オフショアの壁を壊す「内製化PM」の挑戦。ベトナムチームを最強のパートナーに変えた半年間の全記録 | プロダクト
こんにちは。八百屋のベジクルでプロダクトマネージャー(PdM)をしている河口です。前回のnote(2025年秋頃)から少し時間が空いてしまいましたが、この半年間、ベジクルの開発現場は驚くほどのス...
https://www.wantedly.com/companies/vegekul/post_articles/1041979
こんにちは。八百屋のベジクルでプロダクトマネージャー(PdM)をしている河口です 。
前回のnoteでは、ベトナムオフショアチームとの「ワンチーム化」についてお話ししました。体制を整え、信頼関係を築くことはPdMの最も重要な仕事の一つですが、一方で避けて通れないのが「物理的な工数」の問題です。
現在、ベジクルではPMの内製化を進めており、僕ともう一人のPMの計2名で、ベトナム側のエンジニア・QA計9.5名のマネジメントと、膨大な既存仕様の把握、そして新規機能の要件定義をすべてこなすことを目指しています。
「このままだとパンクする……」
そんな危機感から、今年の1月から本格的に導入したのが Claude(クロード) を使った業務効率化です。これが想像以上に強力で、PMの働き方を根本から変えてくれたので、その具体的な取り組みを公開したいと思います。
※ちなみにこれをきっかけにClaudeやClaude codeについて調べ始めましたが、その奥深さに、我々はまだClaudeの5%も能力を使えていないと反省しました・・・笑
ただ、業務効率化したことは事実なので、Cluadeのエントリーとして参考にしてもらえると嬉しいです。
まず取り組んだのが、Claudeの「Projects」機能を使った環境構築です。 「エンジニアではないPMが、ソースコードを完全に理解した状態で議論できる」状態を目指しました。
💡 ここがポイント エンジニアの友人から「いきなりソースを見に行くより、日本語の設計書を『インデックス』として参照させた方が、回答の精度が圧倒的に上がる」とアドバイスをもらったのがきっかけです。これが大正解でした。
社内から「〇〇で不具合が起きているようです」と報告が来たとき、以前ならコードを追うためにエンジニアの手を借りるか、時間をかけて過去のチケットを漁る必要がありました。
今は、Claudeに事象をそのまま投げます。 すると、読み込ませたソースコードと設計書から「この処理のここが怪しい」「このフラグが干渉している可能性がある」と仮説をいくつか出してくれるんです。
あとは、その仮説を英訳してSlackでベトナム側に投げるだけ 。 「ここを確認してほしい」とピンポイントで指示できるため、コミュニケーションが1ラリーで終わるようになり、調査スピードが劇的に上がりました。
最近、新しく「発注漏れのレコメンド機能」の検討を始めました。 これまでなら「現状はどうなっているか」を調査し、論点を自分で整理するだけで数日かかっていました。
今は、ビジネスの背景とやりたいことをClaudeに打ち込み、「外部設計をする上での論点を出して」と指示します。
自分たちが普段頭で考えているプロセスを、Claudeが先回りしてリストアップしてくれます。僕はその論点に対して「こうしたい」と意思決定していくだけ。PMの仕事が「書くこと」から「決めること」にシフトした瞬間でした。
オフショア開発で最も怖いのは「ふわっとした依頼」による認識齟齬です 。 Claudeを使って論点を潰しきった状態で、明確な英語のチケットを起票することで、ベトナムチームからのフィードバックも格段にクリアになりました 。
現状の仕様を誰よりも理解している「AIという相棒」がいることで、エンジニアに対しても自信を持って仕様の提案や議論ができる。これはPdMにとって大きな武器です。
僕たちが向き合っているのは、深夜から早朝にかけて動き続ける、泥臭くも熱い「八百屋」の現場です 。 PMがドキュメント作成や調査に追われていては、本当に現場を良くするための「次の一手」を考える時間が作れません。
LLMをフル活用して、面倒なことはAIに任せる。 そして、浮いた時間で現場を観察し、ビジネスを大きくするための決断を下す。
これからも、最新のテクノロジーをどん欲に取り入れて、ベジクルの、そして日本の食インフラのアップデートを加速させていこうと思います。