2026年12月、バリュエンスは設立15周年を迎えます。
これまで急成長を遂げてこられたのは、挑戦を続けてきた一人ひとりの社員の力があったからこそ。そして、その社員の挑戦を支え、次のステージへ導いてきたのがバリュエンスの経営陣たち。彼らがどんな価値観を持ち、どんな姿勢で未来を描いているのか…。その一端に触れていただくことを目的に、本企画 「INSIDE LEADERS」 をスタートしました。
INSIDE LEADERS|バリュエンスの経営陣に、2022年新卒入社の岡 渚紗がインタビューし、知られざる素顔に迫ります。普段の対話では知ることのできないプライベートなエピソードや、シゴトに向き合う姿勢など、多面的に発信していきます。
聞き手|岡 渚紗 人事部 組織開発課 2022年入社。バリューデザイナーとして買取業務に従事。2024年9月、社内公募制度を活用して念願の人事部に異動。現在は、人事部 組織開発課で、新卒入社社員向けの研修やメンター制度の運営、全社アワードの推進サポートなどを行っています。
第2回はグローバル事業全般を見ている取締役の六車へインタビュー。「どのような考えで事業を推進しているのか」「会社の未来をどう描いているのか」、六車のバリュエンスに向き合う姿勢を紐解きます。
0→1をつくるシゴトで進化し続ける
|それでは早速、お伺いします。現在、どのような役割を担われておられますか?
六車:今は海外事業を統括する役割で「現場に足を運ぶこと」を重視しながらマネジメントしています。
海外事業はこれからのバリュエンスの成長に欠かせないので、精力的に事業拡大を進めているところです。成長著しいのはシンガポールで、今では50人近くの社員を抱える拠点に育ってきています。その他にも、マレーシアや東南アジア、さらに中東・アフリカといったインフラや文化が大きく異なる国々において、現地の人たちの考え方に触れ、現場メンバーの声をもとに、事業を立ち上げていくことも進行中です。
何もないところから新たに立ち上げる、0→1をつくるスタイルが、自分の原点だと、バリュエンスの海外事業を推し進めながら、改めて感じています。
|海外に飛び回っておいそがしいと思うのですが、休日はどんな風にお過ごしですか?
六車:映画が好きですね。年間100本は映画を観ます。特に、低予算で挑戦している単館系邦画が好きで、監督の友人もいます。限られたリソースで世界にメッセージを届けるその姿勢に、自分がこれまで経験してきた“ゼロから創る”シゴトとの共通点を感じたりして、時間があれば観に行っています。
それからもう一つ、私の大事な趣味の一つがキックボクシングなんです。昔、アマチュアとしてリングに上がっていたこともあるんですよ。今も時々、プロ選手にトレーニングをしてもらっています。極限の状態まで自分を追い込むと、自分の限界を超え、実力以上のものが発揮される、その感覚が忘れられなくて続けています。
|趣味もシゴトも手加減なしで、「変化を、進化に。」を感じます!そんな六車さんの子どもの頃の夢は何でしたか?
六車:子どもの頃から「海外に出たい」という思いが強かったですね。親戚のおじさんがニューヨークに住んでいたこともあり、洋楽のレコードを聴かせてもらったり、日本とのギャップにワクワクした記憶があります。高校生の頃には、インターネット電話で海外とやり取りするのを目の当たりにして、日本の企業で世界を舞台に働くことができるんだ、自分もそんな働き方がしたい!と思ったのを覚えています。
絶対にあきらめない覚悟、実現するための手段はいくらでもある
|子どもの頃の夢を叶えられたんですね。これまでのキャリアで印象に残っている挑戦を教えてください。
六車:自分のキャリアは「海外に出られるなら何でもやる」という覚悟から始まりました。
2008年、当時はソニー株式会社に所属していましたが、南アフリカに赴任したときのことは、今から振り返っても大きなチャレンジだったと思います。
家族と共に現地に赴任し、日本人一人、イギリス人上司のもとで現地スタッフと働いていました。製品を販売するターゲットは普通に考えれば富裕層ということになると思うのですが、現場に足しげく通っているうちに、南アフリカの皆さんがオーディオ好きということを知りました。よくよく調べていくと、月収3万円程度の人たちが中国製の高級オーディオを買っているという事実に行きつきました。「この層にアプローチできれば、市場が動く」と直感し、新しい市場への挑戦が始まりました。
この経験を通じて、「手段はいくらでもある。やりたいことを実現するための手段を自分たちでつくる」というマインドが身につきました。
|そのご経験は、六車さんの著書『営業は現場が9割』に詳しく語られていますね!
六車:そうですね。自分の信念を実現するために、やり抜く覚悟が何よりも大事だと思っています。そうすれば、手段はいくらでもあって、自ずと道は切り拓かれるんです。
バリュエンスに入ってからも似たような経験がありました。入社当時、バリュエンスの海外事業を拡大するために現地に出張に行きたいと考えたのですが、そのための予算がありませんでした。予算がないから行けない、で終わってしまっては何も進まないので、海外事業拡大のための投資に回せる予算をつくるところから始めました。
「できない」と諦めてしまってはそこでゲームオーバー。できない理由を環境や周りのせいにしてもつまらない。だから、どうにかできる方法を考える。そのための努力を惜しまず、考え抜く。その結果が、今のバリュエンスにおける海外事業の礎になっています。
|まさに、バリュエンスが大事にする自責思考の塊ですね!バリュエンスでの海外事業拡大において、大事にされていらっしゃることがあれば、教えてください。
六車:冒頭でもお伝えした通り「現場に足を運ぶこと」。これに尽きると思っています。
例えば、インドネシアでALLUを20店舗※1展開することができましたが、これは日本の従来の戦略を踏襲していては実現しませんでした。インドネシアは行ってみると分かるのですが、都市部の渋滞が深刻で、商圏が細かく分かれています。既存のビジネスモデルでは対応できない課題が山積みでした。パートナーと共に「日本スタイルを尊重しつつ、現地に合わせる」方式で進めました。パートナー企業との信頼関係を大事にしながら、共に市場を創るスタイルで推進したことが、インドネシアでの成功につながりました。
※1 2025年8月末時点
|現地の方との信頼関係が成功のカギだったのですね。
六車:そうですね。海外で「現地の人たちに信頼される日本企業になること」が一番重要で、一番難しいともいえるかもしれません。それぞれの国やエリアの文化や商習慣、価値観を尊重し、「現地の意志を引き出すこと」、それが駐在員の仕事なんだと思います。
バリュエンスの海外事業を立ち上げてくれた主要メンバーは、今も変わらずバリュエンスで活躍し続けています。それは、あの苦しい時期に共にゼロから事業をつくり上げてきたという絆があるからだと思います。
「世界中の人が働きたいと思う会社」を目指して
|バリュエンスに入社されて、誇りに感じているところを教えてください。
六車:チャレンジできる文化ですね。「変化を、進化に。」と言ってくれましたが、まさにバリュエンスには、現状維持を好まず、自ら進んで変化をつくり、進化に変えていく人達がたくさんいます。「守りに入らず、やりたいことを形にできる」環境こそ誇りです。
|最後に、社員へのメッセージをお願いします。
六車:自分の“やりたいこと”を探して、挑戦してほしい。そのプロセス自体がキャリアの価値になります。バリュエンスには、その挑戦を受け止める環境があります。世界を舞台に、自分の可能性を試してほしい。
そして、共に「世界中の人が働きたいと思う会社」を目指しましょう!
編集後記
六車さんの著書『営業は現場が9割』に綴られているように、「現場」に足を運び、「現場」の人の声を聞く。そして、「現場」の人の心を動かして、事業ができていくのだと思いました。ゼロから市場をつくり出す、その核心には「相手を想う心」と「やりぬく覚悟」があるのだと。
「海外で働く」という子どもの頃からの夢を実現し、次は「世界中の人が働きたいと思う会社」にするという夢に向かって、私たちも「世界を舞台に挑むリーダー」の背中を見て、挑戦し続けたいと思います。