「ポスト平成」のシゴト、あるいは魔法の終わりについて。

時代は変わり、魔法がとける。

就活ルール撤廃、副業解禁、パーソナルブランディング…...

変化のまっただ中にいる私たちにとって、その変化の実像を正しく把握することはしばしば困難です。 しかし、2018年のトレンドワードを振り返ってみれば、個人のキャリアを取り巻く環境の変化が、まるで磁石の上で砂鉄が模様を描くように、少しずつその全体像を現わしつつあることを痛感させられます。

ある人が「サラリーマンにかけられていた魔法が解けかかっている」とこの変化を表現している通り、働く人々のマインドセットを方向づける〈時代〉という強烈な磁場(=魔法)が、今まさに移り変わろうとしています。かつて「昭和」という磁場に縛られていた日本人は、「平成」という磁場を経験し、そしてそこからまた新たなマインドセットを身につけていく最中なのです。

「シゴトでココロオドル人をふやす」

これは、「働き方」がトレンドワードとして定着するずっと前から、ウォンテッドリーが掲げ続けてきたミッションです。そして平成の終わりに差し掛かった現在、これまで以上に多くの人たちが自らの「シゴト」についての再定義を試みている......こうした意識変革の気運の高まりを受け、「シゴト」の過去・現在・未来について私たち自身のぶれない軸を基準として発信する必要を感じています。

つまり、私たちが私たちの事業ミッションについて、改めて語り直すべき時がきたのです。

私たちはかつて〈マス〉だった。

Photo By Guillén Pérez

20世紀という時代は、「マス(mass: 大量, 塊, 集団)」を中心に社会が発展した時代でした。経済のベースとなったのは大量生産・大量消費を軸とする製造業モデルであり、社会が大量出産による人口爆発や、戦争による大量死などの出来事を経験する中で、私たちもまた「マス(the masses: 大衆)」としての身振りや価値観を身につけていきます。

このマス型社会においては、たくさんの下位タスクをこなす労働力の「塊」としてピラミッド型組織に組み込まれていくことが、キャリアの始点における通過儀礼となりました。さらに、毎年の新卒一括採用によりフレッシュな人員が絶えず供給され続ける組織構造においては、「定着」による地位向上が確率高く保証されていたため、「転職」がリスクの高い選択肢であったことは皆さんもご存知の通りです。

〈個別最適化〉の時代がやってきた。

そんなマス型採用の世界では、「いかに労働力を効率的に大量確保するか」という命題のもと、マスに向けて露出を強化する広告モデルが有効でした。しかし、市場がモノに溢れかえる中で「大量生産・大量消費」の経済を労働量でコントロールできていた時代が過ぎ去り、各々が差別化を図る必要性に迫られるに従って、採用のあり方も変化していきます。

何よりも、世紀転換期に起こったIT革命により、キャリアの選択肢に関する情報が世の中に溢れることになったことが、この変化に拍車をかけます。求職者と企業との関係は限りなくフラットなものとなり、「露出を増やして大量に母集団を作り、選考で回す」やり方ではなく、「質の高い人に出会い、1on1で口説いていく」手法がより必要とされるようになりました。

昨今の「ダイレクトリクルーティング」の潮流もまさに、マーケティングチャネルが細分化され、ターゲットに合わせて個別最適化されたコミュニケーションが必要とされている時代における採用のあり方を象徴していると言えるでしょう。

働き手に求められる「質」の変化と、「企業戦士」の死

採用市場の変化に伴い、働き手に求められる「質」も変化しつつあります。これまで一口に「営業」と呼ばれてきた職能も、「コンサルティング営業」や「企画営業」と、各自の得意分野をもとに細分化して定義されるようになりました。それまでのマス型経済において人間が行ってきた量的な定型業務は、AIやRPAといった技術に置きかわり、人はクリエイティブなアウトプットに専念することになるのです。

さらに、コミュニケーション力、問題解決力といった、これまで必要とされたスキルに加え、変化が激しい中で生き残るための「適応力」や「知識吸収力」など、新しいことに対応する力が最も重要とされていく時代になるでしょう。

これらの変化はすべて、20世紀から長らく私たちのシゴトに形を与えてきた「日本型雇用」という磁場、さらに言えば個人に対して強制力を持ち続けてきた「組織」という魔法が、ここにきて失効しつつあることの象徴なのです。

そして、〈形のない未来〉がやってくる。

Photo By american_rugbier

では、「組織」という魔法が失効した近未来におけるシゴトは、一体どんな形をしているでしょうか? おそらく、「定まった形はない」というのがその答えに最も近そうです。キャリアはますます流動的なものになり、個人は生涯にわたっていくつもの職場を経験することが当たり前になっていくからです。

そして、定まった形がない分、「つながり」という無形資産の重要性が増すことになります。ここでいう「つながり」とは、〈上司-部下〉〈先輩-後輩〉のように、組織に所属することによって強制的に組み込まれる他律的な関係性のことではありません。「共感」をドライブとして自律的に生みだされる個人間のネットワークのことです。

「つながり」を手にした個人のフットワークはますます軽くなり、組織の垣根をスイスイと越境することが当たり前になります。そしてその時、個人にとってのシゴトは「志を同じくする仲間とのコラボレーション」とでも言うべきものになるでしょう。

「組織」という魔法がとけ、私たちは「チーム」になる。

さて、この記事を読んでいるあなたに質問です。

あなたとあなたのシゴトは、共感によってつながっているでしょうか。

あなたは共感によってシゴトを共にする「チーム」を持っているでしょうか。

採用市場に「共感採用」という旗印を立て、さらに名刺のデジタル管理というソリューションを通じて「つながりを持ち運ぶ」という価値を提供しているウォンテッドリーは、そんな〈形のない未来〉にいち早く順応する個人とチームを強力にバックアップするためのプラットフォームとして、これまでも、そしてこれからも進化を続けます。

進化のキーワードは、やはり「共感」です。「シゴトでココロオドル人をふやす」、つまり「人々が人生に目的意識を持ち、その目的を達成しあえる仲間たちと充実感をもって生きる世界を作る」ことが、ウォンテッドリーの果たすべきミッションなのです。

この記事では、ウォンテッドリーの事業ミッションについて、あえて抽象度の高いコンテキストの中にマッピングし直してみました。今後はウォンテッドリーの各チームについて、そしてウォンテッドリーで働くという体験そのものについて、当事者たちのインタビューを交えたブログを更新していく予定です。

お楽しみに!

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