ミッションと経営理念の違いって何?ニット流、経営理念の作り方②
knit コーポレートコミュニケーションの宇治川です。
スウェーデンも、ようやく春らしくなってきました!
前回、人事制度を考えるはずが、会社のミッションを考え直すことになった背景を
経営理念とは何なのか?会社のミッションを考え直す①でお伝えしましたが、
今回は、続編、経営理念検討会の様子をお伝えします。
■経営理念とは何なのか?
ニットは、「未来を選択できる社会をつくる」をミッションとして掲げていますが、
「このミッションは経営理念になるのか?」
「このミッションは、経営判断の是非を問えるものになっているのか?」
「このミッションは、ビジョンなのではないか?」
という議論から、経営理念検討会が始まりました。
経営理念を辞書でひくと、
企業経営における基本的な価値観・精神・信念あるいは行動基準を表明したもの(広辞苑)
と書かれていますが、これを見ても、
メンバーみんなの認識はそろいません。
いろいろな企業の経営理念をチェックしてみましたが、
経営理念だけだったり、ミッション、ビジョン、バリューの3点セットだったり。
十社十色で、あまり参考になりません。
■いいなと思った他社のミッション・経営理念
会議中に出てきた、メンバーがいいなと思った企業のミッション・経営理念の一部を紹介します。
吉野家ホールディングスグループ
グループ経営理念
For the People すべては人々のために
大切にする価値観
『うまい、やすい、はやい』
『客数増加』
『オリジナリティ』
『健全性』
『人材重視』
『挑戦と革新』
引用元:https://www.yoshinoya-holdings.com/company/group/index.html
株式会社 鳥貴族
企業理念
焼鳥で世の中を明るくする
引用元:https://www.torikizoku.co.jp/company/philosophy/
伊那食品工業
社是
いい会社をつくりましょう ~たくましく そして やさしく~
企業目的
企業は本来、会社を構成する人々の幸せの増大のためにあるべきです。
私たちは、社員が精神的にも物質的にも、より一層の幸せを感じるような会社をつくると同時に、永続することにより環境整備・雇用・納税・メセナなど、様々な分野でも社会に貢献したいと思います。
したがって、売り上げや利益の大きさよりも、会社が常に輝きながら永続することにつとめます。
引用元:https://www.kantenpp.co.jp/corpinfo/rinen/
株式会社サイバーエージェント
Vision
21世紀を代表する会社を創る
引用元:https://www.cyberagent.co.jp/corporate/vision/
“Organize the world’s information and make it universally accessible and useful.”
引用元:https://www.google.com/about/our-company/
アマゾンジャパン
企業理念
「地球上で最も豊富な品揃え」そして、「地球上で最もお客様を大切にできる企業であること」
引用元:https://www.amazon.co.jp/b?ie=UTF8&node=4967765051
■頭の中にある経営理念のイメージを整理する
メンバーが思い描く経営理念のイメージを、図にしてみました。
こうすると、なんで認識が合わないのかが、明確です。
パターン①「経営理念=ミッション」
ミッションが経営理念。
ミッションがあって、ビジョンがあって、バリューがある。
この三角形で成り立っている。
パターン②「経営理念は=ミッション・ビジョン・バリュー」
ミッション、ビジョン、バリュー、この3つが合わさって、経営理念となる。
パターン③「経営理念が、最上位概念」
経営理念が最も上位の概念としてあり、
その下に、ミッション、ビジョン、バリューと続く三角形。
ニットでは、パターン①を採用。
そして、それぞれ下記のように定義しました。
・ミッション:経営理念・使命・仕事の意義
・ビジョン:経営方針・方向性とゴール
・バリュー:共に働くための判断基準・行動基準
■ニットが実現したいこと
経営理念の定義が決まったところで、いよいよ本題に入ります。
(この時点で、会議時間の半分以上経過。。。。)
ニットという社名は、英語のknit [編む、組み合わせる]から名づけました。
現代社会では、人と繋がることができず、
寂しさや悲しさ、不安を感じて、非効率になることが多くあります。
一方、社会は複雑化・多層化して、
複数のコミュニティに身を置く人が増えてきています。
そんな現状を踏まえ、
ニットは人と人をつなげて、社会をもっと豊かにしたいと考えています。
社会が成熟化していくに従って、
「お金で得られる幸せ」の、相対的な影響度が下がり、
「人との信頼」「人に役に立つ」「自分の好きなことを追求していく喜び」の
優先順位が上がる時代に入りました。
インターネットによってコミュニケーションコストが大幅に下がり、
新しい人との繋がり、出会いが生まれています。
誰かとつながっていること
フィードバックされること
感謝・尊敬されること
尊重される・できること
自分にしかできないことが体現できる
そんな社会をつくるのがニットなのではないか?
「存在意義」を感じられる瞬間をプロデュースするのが、ニットなのではないか?
そんなところで、会議終了の時間。
ニットは、会議をダラダラと延長せず、
時間が来たら、次回の会議日時と宿題を決めて終了します。
ということで、次回までの宿題は、
経営理念、ビジョン、バリューを各自、言語化してくること。
(これこそ、社長の仕事がするんだけど、各自の宿題になりました…汗)
to be continue....