今回お話を伺ったのは、400℃ PIZZA TOKYO(神楽坂店)で店長を務める小川祐さんです。
北海道で調理師としてキャリアをスタートし、ホテル、イタリアンレストランを経て400℃へ。大量調理の現場から、お客様の表情が目の前で見えるオープンキッチンへ。そして今は、自ら考えたピザをお客様に届けながら店舗づくりにも携わっています。
小川さんはなぜ料理人を志し、なぜそれまでの経験とは異なる400℃を選んだのか。これまでのキャリアと、400℃で働く面白さを聞きました。
小川 祐 / 神楽坂店店長
北海道出身。調理師専門学校を卒業後、ホテルで約3年間勤務。その後上京し、イタリアンレストランで約5年間、調理や薪窯ピザの経験を積み400℃に入社。現在は神楽坂店の店長として、調理だけでなく店舗運営やスタッフ育成、メニューづくりなど幅広く携わっている。
お客様の反応を力に、料理人として技術を磨いてきた
ーーまずは、料理の仕事を目指したきっかけを教えてください。
もともと料理を作ること、食べることが好きだったんです。中学生くらいから家族にご飯を作るようになって、喜んでもらえた時に「嬉しいな」と感じていました。
好きなことを仕事にできるならいいなと思って、調理師の専門学校に進んで、和食・洋食・中華を幅広く学びました。
ーー最初の就職先はホテルだったとお伺いしました。
とにかく技術をたくさん覚えたいと思い、規模の大きなホテルを選びました。料理や仕込みの量も多く、いろいろ経験できるだろうなと。
1年目は宴会部門に配属され、結婚式などの料理を準備していました。毎日、何百人分という料理を提供するので、オペレーションを回すための基礎力をバキバキに鍛えられましたね。
ーー特に印象に残っていることはありますか?
2年目に担当したレストラン部門の鉄板焼きのコーナーの仕事は、400℃でのやりがいにも繋がっています。
鉄板焼きのコーナーでは、お客様が目の前にいる状態で料理を提供するので、表情や反応を直接見ることができるんです。
そこで「え、こんなに美味しいの!」「びっくりするくらいうまい!」というお客様の声を聞いたときが本当に嬉しくて。料理を作るだけでなく、目の前のお客様の反応を感じられることが、自分の大きなやりがいになると気づきました。
ーーその後、イタリアンレストランでも経験を積まれていますよね。
もっといろいろな経験をしたいと思い、イタリアンレストランに転職しました。
その店はオープンキッチンで、自分が作った料理がそのままお客様に届くところまで見える環境でした。入社2年目くらいからピザを教えてもらったのですが、ピザは窯に入れたらやり直しがきかない、一発勝負です。高い質で出し続ける緊張感がありましたが、お客様の反応を見て「もっと美味しいものを作りたい。技術を高めたい」と思っていました。
ただ、4年ほど経った頃、尊敬していた先輩が2人辞めてしまって...追いかける存在がいなくなったことで、環境を変えてもう一度成長したいと考えるようになりました。
「なんだこれは?」知らないピザへの好奇心で400℃へ
ーー400℃ PIZZAを知ったきっかけは何だったのでしょうか?
前職の先輩から「面白そうなピザ屋があるよ」と教えてもらったのがきっかけです。調べてみると、まずピザの見た目が全然違いました。
それまで自分がやっていたナポリピザとは、形も作り方も違う。「なんだこれは?」って純粋に興味を持ちました。どうせ次に行くなら、今までやったことのないジャンルをやってみたいと思ったんです。
ーーこれまでの経験がそのまま通用しないことへの不安はありませんでしたか?
選考の時にも、代表の坪岡さんから「今までの技術をそのまま活かせるか分からない」と正直に話していただきました。例えば、これまでとは粉の扱い方や発酵の考え方も違った。
でも「それはそれで新しいチャレンジだな」と思いました。不安よりも「どうやって作るんだろう」という興味の方が大きかったですね。本当に、好奇心で踏み込んだという感覚です。
ーー最終的に入社を決めたポイントは何でしたか?
自分が知っているピザ屋とは違う、他にはないスタイルだったことです。
神楽坂店は予約制で、席の時間も70分と決まっています。その時間の中でお客様を迎えて、ピザを提供して、食事を楽しんでもらう。ピザ自体だけではなく、お店のあり方まで含めて「今までとは違う」。そこが面白いと思いました。
ピザも、店舗も、自分たちでつくっていく
ーー入社後は神楽坂店の店長になりましたよね。どんなお仕事をされていますか?
基本的にシェフ業務と店長業務を兼務しています。
在庫管理や仕込みはもちろん、神楽坂店の新メニューの開発をしています。アルバイトのメンバーも多いので、接客のレクチャーも仕事の一つです。
神楽坂店は前々から予約して楽しみに来てくださるお客様が多い店舗です。その方たちが「来てよかった!良い日になった!」と思っていただけるように、気持ちの良い接客は大切にしています。こちらから積極的に「写真撮りましょうか?!」とご提案するほどです(笑)。
調理だけではなく、料理も接客も含めてお店全体を見るのが今の仕事ですね。
ーー400℃で働く中で、どんなところに面白さを感じていますか?
自分たちで考えて提案できるところですね。以前は上の人が決めたことを現場がやる形が多かったのですが、400℃では「これをやりたい」と出した案にGOサインをもらえることばかりです。
例えば、自分が考えた「ペリーラ」というピザがあります。神楽坂店は「ネーヴェ」のようなチーズ系のしっかりしたピザが多くて、2枚、3枚と食べ進める中では、少し違う味わいがあってもいいんじゃないかと思ったんです。
そこで、大葉とみょうがを使って、和の食材を取り入れたさっぱりしたピザを考えました。決まったメニューを作るだけではなく、今あるラインナップとのバランスや、お客様がどう食べるかまで考えながら、自分のアイデアを実際の商品にできる。そこは料理人としてすごく面白いですね。
▼小川さん考案の「ペリーラ」
ーー神楽坂店で働く中で、印象に残っていることはありますか?
神楽坂店には、エグゼクティブシェフの英さんが考案した「ネーヴェ」という名物ピザがあります。焼いた後に生マッシュルームとパルミジャーノを削って仕上げる、ずっと人気のあるメニューです。
▼英さん考案の「ネーヴェ」
英さんは本当にすごい人で、料理人なら知らない人はいない名店を渡り歩いてきたシェフなんです。
そんな英さんが作ったネーヴェがある中で、自分のピザを選んでもらえることがあるんです。長く支持されているメニューと並んだ上で選んでもらえると、やっぱり嬉しいですね。
それに神楽坂店はお客様との距離が近いので、嬉しそうな表情や楽しそうなリアクションがすぐに見える。そこも面白さですね。
前職では、尊敬していた先輩が辞めてしまって、追いかける存在がいなくなったことが転職のきっかけの一つでした。今は、こうして「超えたい」と思える存在やメニューがあることが、自分にとって刺激になっています。
▼英さんについて
【メンバーインタビュー】イタリアンからパン屋まで数々の現場を渡り歩いたシェフが語る。自由な風土で腕を活かす、400℃のピッツァ作りと組織の魅力 | 株式会社ヨンヒャクド
ーー非店舗メンバーの方との関わりはいかがですか?
すごくフレンドリーに接してくれて、一緒に良いお店づくりをする同志のような感覚があります。
例えば、新しいメニューを始める時には、非店舗の森さんにInstagramでの告知をお願いすることがあります。
その時も「このピザは本当に美味しい!どうしたらこの美味しさが伝わるかな?」と一緒に考えながら進めてくれます。いわゆる管理者的な存在ではなく、気軽に質問や相談ができる良きパートナーだなと感じています。
だからこそ、店舗・非店舗で分断がなく、400℃みんなでお店を良くしていける感覚があります。
▼PR・広報の森さん
【メンバーインタビュー】「選んだ道を正解にする」PRのプロが、未整備な環境下で挑む世界ブランドへの道 | 株式会社ヨンヒャクド
神楽坂店のファンを増やしたい
ーーこれから神楽坂店をどんなお店にしていきたいですか?
神楽坂店は以前から多くのお客様に足を運んでいただき、ご予約が取りづらいこともあるほど、ご好評をいただいています。最近は、YouTubeの「よにのちゃんねる」を見て、私たちのお店を知ってくださる方もさらに増えました。
いわゆる“聖地”のように、わざわざ足を運んでくださり、以前から通ってくださるお客様に加えて、新たなお客様との出会いが広がっていることに本当に感謝しています。
▼「よにのちゃんねる」でご紹介いただいた動画
ただ、この盛り上がりもいつかは落ち着くタイミングが来ると思っています。だからこそ、実際に食べたピザや接客を好きになって、「また来たい」と思ってもらいたい。自分のピザや接客を通じて、神楽坂店そのもののファンを少しでも増やしていきたいです。
お客様が再来店してくださったときは、「あ、またあのピザ食べてくれている!」と心の中でガッツポーズしていますね(笑)。
ーーどんな方が400℃に合いそうですか?
調理も接客もお店作りも、全てに関わりたい方です。
自分たちで作って、目の前で届けるだけではなく、メニュー開発やSNS告知、空間作りや教育まで関わることができます。
責任範囲は広いですし、お客様の反応が直で分かってしまう緊張感があります。でもそれ以上に、自分たちで作ったものに「感動しているお客様の姿」を目の前で見ることができる。料理人としてここまで手触り感を持てる環境は他にないと思います。
自分で考えたメニューを出して、お店そのものも良くしていける。そういう環境を面白いと思える人と一緒に働けたら嬉しいです!
▼こちらもぜひご覧ください!
・下北沢店長インタビュー(保育士から転身した経緯がわかります!)
【メンバーインタビュー】元保育士の店長が語る、「ホスピタリティ」で創る最高のピッツァ体験。マニュアルのない店舗を自分たちで立ち上げる面白さとは | 株式会社ヨンヒャクド
・求める人物像紹介(店舗メンバーの働き方や大事にしていることがわかります!)