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【マネージャー インタビュー】既定路線から外れた その先で学んだこと 加古一之

加古一之(かこもとゆき)さんのプロフィール

1988年生まれ。地元 岡山県の中高一貫進学校をほぼ教室で過ごさずに卒業後、一人暮らしに憧れ、10歳の時から続けていたスキーを極めるべく新潟県のスキー専門学校へ。アルペンスキー競技に没頭するが、故障により選手生命を絶たれる。それでもスキーに関わる仕事がしたくて、スキー場を保有する福井県の会員制リゾートホテルに就職し、配属されたホテル客室管理部門で5年間勤務するが、熱望するスキー場管理部門への移動が叶わず退職する。職探しの最中に出会った北海道での酪農の仕事に興味を持ち、就労体験に参加。任期終了のタイミングで改めて職探し再開。「もうホテル業には戻らない」と思っていたにも関わらず、求人サイトでサン・クレアに出会い、2019年に入社。現在はゼネラルマネージャーとして施設管理、人材に関わる部分、売上管理と広く全社の統括管理をしている。



ざっと経歴を拝見しただけでも聞きたいことがたくさんあるのですが、ホテル業はサン・クレアが初めてではないのですね?

新卒で福井の会員制リゾートホテルに勤務していました。そのときは、客室管理の経験をがっちり積ませてもらいました。お陰様で会社から重宝されて、希望の部署(スキー場管理部門)に異動させてもらえず退職したのですが(苦笑)

そして、実は、その後に酪農の就労体験を挟んで、2軒のホテルで働きました。
ひとつは大手チェーン系列のホテルでしたが、ルーティンの連続がつまらなくって…4、5ヶ月でもういいかな、って思ったタイミングで前職の会員制リゾートホテルから「戻ってこないか」と声をかけてもらい、出戻りました。
そこから3年ほどは、販売促進、マーケティングの仕事をずっとしていました。いかに会員様の満足度を上げるか、高単価の宿泊プランをどう見せて誰にいくらで売るか、とか。色々と試行錯誤をしながら経験を積みました。
最初に働いた5年間は客室管理、この時の3年間はマーケティングだったので、おのずとお客様満足度を上げながら売上を伸ばして、しっかりと利益をとっていくことだったり、いろいろな部署で連携を取りながらみんなが気持ちよく成果を上げられることを身につけられたように思いますし、実際に、この時の経験の積み重ねが今も役に立っていると思います。

でも、この時に、「もうホテル業はいいかな」って思ったんです。



え!? でもこの後にサン・クレアに入社したんですよね?

はい。(笑)
前職では、会員のお客様との距離が近くなりすぎてしまって、理不尽なご要望を多くもらうことがとても多くなっていったんです。
僕にご要望を言いやすかったのかもしれませんが、ご要望の内容が、他のお客様と平等とは言えないようなものや物理的にどうにもできないものもあって。
僕も人間なので疲れてしまったんですよね。
で、もうホテルはいいかなって。

それで、転職活動を始めた時に、求人サイトでサン・クレアを見つけたんです。
最初は、「こんな会社もあるんだな」くらいで、スルー。
そしたら、メールで個別にオファーが来て。
会社情報をちゃんと見たら、なんか変だった。(笑)
ホテル業なのにホテル業っぽくないんですよ。匂いが違うんです。
で、当時の人事担当の方とカフェで面談することになるんですが…
これまで僕が働いたホテルってなんだかんだで閉塞感があって、やりたいこととかがあっても物事進まないことが多かったんですよ。
でも、サン・クレアは違う気がして。感覚的に…ですが、開けた感じがしました。
それと、ビジネスホテルやコンセプトホテルなどいろんな種類のホテルを運営していることも魅力でした。
中でも、アンカーホテル福山は僕が今まで経験したことのない種類のホテルでした。
それで、僕のこれまでの経験を生かしながら、何か新しいことにチャレンジできるんじゃないかって直感が働きました。
そこからはトントン拍子に入社です!

▲求人サイトの最前面にはアンカーホテル福山が取り組む「ただの箱ではないホテル創り」が載っていた



実際に入社してみてどうでしたか?

僕の勘は当たっていました。(笑)
時期的に大変でしたが、この時期にサン・クレアにいたからこそ、経験できたこと、楽しめたことがことがたくさんありました。
この時期にもしも他の大きなホテルチェーンにいたら、僕はきっと指示待ちになっていたと思います。



この時期、とはコロナ禍のことでしょうか?

そうです。
僕がサン・クレアに入社したのが2019年の夏でした。
そして、入社後半年で当時の上司が退職し、人生初のマネージャー職「ホテル支配人」に就きました。
しかも、福山オリエンタルホテルとアンカーホテル福山の2つのホテルの支配人を兼務!です。
奇しくも、入社後半年と言えば、2020年4月。そう、コロナ元年のロックダウンまさにその時です。

上司からは「この1年は耐えてほしい!」と言われ、これまでの人生で避けてきたマネージャー職をすることになったんです。



なぜマネージャー職を避けてきたんですか?

先入観で、マネージャーは自由に動けないものと思っていました。
僕はこれまで管理されることが好きじゃなかったのと、「自分以外の人の責任を取る覚悟ができてなかった」んです。

でも、サン・クレアという風通しの良いシンプルな組織ならやれるかも…と思いました。
人間関係のしがらみがなく、僕に裁量を与えてくれたことも決断の理由でした。

結果、僕は自分の裁量と責任でホテルシステムの入れ替えや自動精算機の導入、勤怠システムの導入を完遂しました。

▲オフィスにてデスクワークを行う加古さん



コロナ禍でのマネージャー職は大変だったのではないですか?

そうですね、大変でした。(笑)
コロナ禍はあらゆる価値観が変わり、それに都度、合わせなくてはなりませんでした。

あと、GoToトラベルや全国旅行支援によりスタッフが目の前でどんどん疲弊していくことが本当に辛かったです。



どうやって乗り越えたんですか?

価値観の変容は、もはや合わせるしかなかったです。

それより大変だったのは、スタッフのモチベーションを保つことですね。
特に、福山オリエンタルホテルはサン・クレアの中でも「屋台骨」のひとつだったので必死に試行錯誤しました。
ここでこけるわけにいかなかったんです。
とにかくコミュニケーションの取り方を学び、世代間の感覚のズレを学びました。
サン・クレアは若いスタッフが多いので、どうしても仲良しこよしになっちゃうんです。
それを、「お客様を第一に考えて動く」ことを徹底して、mustなことは何がなんでもやるようにしたんです。
決めたことは、愚直に実行、それをひたすら積み上げていきました。
それによってチームの絆を強め、乗り越えてきました。



それは、前に働いていたホテルでの経験が生きているのでしょうか?

それもありますが、多分、それより前の経験の方が大きいですね。

僕、中学校や高校の時、あんまり学校に行ってなかったんですよ。
両親の期待もあってがむしゃらに勉強して中学受験には成功したんですが、今思えば、合格することがゴールだったんでしょうね。
入学後に野球部に入ったんですが夏休みの練習中にアキレス腱を怪我したんです。
部活を休んで、ふと立ち止まった時に、「僕はなんでこの学校に来たかったんだろう」って。
それからは、俗にいう「不登校」ですよね。

でも、実は家にこもってたわけじゃなくて(笑)
親と親交がある、いろいろな地元の経営者にかまってもらっていました。
ガソリンスタンドのおじさんには、クラシックカーのレストア(劣化の激しい旧車を新車のように復元すること)をさせてもらって、バラしたものを綺麗に組み上げて動くまでにする達成感を経験させてもらいました。
家具屋さんには、最後の仕上げの部分を教えてもらったり、簡単な組み立て作業を教えてもらったり。
イメージしていたものが実際に完成する喜びや達成感を経験させてもらいました。
僕を温かく見守ってくれた周りのたくさんの大人には、本当に感謝しています。
この時に、自分の意志で計画したことを着々を進めて、成し遂げることの喜び、みたいなのを学んだと思っています。

きっと、今、目標を立ててそれに向かって愚直に達成することが得意なのは、その時の経験で得た財産だと思っています。

あと、自分よりずっと年上の人の話をじっくりとひたすら聴くことも得意になりました。(笑)

▲幼少期から続けているスキーは今も家族で楽しむ趣味(画像は専門学校時代のもの)


今はゼネラルマネージャーをされてるんですよね?

2021年の1月から支配人と兼務でゼネラルマネージャーを任せてもらい、2022年7月からは完全にゼネラルマネージャーだけを務めています。

ゼネラルマネージャーとしてまず取り組んだのは、コロナ禍中にオープンした施設の立て直しです。
コロナ禍で全く稼働できていなかったホテルが、旅行支援などでいきなり高稼働になるのは、素人が準備運動なしに42.195kmを全力疾走するようなものです。
「ホテルの仕事は段取り8割」と言われるのですが、新しくホテル業界に入ったスタッフはその大変さを知りません。
僕は急激に高まる稼働に無理なく慣れてもらえるように、負担の軽減に努めました。
売上管理など、お客様の影が見えづらい場所はなるべく僕が引き受け、様子を見ながら段階を踏んで現場に渡していきました。
施設で核となるマネージャーの努力もあり、今はなんとかホテルが自走しつつあります。

そして、今は、コロナ療養者受け入れ施設として休館していた福山オリエンタルホテルの営業再開に向けて陣頭指揮を取っています。



加古さんにとって、「マネージャー」とは何ですか?

全スタッフの人生の一部を預かっている存在だと思っています。

僕は、スタッフひとりひとりの得意なこと、好きなことをどうやったら輝かすことができるかを常に考えていて。
おこがましいですが、どうやったらみんなを導けるかな、といつも考えています。
何かひとつでもいいから、「人に語れるもの」を持ってもらいたいんです。

スタッフの心が折れそうな時は支え、時に人として正しいことを少しでも伝えられたらと思っています。
ひとりでも多くのスタッフに「サン・クレアに入ってよかった」そう思ってもらえたら嬉しいですね。

お父さんみたい?本当にそんな感じです。(笑)

とはいえ、僕自身、忙しくて余裕がない時などはうまく立ち振る舞えないこともあります。
そういう時は、後で気づいて落ち込んで猛省するのですが…
まだまだコミュニケーションの取り方や言葉のかけ方などは勉強中しないといけないな、と思っています。

▲LAZULI Hiroshima Hotel&Lounge(広島市のホテル)では海外のお客さまに向けた書道体験サービスをスタッフが主体的に企画立案し、実施している



今後、やってみたいことはありますか?

サン・クレアにはおもしろいことをやっている人、やろうとしている人がたくさんいます。
もっとその人たちがそのことに打ち込んだり、お客様との接点を持てるような環境を作りたいと思っています。

例えば、すでに整えたホテルシステムや勤怠システムの入れ替えなどもそうなのですが、
DX化を進めれば、「ホテルの仕事は段取りが8割」にかかる時間が半分以下に短縮できると思っています。
それで生まれた貴重な時間で、人間じゃなきゃできないことをやっていきたいですよね。

これからも、少しでも「やった方がいいな」と感じたことは自分が声を上げて、マネジメントの視点を持って自ら先頭に立ってやっちゃおうと思っています。
スタッフの中には変化が嫌いな人もいるけど、やってしまえば慣れるもの。
たまには強行突破も大切かな、と思いますね。



サン・クレアに興味がある方へメッセージをお願いします!

僕はこれまで働いたホテルでは、一種の閉塞感のようなものを感じていました。
やりたいことを実現しずらかったり、なんらかのしがらみがあったり。

でも、サン・クレアにはそれがありません。
いろんな経歴や価値観をみんなが持ち寄り、多様性を認め合える環境の中で
それぞれが思う存分チャレンジできる職場だと思っています。

サン・クレアでは社員・インターンなど様々な募集ポジションをご用意していますので、ご興味を持ってくださった方はぜひ「話を聞きに行きたい」ボタンをお願いします!

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