はじめまして。
リディッシュ株式会社でサービスコーディネーター(SC)を務めている、田邊です。
最初に、はっきりお伝えしておきたいことがあります。
私は、いわゆる「セールス」はしません。
会社の売上のために契約を取ることが、私の仕事の本質ではないからです。
私の役割はただ一つ。
目の前の顧客の成功に対して、誰よりも当事者意識を持つこと。
世間では、私の立場は「窓口」と呼ばれることが多いかもしれません。
ですが私は、その言葉に強い違和感を覚えています。
右から左へ情報を流すだけの存在に、介在価値はないと考えているからです。
飲食店の開業は、オーナー様にとって人生を賭した大きな決断です。
退職金を投じる方。
借入をして夢に挑む方。
家族を説得し、覚悟を決めてスタートラインに立つ方。
その決断の重みを、同じレベルで背負う覚悟がなければ、この仕事は務まりません。
だからこそ私は、自分を「サービスコーディネーター(SC)」と定義しています。
それは、夢をただ肯定するだけのイエスマンではありません。
時には、計画の甘さを指摘する。
時には、一度すべてを解体する。
そして、「勝てる形」へと再構築する。
冷静な計算と、確かな熱量を持って、
あなたの事業をゼロから設計(コーディネート)するパートナーでありたい。
それが、私の仕事であり、リディッシュの価値だと考えています。
「出汁」を引く前に、高級な鍋を買っていませんか?
なぜ、私がここまで「設計」にこだわるのか。
それは、今の飲食業界における開業プロセスそのものに、大きな矛盾を感じているからです。
多くの開業者は、まず何から始めるでしょうか。
答えは決まっています。「物件探し」です。
「駅徒歩3分の好立地が出た」
「居抜きで、初期費用を抑えられそうだ」
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、その順序で進めた瞬間、事業のリスクは一気に跳ね上がります。
料理人の方であれば、この違和感を直感的に感じていただけるはずです。
少し想像してみてください。
あなたはいま、極上の「椀物」を作ろうとしています。
しかし、献立の構成も決まっていない。
昆布の種類も、出汁を引く温度帯も決まっていない。
それなのに、先に「50万円の銅鍋」を買ってくる料理人がいたら——
きっと、こう声をかけるはずです。
「まずは、何を作るか決めよう。道具はその次だよ」
物件から探し始めるというのは、まさにこれと同じ状況です。
物件(ハコ)は、あくまで料理を作るための道具(ツール)にすぎません。
プロの料理人は、出汁を引くとき、驚くほど論理的です。
水の硬度、浸漬時間、温度の上げ方、引き上げるタイミング。
その緻密な計算があるからこそ、人の心を動かす「味」が生まれます。
店舗経営も、全く同じだと私は考えています。
- 誰に届けるのか(Target):オフィスワーカーか、ファミリー層か
- 何を提供するのか(Concept):日常か、非日常か
- どう成立させるのか(Strategy):客単価、回転率、原価率、損益分岐点
この「出汁の引き方(事業設計)」が決まらないまま、
いきなり「鍋(物件)」という大きな固定費を背負う。
だから軸がブレる。
資金ショートのリスクが高まる。
中身の設計図がないまま、器だけ立派な店を作っても、長く続けることは難しいのです。
私が提供したいのは、単なる物件情報ではありません。
「なぜ、その店が選ばれるのか」
その理由を言語化した、論理的な「レシピ」そのものです。
あなたの「成功」のためなら、私は「NO」を恐れない
ここからは、私が普段どのようにオーナー様と向き合っているのか。
実際のエピソードを一つ、ご紹介します。
以前、あるオーナー様が目を輝かせて相談に来られました。
「理想的な物件を見つけました。ここで、長年の夢だったオーガニックレストランを開きたいんです」
物件は、若者が集まる繁華街の空中階(3階)。
家賃は相場よりやや高めで、すでに契約直前の段階でした。
私は、物件資料と事業計画を並べて確認し、
冷静に、しかしはっきりとお伝えしました。
「この物件で、この計画を進めるのは、一度立ち止まりましょう。
今のままでは、事業として継続させるのはかなり難しいです」
当然、その場の空気は重くなりました。
夢に水を差されたように感じたかもしれません。
それでも私は、感情ではなく事実(ファクト)で説明しました。
「このエリアの主な通行客は20代前半で、ランチ予算は800円前後です。 一方で、あなたが目指す品質のオーガニックランチは、原価を考えると最低でも1,500円が必要になります。 さらに空中階の場合、認知を取るための広告費もかさみます。 初期投資の回収と運転資金のバランスを見ると、 半年以内に資金がショートするリスクが高い。 これは、経営判断として非常に危険です」
彼は、しばらく黙って考えていました。
その上で、私はこう続けました。
「ただ、あなたの『食で人を健康にしたい』という想いは本物です。 そのコンセプト、いわば“出汁”はとても良い。 だからこそ、鍋(場所)を変えましょう。 駅から少し離れてもいい。家賃を抑え、その分を内装ではなく食材原価に回す。 健康意識の高い層が暮らす、落ち着いた住宅街で勝負すべきです」
結果として、彼はその提案を受け入れ、別のエリアで開業されました。
今では地域に根付き、安定した経営を続ける人気店になっています。
後日、彼からこんな言葉をいただきました。
「あの日、止めてくれなかったら、今どうなっていたか分かりません。 あの時の判断が、事業を救ってくれました」
これこそが、私の考える介在価値です。
ただの御用聞きであれば、笑顔で契約を進める方が簡単でしょう。
けれど、それではプロとは言えません。
私が目指しているのは、契約という“点”のゴールではなく、 オーナー様が3年後、5年後も笑って経営を続けている“線”の未来です。
そのために必要であれば、
私は嫌われることを恐れず、「NO」を伝えます。
客観的な事実を突きつける。
それが、本当の意味での誠実さだと信じているからです
飲食業界の「前提」を書き換える
日本の飲食業界は、世界に誇れる素晴らしい文化であり、コンテンツです。
一方で、準備不足や判断の順序ミスによって、
本来であれば長く愛されるはずだった店が、早期に姿を消してしまう現実もあります。
素晴らしい技術や想いを持った料理人が、
志半ばで市場を去っていく。
その光景を、私は何度も見てきました。
だからこそ、私はこの前提を変えたいと思っています。
「まずは物件から」という業界の常識を疑い、
緻密な設計(準備)を経て、最適な場所に落とし込む。
この順序を、飲食開業の新しいスタンダードにしたいのです。
リディッシュは、単なる開業支援会社ではありません。
私たちは、飲食店の「生存率」そのものを構造から見直し、
持続可能な事業を生み出すためのチームです。
その中で、私が担っている役割は“入り口”であり、同時に“要”でもあります。
まだ言葉になっていないオーナー様の想いを引き出し、
現実的な事業計画へと翻訳する。
そして、成功までの道筋を設計する。
決して簡単な仕事ではありません。
正解が一つではなく、責任も重い。
それでも、この仕事には、他では得られないやりがいがあります。
誰かの人生を賭けた挑戦に、真正面から向き合い、
事業として「続く形」を一緒につくる。
それが、私がリディッシュでこの仕事を続けている理由です。
これから出会うあなたへ
開業を考えている、未来のオーナー様へ
もし今、計画に少しでも不安があるなら、
物件を契約する前に、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの情熱が、独りよがりになっていないか。
その事業計画に、客観的な勝算はあるか。
私は、プロの視点での壁打ち相手になります。
甘い言葉は言いません。
ですが、あなたの成功確率を最大化するために、
全力で向き合うことをお約束します。
私と一緒に働きたいと思ってくださる方へ
もしあなたが、
- 数字を追うだけの仕事に、どこか違和感を感じている
- もっと本質的に、顧客の事業成長に関わりたい
そう思っているなら、ぜひ一度、リディッシュの話を聞きに来てください。
ここは、決して楽な職場ではありません。
顧客の人生の一部を預かる仕事であり、
求められる責任も、知識レベルも高い。
それでも、
「あなたのおかげで、いい店ができました」
その一言をいただけたときの喜びは、何にも代えがたいものがあります。
顧客の夢を、冷静な戦略と、熱い想いで現実にする。
そんな“参謀”のような仕事を、私たちと一緒に追求しませんか。
街に、長く愛される店を一軒でも多く残すこと。 それが、私のミッションです。
あなたの情熱を、一過性の夢で終わらせないために。 まずは、じっくりとお話ししましょう。