SES業界10年の営業が考える。多重下請構造はなぜ変わらないのか

※ある日出社したら、ホワイトボードに出現してた。

JavaくんぢゃねえよDukeだDuke

そもそもTMてなんだ、商標じゃねえだろ

しかも事務員さんいわく

『コレ、カワイくない』

今そういうの聞いてませんから。


つか、誰が書いたんだ・・・・?



さて、今回のネタは、やや経験者向け。業界未経験だと、なんの話かわからんと思う。

昔は検索すれば2chのプログラマー板などがすぐヒットしたのだが、どうも今は事情が違
うらしく、スクールや求人関連のアフィリエイトブログが検索結果に並んでしまい、業界を詳しく知
る術がないみたいだ。

とりあえず『ggrks』と言えば済む時代ではないらしい。



『SES』『なにかのワード』 で、検索すると、だいたいSES契約でこんな目にあった。クソ
だクズだと言った記事が並ぶ。


『SES=悪』的な論調はまあわかるし、そこで発生するデメリットに関してはまあだいたいその通りだと思うのだが、結論の『SES=悪』に至る前にどこかロジックが抜けていたり、被害者意識全開で結論から決め付けてる記事も多く、かつ、解決方法も提示してへんやろとか。
そもそもネタ被りじゃ意味ねえなと言う事で、抜けてるロジックの部分をメインに書いてみようと思ふ。



1.まず、日米の違いの話。

シリコンバレーは報酬も高額で、SIerが少なく、技術者はエンドで雇用。アジャイル開発がメインである。それに対し、日本はゼネコンSIを頂点とした多重下請け構造があり、非効率で、プログラマーの立場が低い。

この対比は、よく見かける話。

常識的に考えて、市場も企業も経済性を求めて変化して行くはずなのに、日本のIT業界はもう何十年も変化がない。これは、SIの経営者の能力が低いからだ!

日本の技術者は被害者だ!


ここで思考停止すると話は(この記事も)ここで終わりなので、彼らは経済性を求めて変化している前提で推理します。


アメリカ側の年収を1000万と仮定、(ITではない)エンドが雇用したとします。
エンドが雇用ですので、一括請負である必要がありません。当たり前ですがスタート時点で何を作るべきか決まっていないプロジェクトは多いですから、アジャイル回して作るスタイルがローリスクです。実際、アジャイル開発の経験は圧倒的に積みやすいと聞きます。ここまでは、よく記事で目にしますね。

さて、ITではないエンドで、最大時の頭数のSEは継続的に必要になるでしょうか? 仮にアジャイルであっても、継続的に作るモノがないとしたら、MAX人数の維持は経済的ではありません。 どうするのでしょうか?



解雇(レイオフ等含む)ですね。


日本企業とは違い、解雇制限が厳しくない為、契約期間は長くはありません。
※シリコンバレーの平均勤続年数が2年無いなんて話をどっかでみたが、今回統計は見つからなかった。調べた感じ、もう少しありそう? ほか、AMAZ〇NのSEの平均勤続年数は0.9年とか。
また、日本と同じように40代以上の技術者の価値は落ちていくそうです。

これもう、日本で例えたら、単にエンド直でやってるフリーランスですよね。

(1000万÷12ヶ月=83万) フリーだと考えると報酬も別に変じゃない。
エンド直でやるわけなので、年収2000万でもおかしな話じゃあない。

※シリコンバレー行くべき論に対し、否定的な意見(そういう論調もあるんだな程度で、どぞ。)
https://togetter.com/li/806789


コレに対し日本のエンドは、ITリテラシー以前の問題で、『解雇制限がある為、自社社員で自社向け開発が難しい』と言う事になります。(ITで食ってるエンドはもちろん別として。)


この問題に対し『エンドの技術者雇用のリスクを肩代わりする』のが、派遣会社であり、SIerです。 

※日本は派遣会社の数もメチャ多い。


また、特に大規模なエンドに対してのサービス提供者が、いわゆる大手SI、大手派遣会社。
と、なります。 社員数・資本金の額がめちゃめちゃ多いのも、共通点ですね。大規模な開発を行う能力・大規模な人数の雇用を維持する能力が、まず必要になる訳です。

SIerは、複数の大手エンドユーザーからかわるがわる受注を取る事によって、エンドでは出来ない『大量のSEの雇用の維持』を実現しています。

こう考えますと『解雇制限がある限り、SIerと派遣会社のニーズは消えない』と、言えるかと思います。クラウドの登場は厄介に違いないので、数が減ったりつぶれたりはあるでしょうが、全体として死滅すると言う事はまだまだないでしょう。

解雇制限撤廃で、40代以上は再就職が難しい状態で平均給与があがったところで、あまりうれしくはないしな・・・。





2.SIerは市場に合わせて効率化した姿であると言う話。

この話は特に、プライムベンダー級では顕著です。

SIerはその巨体を維持する為、大手エンドユーザーからの受注を取り続ける必要があり、SIの競合が増えたことから、この関係性はユーザー側有利であると思われます。
(そうでなくては、技術者不足といい続けながら、受注単価が下がってる理由が説明つかない)

エンドは、雇用のリスクに加え、システム開発失敗のリスクの肩代わりを望みます。エンドに専門人材が少ない事も背景にはあるかもしれません。この肩代わりにあたるサービスが、

『一括請負』

と言う契約形態です。


一括請負と言う契約形態に関しての問題点も、近年、語られる事が増えてきましたが、ここでは関係ない話ですし、避けます。気になる人はググってください。

※たとえばこれとか
http://tech.nikkeibp.co.jp/it/atcl/column/15/112600270/112600001/


さて、SIerは利益を最大化する為の変化をします。

ここで、キーワードとなるのが、『ウォーターフォール型開発』です。

※ウォーターフォールは、そもそも反復を想定してた。などなど。
http://simplearchitect.hatenablog.com/entry/2016/06/20/080807


実は、現行のウォーターフォールモデルは、アジャイル開発に対して、ひとつだけ確実にメリットと言える部分を持っています。

それは、

『工程ごとに分業できる』

ことです。


スマイルカーブと言う言葉があります。
ITに合わせて簡単に言えば、『上流・運用』は儲かる。『開発・テスト』は、儲からない。


SIerは有能である為、『儲からない工程をアウトソース』『儲かる工程に特化』します。
最小限の人員で、最大の利益を上げられます。理にかなった行動です。ウォータフォールであれば、コレは可能です。

SI市場に置いて『上流できなきゃ無能』と言う価値観は、ここから発生していると考えられます。実際、この世には26歳PM、開発経験ほぼナシ。と言った人材も、ゴロゴロいます。



さらに、詳細~単体テストをアウトソースするとすれば、運用メインでスキルが古いメンバーや、コー
ディング能力に難があるメンバーも、設計工程などに投入出来ます。

どうみても、オブジェクト指向やプログラムの理解が足りてない設計書で開発を行った経験はありませんか?

対象が大規模プロジェクトである為、実際にはコンサルフェーズ・要件定義・設計・・・・などと、複数の会社が絡む事が多くなります。コレが、多重下請け構造の原因のひとつであり、不完全なはずのウォーターフォールモデルが残り続ける要因です。

SESだ、請負だ、アジャイルだ、ウォーターフォールだと言った議論は、私は本質ではないと考えます。


3.じゃあ、駅で営業5人くらいにたらいまわしにされるのはなんなのか

まあ、そんな状況、そうそう起こるワケ無いはずなんだが・・・。いちおうまじめに書くと


〇大手の発注先の制限

そもそもこれがなきゃ、一発で解決する問題。
SI側の事情としては、エンドに対して責任を持つ立ち居地である為、下請にもそれなりの取
り組みであったり、納品能力を求めなくちゃいけない。少なくとも、サブシステム一本の中
流工程をまるっと請けられなきゃ、あんまし取引する価値がないんだろうな。
そんな、規模であったり資本力であったり開発能力による取引制限

うちら営業を期間契約ないし派遣で雇って、タイミングごとに調達強化して、浅い商流で集めさせたら、少なくとも中間会社分の利益は不用なので、コストも浮くし所属と話もしやすいと思うんだが、そういうモンでもないらしい・・・。(ちな、製造業派遣なんかも似た構造。)

一応、やろうとすればそういった事は、可能。 やらない背景と言うのは、不明。
不況になるたんびに直接の取引先を絞ろうとする傾向があるので、そもそも浅い商流なんて求めてないかも。へんなの。



〇起業の簡単さと、本職の営業の不在・マーケティング軽視

そもそも、技術者をSESで決めに行くのに、営業スキルなんぞ必要ない。
それは全く持って事実である。それを根拠に

『本職の営業なんていらないし』

って、感じでスタートした会社があるとする。

その会社は、技術者の気持ちがわかる技術系社長が『SESは悪!』とか『たらいまわしは悪!』とか、理念を持って会社を運営するとして。 多くの場合下記の問題が発生する。

誰がマーケティングと新規開拓やるの?

新規やらなきゃ常に商流は自然減するものと言うのが営業やると常識になるのだが、もちろんそんな事は知らない。マーケティングに関してはそもそも概念がない。この状態は致し方ない。
判断は、下記のようになりがち。


①知り合いの会社(営業)に出す。
当然だが、普通はマトモな商流のところを確保したうえで起業する。しかし、常にちょうどいい仕事がある訳でもなく。また、その関係性が永続するわけでもなく。起業から時間経過してくると、知り合いの社長や営業同士で回しあってたりする事が良くある。このパターンはガチで5社6社挟まるって事がある。
営業としての体感でしかないが、こんな知り合い同士のカタマリが、この業界には無数にあるようだ。

IT業界のダークゾーンと個人的に呼んでいる。

②給与安い新卒君を営業に。
さすがに新卒君が短期間で業界構造を理解して、効果的な動きをし、状況打開してくれるって事は少ないでしょう。そのうえで、技術者とコア商流は引き続き社長が握ってしまい、新卒君側は純粋に他社人材を他社の案件に決めるだけと言う人のまた貸しのような営業しか許されないケースもよく見かけます。

そらあ、5社6社挟まってもおかしかないだろ。

※ただおそらく、技術者より先に営業が退職するでしょう。優秀なやつほど。 
 だってしょーもない仕事だもの。また貸し営業。

※余談
SES営業は『本質的には営業ではなく、コーディネータ』なので、未経験から営業としてのスキルが伸びると言う事は稀です。要求スキルをSEで例えると『要件定義~担当できて、自分で書けるレベルの人。自力で立ちまわれる人。』レベルの人材にちゃんと権限を与えれば、業界構造・問題点の把握・それに対処するための営業戦略策定と実行。と言うのができます。そのレベルの人材を採用する必要があります。

また、『技術知識が必要なので技術者を営業に』と言うのは、多くの場合間違いです。
異業種の本職の営業マンは、たくさんの商材を扱い、またそれが常に更新されまくっている状態で、それらの商品知識を常に学習しながら営業してます。生半可な知識でお客様にウソを言ってしまおうものならば、最悪キャンセルやリコールに発展する事さえあります。大赤字です。

顧客要望や商品知識(この場合は、自社メンバーのスキル)を、営業上要求されるレベルで把握する事は、本職の営業にとっては、さほど難しくはありません。


こんな感じの会社で育った技術者が、本質の理解をせぬまま、自社への不満を抱え、また独立・起業。と言う無限ループ。


うーん。

もう、クチでは文句言いつつも、誰も本質的に業界が変わる事を望んでいないんじゃないか・・・?
とさえ、思えてきた。

この辺の議論、語られなさ過ぎる。

不満はよくみるが、こう解決しようぜ! って話をほとんど見ない。(言ってる人はいる)
そしてまた、ループ・・・。



4.じゃ、どうしたらええねん!


SES市場・SI下請構造への依存を断ち切るしかない。

それって、自分達で『大手エンド以外をターゲットとしたビジネス』を行うか、『SI以外のビジネスをエンドに提供』するしかないよね。


また、我々の世代は70歳まで仕事をしなくちゃいけない可能性が高い。そこまでの期間続く単一ビジネスなんて、ITじゃぁちょっと考えられない。継続して複数のビジネスを回せなきゃいけないし、技術業界特有の年齢制限も考えると、請負契約での受注も取らなくちゃいけない。ただしそれは『スコープが固定されており、プロジェクトが固定的で、確実であり、技術が明確に理解されているもの』で、ある必要がある。これは、現状のSI業界の下請けポジションでは、まず望めない。

こんな背景から、我々の目指す技術要素は、新規ビジネスの支援であったり、Webサービスの構築に対応できる種類に限定されてくる。また、アジャイルソフトウェア開発の経験、AWS等クラウドサービスの経験を優先する方向になってくる。そして、

そのスキルの構築を短期間で行う事は可能であるともわかってきた。



個人の技術を追求し、生涯、超ワガママを突き通せる次元にたどり着きたい。
どうせ40代で価値落ちるなら、今のうちにフリーランスで最大限の報酬を得きりたい。
こういった考え方は現状、まったくおかしくないし、止めない。

でも、これらの考え方は、あくまで個人で到達できる範囲が限界であって、SES市場が永続す
る事、多重下請け構造が維持される事を前提とした選択肢。
業界への依存を断ち切ると言う目的にはフィットしない。


我々が一緒に仕事するならば、現在のSI市場やIT人材市場に不満があって、個人では提供できないサービスを組織の力で提供、既存のSI市場・IT人材市場を離脱したいと考えてる人がいい。平凡な素質である事や、今現在経験している技術要素なんぞはたいした問題ではなく、ウチのスキームで再生・強化可能。そのあとのビジョンや戦略に共感してくれる事こそが、採用の上で最重要項目となる。


こんな価値観・目的に共感していただける方、ぜひ、弊社の他のフィードや、求人に関してもお目通しください!

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