務所さまからはSTREAMEDの評判が非常によくて、正直、比較されてしまうと勝つのがすごく難しいなという状況でした。シンプルなのに痒いところに手が届く、作りこまれた良いサービスだと。当時、STREAMEDことを色々調べてみると「確かにこれはすごく良いサービスだな」と思いました。だから...まだ導入していない会計事務所様じゃないといけなくて(笑)。ひっくり返すのが本当に難しかったですね。

青木:おお、すごいですね。

菅藤:それは嬉しいですねぇ。

竹田:クラビスで営業をやっている中で、「マネーフォワードが同じようなサービスを出してくるんじゃないか。そうなる前にもう一歩戦略を進める必要があるんじゃないか」と感じていたんですが、その話を菅藤くんとした二週間後くらいに「書類データ化」サービスがリリースされたんです。「きたー!」と思って(笑)。ただ、営業していくと、お客さまからは「MFクラウドシリーズの営業の方が、STREAMEDがすごく良いので画面見せて欲しいって言っているよ」と言われるので、ああ、そんな感じなんだぁと思っていました。

菅藤:懐かしいですね。思い出しました。もし僕がマネーフォワードの戦略担当だったら、絶対STREAMEDの競合サービスをつくるな、と考えていました(笑)。マネーフォワードは営業組織も大きいし、ネームバリューもあるので、STREAMEDをひっくり返そうとするかなと。だから、リプレイスできない機能や売り方にしようと、こだわって開発していました。テクノロジーだけだとコピーできますが、業務フローまで作りこんで、お客さまが買わされたのではなく自ら能動的に買ったサービスだったら、それはすごく高い参入障壁になると思います。

お客様が使う表側のサービスと同時に、僕らのサービスは裏側のデータ化の仕組みが同じくらい大事なんです。その裏側のオペレーションがエクセレントにすればするほど表のサービスの品質が上がりますよね。どんどん使っていただくことで、裏側の方もどんどん生産性が上がるという。だから創業時から表裏一体の仕組み化にはすごくこだわりました。

子どもたちに誇ることができる事業に

青木:竹田さんは、STREAMEDを含めMFクラウドシリーズをお客さまに届ける事業推進のトップに就任されましたが、改めて今後の目標や意気込みなどを伺いたいです。

竹田:やっぱり世の中にとって意義があるものかどうかが大事だとすごく思っています。少子高齢化がどんどん進んでいく日本において、本来非効率的なことはやっちゃいけない状況になっているんです。40歳を超えると、そういう社会課題の解決に貢献したいと思えるようになってきたんですよね。

青木:あれ、今おいくつなんですか...?

竹田:42歳ですね。

青木:えええ、お若くみえる...!

竹田:ありがとうございます(笑)。そんな前提があるので、グループ化して違和感なく融合をできてるなと思います。それはおそらく、僕らが目指している方向性、捉えている課題感などが合致してるからだろうと感じています。だから全く違和感はなく 転職したわけでもなく、全く新しい形で一緒になって、しかも事業推進部のトップという重責を任されたとなると...なんぼのもんなんだこいつは、と思われてるんじゃないかなと。

だけど目指す方向が一緒だなというのがあって、そこは縁だなと思います。僕には中学二年生の娘がいるんですが、娘が学校で企業訪問とかに行くんですよ。それで、娘と話している時に「パパはどんな仕事しているの」と聞かれたんですね。その時にふと思ったんですけど、社会的に意義がある仕事っていうのは、自分の大事な人とか子供に話をして、「それすごいね」って子供にもわかる価値を提供できていることじゃないかなって思ったんですね。

青木:なるほど...。

竹田:例えば「この橋作ったのパパなんだよ」と言ったら、すごい!となるじゃないですか。 なんか、そういうことかなと思っていて。もっと言うと、夢がある仕事をしてるかどうかだと思うんです。そうすると、クラビスのSTREAMEDは、お客さんが満足してくれて感動してくれるシーンがたくさんあったんですよ。その前に関わっていたネットリサーチとかも、そういう価値を提供していたなと思えるんです。

マネーフォワードはもっと広い範囲で、そういう感動をたくさん生みだしていると思います。そして何より、いろんな人に期待されている会社だなと、すごく感じるんですよね。 なので、菅藤と一緒にやろうとしていたテーマを、もっと大きな期待と大きな組織、メンバーと一緒に取り組めていることに、すごくありがたいご縁だなと思っています。

青木:今日のお話を聞いて、こちらこそ本当にありがたいと思っています。

竹田:ありがとうございます。これからの方向性は、僕らとしては日本の中小企業をどう元気にしていくのかということです。事業推進は士業のみなさんとパートナーシップを組んでいるので、士業の方たちが自信を持ってマネーフォワードと一緒に歩んでいけるようにして、そうしてどんどん世の中を変えていくことだと思います。そして、それがこれからを生きる子どもたちに夢を与えるんだっていうことを、ちゃんと伝えていくというのが、我々の事業推進だと思っています。

中小企業を変えるとなるとシステムを導入するだけではなく、おこがましいですが意識やITリテラシーとかも含めて取り組んでいかなくちゃいけません。そう考えると、人間力も問われる仕事だと思いますし、すごく意義のあるテーマで、尚且つやったらやった分だけ世の中に貢献できる仕事なので、ぜひ広い視野を持って、自分たちが世の中にどれだけ貢献できているかということに自信を持ちながら、一体感を持って最高のチームを作っていきたいと思っています。

菅藤:素晴らしい…。

竹田:ありがとうございます!

一同:(笑)。

誠実、真面目、真剣、そして愛

青木:菅藤さんと竹田さん、マネーフォワードの印象はどんな感じでしょうか。

菅藤:誠実な会社だなと、すごく思います。 みんな真面目で、真剣ですよね。経営陣からメンバーまでみんな一貫してそういう人達で、だからファンも多いし応援したくなる会社なんだなということを、中に入って感じました。

青木:竹田さんはいかがでしょうか?

竹田:僕も同じです。僕が新卒で入った会社の上司がすごい自分のベース、模範になっているんですけど、その人が「竹田、結局は愛なんだよ、愛」とよく言ってたんですよ。アツい人で。

青木:ロックですね。

竹田:ロックです。でもそれは本当に本質だなと思っています。 僕の中で誠意と仁義と愛って、絶対外せないんですね。 そういう意味で、マネーフォワードは社内外に対しての愛が溢れているなと。愛って単純じゃなくて、そもそも自分に自信を持っていないと相手のことを愛せないとか、あるいはフェアじゃなくちゃいけないとかがあると思います。

だから、競合企業に関しても、一緒にこの業界や日本を良くしようとしている良きライバルだと捉えれば、互いに得られるものはたくさんありますよね。いいものは得ようっていうスタンスが自然とあるような感じもするんですね。だから、すごく愛に溢れているメンバーが多いと、僕は捉えています。

青木:ありがとうございます。一方でここが課題、改善したいと思うことはありますか?

菅藤:スタートアップにおいて大事なことは「進化」だと思っています。マネーフォワードも創業期から開発、マーケティング、営業、カスタマーサポートなど各機能がそれぞれ全力で走って顧客を創造してきています。次に各部門のナレッジを集結して戦略としてまとめ、更に加速していくフェーズに入っているのだと思います。そこに参加できることはとても楽しいことです。

竹田:そうですね。一種の成長痛の時期を迎えているのかなとは感じる部分はありますかね。まぁ、私の見てきた会社も全部そうで、完全に「いつか見た景色」ですけど(笑)。なので、戦略思考、社内各所の業務の合理化・効率化、そして絆を持ったチームであることを、より一層意識して、徹底的にUser Focusを突き詰めてゆくことだと思ってます。力のあるメンバーが揃っていますから、だからこそ「当たり前のことをきちんと当たり前にやる」ってことだと思っています。

とにかくやる気に溢れた人が多い

青木:STREAMEDを最も売っている鈴木さん、マネーフォワードに入社してからも結構経ちますが、ご自身からみたマネーフォワードについて教えてください。

鈴木:僕は結構古株ですが、中からマネーフォワードをみていて、とにかくやる気に溢れていて、物事を建設的に前に進めようとする人が多いなと思います。もちろん人間なので、人並みに愚痴が出ないことはないですが、根幹にはみんな熱い想いを持っています。大手や有名企業など、いろんな企業出身のメンバーが、ベンチャーであるマネーフォワードに入社してきているのですごくポジティブな姿勢を感じます。

青木:良い環境なんですね。

鈴木:一緒に働いていて、楽しいメンバーばかりだなと思います。

青木:今後の目標などはいかがでしょう。

鈴木:素敵なメンバーが作ったサービスの価値や、使う必要性を伝達者としてしっかりと伝え、活用していただきたいと思います。その結果、MFクラウドやSTREAMEDがインフラとして世の中になくてはならないサービスにしていきたいです。

青木:ふむふむ。

鈴木:もうひとつは、事業推進はやりたいことがあれば挑戦できる自由度が高い組織なのですが、様々な経験を通じて実力をつけて自分自身がもっと世の中に価値を発揮できるビジネスパーソンになっていきたいです。

青木:素敵な意気込みです。トゥイさん、今日ここでいろんな話を聞いてどう思ったか教えてください。

トゥイ:今日話を聞いて、今まで知らなかった菅藤さんと竹田さんの今まで積んできた経験を初めて知り、改めてお二人はすごいなあと思いました。また、なんと、鈴木さんは私の前職場と繋がりが有ることを知り、びっくりしました(笑)。今後、STREAMEDを信用して使ってくださったお客さんを裏切らず、オペレーション側はいかに生産性や品質を向上していくかもっともっと力を入れたいと思います。

ワクワクする人、夢や想いを持っている人と働きたい

青木:最後にどんな人と働きたいか教えてください。

菅藤:僕はワクワクする人と仕事がしたいです。自分が知らないことを知っている人、経験している人との仕事はとてもエキサイティングです。マネーフォワードはとても優秀なメンバーが揃っているので、とても楽しいですね。また、前向きな人と仕事をするのもワクワクしますよね。経験が足りなくても、好奇心がある人、明るい人とはどんどん仕事をしたいです。

竹田:色々ありますけど、やっぱり夢や想いを持っている人ですかね。なんだかんだ、力のある人や優秀な方って、時間の使い方が上手な点が共通していると思います。具体的にいうと、どんなことも楽しい時間に変えられる力がある人。人生って悲喜こもごもいろんなことがありますが、そんな機会をなんだかんだ全部ありがたいなと思って、前を向いて取り組み続けてる人とは一生友達でいられるなと思います(笑)。

鈴木:私もワクワクする人と働きたいです。ベンチャーに挑戦しようと思われる方でしたら、失敗を恐れずに結果を出すために前のめりな姿勢だったり、考えるだけではなくちゃんと実行力がある人と一緒にいると楽しいなと感じています。そんな人と肩を並べて働きたいです。

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