◇スマイルズでは、2019年より第二新卒採用をはじめます。

スマイルズは、1999年に食べるスープの専門店「Soup Stock Tokyo」の1号店をオープンし、創業いたしました。

あれから20年—“生活価値の拡充”という理念のもと、ネクタイ専門店やセレクトリサイクルショップ、ファミリーレストラン、海苔弁専門店などあらゆる業態を展開し、既成概念にとらわれず新たな生活の在り方を提案しています。

そんなスマイルズで、ともに“世の中の体温をあげる”仲間を募集いたします。

ここでは、そんなスマイルズで活躍する社員たちをご紹介。個性あふれるメンバーたちの人となりや哲学に触れてみてください。

今回は、2014年4月に新卒でスマイルズに入社し、現在はクリエイティブ本部 広報部の吉本をご紹介します。

吉本 百江（ヨシモト モモエ）
1991年、神奈川県生まれ。
立教大学 社会学部 社会学科専攻修了。
10人のレギュラー家族と、数えきれない準レギュラー家族に囲まれて育つ。その経験から「社会」「世の中」に興味を持ち、社会学を専攻。その後2014年4月にスマイルズに新卒として入社。

１時間、売上ゼロ。生産性ゼロ？　むしろそれこそが、“価値”になる瞬間。

立ち上げの忙しさから仕事の意味を忘れ、転職活動をして内定ももらっていた私が、「採用担当になってほしい」と突然声をかけられた。その理由には日々の仕事の中でのちょっとしたエピソードがありました。それは私が立ち上げメンバーとして関わった「CIAL桜木町店」での経験でした。

お年を召した女性のお客様が、ひとりでご来店くださったときのことです。 “スープストックトーキョーで販売している冷凍スープが欲しいけれど、どれを選んだら良いのか分からない” とのこと。お話をよくよく伺うと、旦那様が入院され、なるべく食べやすい食事を選びたいと考えていらっしゃった。“食べやすいものならスープだ” と思い、お店にいらしてくださったんです。

そこで私は、まずは彼女のお話を徹底的に聞くことを決めました。旦那様の好きな食べ物、食事制限の有無、生活リズム、性格から趣味まで…たっぷりとお客様がお話をしてくださる内容を伺って「どんなスープが良いのか」を、彼女と一緒に考えることにしたんです。その時私は気づかなかったのですが、その「接客」は、１時間にも及んでいたそうです…（笑）。でも、パートナーのみんなは、“私たちが頑張るので、吉本さんはそちらの方のご相談に乗ってください！” と言ってくれて。

ともに話しながら悩むこと、一時間。結局、彼女は “ちょっと決めきれないわね。またお邪魔するわ” と言い、お店を後にされました。一時間の接客で、スープの売上は、ゼロ。当時は1年目ということもあって、このことを上司に報告したら注意されるのでは・・？と不安にすらなりました。本当に自分の仕事に意味はあったのだろうか…と。

でも、後日、彼女はお店にもう一度いらっしゃってくださったんです。今度は、なんとお友達もたくさん連れて。

“あの時はありがとう。お友達にも勧めたくて連れて来ちゃったわ” と言ってくださり、そこで改めてスープを選んで購入されました。その後は、よくお越しになる常連さんにもなっていただきました。今思い返しても涙が出てきそうなほど、嬉しかったできごとです。ひとつの接客に心を込めて、ひとりのお客様に対して向き合って、誠意をもってできることをする。その時点では売り上げを生み出せなくても、それは大きな価値につながるんだ、そんなことに気付かされた瞬間でした。

正直な気持ちで仕事をする。そして自分らしく。

「採用担当になってほしい」そう言ってくれた上司は、そんな私の姿を見てくれていたようです。ひとつひとつの仕事に正直に向き合う姿勢、（一人のお客様であっても）商品の良い点や自分の思いを正直に伝えること。私は、転職という道を選ばず、「採用担当」を務めることにしました。そして、その経験を経て現在は「広報」をつとめています。

現場の仕事を通じて「伝える」「届ける」を試行錯誤してきた私にとって、この仕事は、完全なる “天職” だと思います。

ポジションがどうであれ、私が思うスマイルズの良さを、私はただただ「正直」に伝えたいんです。「良い点」だけではなく、同時に「もっとこうしたい点」もしっかりと。私が仕事を通じて心から思うのは、“素直に、正直に、楽しく、仕事をしたい” ということだから。スマイルズの一人になることを選んだとき、「自分のスマイルズをやってみたい」と思った時から、抱いていた「自分に正直でいられる仕事をしたい」という想いなんです。大切な人に勧めたくなる商品や企業の在り方を、「世の中さん」でなく、ひとりひとりに届けたい。転職しようか、迷った時もあるけれど、それに取り組んでいる今は心の底から楽しんで仕事をしています。

私の考えですが、接客だって、広報だって、根っこはきっとすべて同じです。まっすぐに目の前の仕事と向き合えば、きっとまっすぐな気持ちが返ってくる。

初めての配属現場で経験した「”なぜ” を掘り下げる」という経験。そして新店舗での忙しい環境の中で、１時間の「お客様に向き合う」という経験。現場にいて、どうしたらいいだろうという葛藤や悩み、こうしてみようと決めて行動したこと…その時は辛くても、大変であっても、ひとつひとつが学びとなって今の私を作ってくれる実感があります。そして、第一線でお客様と出会い、接する楽しさや喜びを、直に体験してきたので、編集や企画、ライティングやSNSでの発信などに、いつも顔が浮かぶお客様がいらっしゃるんです。

　今は、まるで “伏線回収” をしているみたいです。「ここでそれが生きてくるのか」と、日々の仕事でハッとし、時折当時を思い出しながら過ごしています。会社によって仕事の仕方やキャリアの作り方は様々あると思いますが、スマイルズは多様なメンバーがいるからこそ、「私らしく、スマイルズ」をやっていけたらと思いながら働いています。これからもいつも楽しく、正直に仕事に向き合っていきます。

Text: Nozomu Miura

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