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物理的距離を超えて「社内報」がつむぐチームの使命|Story User Interview・フルカイテン株式会社

前触れもなく訪れたwithコロナの現実を前に、多くの企業でリモートワークの導入をはじめとした働き方の変革が行われている一方で、約64%にものぼるビジネスパーソンが「会社との心理的距離が広がった」と感じている...... 同じ会社で働くメンバーのあいだにも物理的距離が立ちはだかるなか、多くの会社がどのようにチームワークを成立させるかを模索しています。

そこでウォンテッドリーは、ストーリーを通じて離れたメンバーを近くに感じるための社内報機能「Story」α版の提供を開始。今回のWantedly Blogでは、リリース後まもなくStoryを導入されたフルカイテン株式会社の宮本 亜実さんにお話を伺いました。

宮本 亜実(写真左)
フルカイテン株式会社/社長室
創業メンバー。EC事業ではカメラマンとバイヤーを務めていた。育休から復帰後、フルカイテンのバックオフィス業務・採用広報を担当している。現在時短勤務で2児の子育てに奮闘中。

Withコロナのいま、「顔の見える関係」をどう維持するか

ーー 宮本さんがいま社内コミュニケーションに注力しようと思った理由はなんでしたか。

宮本:弊社は緊急事態宣言が出される前の4月2日からリモートワーク体制に入ったのですが、その前日の4月1日に入社したメンバーが5人いる状態でした。

新しいメンバーにとってみれば、チームとほとんどコミュニケーションがとれていない状態でリモートワークを開始することになるので、まずはメンバーのことをよく知ってもらい、お互いの理解を深めるためのコミュニケーションを強化する手段が必要でした。

ーー オフィス空間で育つコミュニケーションの代替物を探していたということでしょうか。

宮本:そういう側面もあります。ただ弊社の場合、「大人ベンチャーだね」と評するメンバーもいるくらい真面目に黙々と仕事に取り組むタイプの人間が多くて、普段からオフィスが雑談でわいわいと賑わうようなカルチャーではありません。

なので一緒に働いているメンバーの価値観やバックグラウンド、他にもプライベートはどんな過ごし方をしているかといったことについて、踏み込んで知れるきっかけがそもそも多いほうではありませんでした。

加えて弊社は東京と大阪の2拠点で活動をしていることもあり、なにもせずにいると拠点や部署ごとの壁が生まれてしまいます。そういった事情もあり、Wantedlyに記事を投稿するような感覚で、メンバーの相互理解を深める方法があればいいねと代表とよく話していました。

ーー そのタイミングが社内報機能のα版提供開始と重なったのですね。ちなみに、これまではチームの壁を乗り越えるためにどんな取り組みをされていたのですか?

宮本:年に2回開かれる全社会議で大阪に集まる際に、集合写真を本気で撮ることを公式行事化していました。広報が選んだドラマやアイドルユニットの画像を提示し、「この構図で撮影するので各自ポジション確認しておくように!」というようなディレクションを事前に入れることで、「なりきり」を楽しむイベントです。

中には小道具持参で撮影に臨んでくれるメンバーもいたりで、楽しむことでチームの壁をなくすことに貢献してくれていたと思います。業務内容がまったく異なるメンバー同士でも、お互いの素の一面を知ることで生まれるまとまりもあるのだと気づきました。

ーー 確かに写真撮影は顔の見える関係性を作る機会になりそうですね。

宮本:ただ、どうしても「密」なコミュニケーションになってしまうので、いまは難しいですね.....。リアルな場で肌感覚として共有することができていたチーム意識や個々のメンバーの温度感が、リモートワークになったことでつかみにくくなり、コンディションの変化にも気づきにくくなってしまう。これがWithコロナの組織課題だと思います。

こうした課題への対応として例えば私のチームでは、リモート朝会で他のメンバーに質問をする役割を毎日持ち回りで決めています。別のチームでは、有名テレビ番組のテレフォンショッキング風に朝会で1on1の会話を繰り広げていたり...... みんなそれぞれ「楽しむ」ことを工夫しています。

リモート朝会でのテレフォンショッキングの様子

宮本:物理的距離が求められているいまは、どんな小さなことでも構わないので、お互いに関心をもっている姿勢を示すことが重要ですから。日頃のコミュニケーションの積み重ねを通じて、顔の見える関係を維持していきたいと思っています。

ストーリーがつなぐチームの使命

ーー コミュニケーションの積み重ねが大切とのことですが、「ストーリー」という形式で社内発信をすることの意義はどこにあるとお考えでしょうか。

宮本:私たちはFULL KAITENというプロダクトをただ作って売るだけでなく、その事業の先にある世界についてチーム全体が目線をあわせることを大切にしています。

具体的には、在庫問題をAIによって解決することにより、小売・卸売企業の経営を支援するだけでなく、サステナブルな地球環境の構築や、世界的な賃金格差の是正といったより大きな価値に貢献できるということ。リモートワークという静かな戦いの中でも自身の大切な使命を思い出させるべく、これをストーリーの形で共有したいと考えていました。

実際に、弊社の扉を叩いてくれる採用候補者の方も、私たちの掲げるビジョンやミッションへの興味が直接の動機になっているケースが多々ありますし、ストーリーにはチームをひとつにする力があるのだと思います。

ーー エンゲージメント向上施策としても社内報を活用していけそうですね。

宮本:はい。いまのような大変な時期を乗り切るためには、「頑張ろう」の掛け声だけではどうしても事足りないと思っています。そんな時、自分の仕事がなににつながっているかを知っているか、知っていないかによって、踏ん張れるパワーが変わってきます。

代表の瀬川も私も過去に在庫で苦労した経験があり、当初はそれがFULL KAITENの事業を推進するうえでの主な動機になっていたのですが、お客様とのコミュニケーションの中で「FULL KAITENを皆で使えば資源問題だって解決するんじゃないの?」と言っていただけたことがありました。お客様から得た気づきによって視座が上がって、より誇りと使命をもって事業に取り組めるようになった瞬間でした。

弊社のようなスタートアップ企業には困難がつきものですが、こういう瞬間は「頑張ってきてよかった」と素直に感じられるものです。社内報もまた、ビジョンやミッションを通じてチームがつながるための仕組みとして役立てていきたいですね。

ーー Storyでは、一人ひとりの経験した「フルカイテンのストーリー」をストック情報化することもできそうですね。

宮本:そうですね。弊社のSlackにも在庫や廃棄問題についてメンバーがコメント付きで投稿する専用チャネルがありますが、チャットだとどうしても情報が流れてしまいます。Storyは、お昼休みにゆっくり読むようなストーリーの蓄積場所として育てていきたいです。投稿へのコメントも含めた双方向のコミュニケーションにも期待しています。

投稿に対してコメントで次々に反応が生まれている

ありのまま、すべて「言語化」しよう

ーー Storyの導入後、どのような記事を公開しましたか?

宮本:なんといってもまずは相互理解のための場にしたいと思っているので、私が先陣をきってストーリーを投稿しました。私自身のこれまでの生き様について職務経歴書にはとうてい書けないようなエピソードまでさらけだした内容で、社内からは早速「宮本さんの印象が変わりました」「身の毛もよだつような体験ですね」という感想をもらっています(笑)

次の企画としては、ちょうど自己紹介バトンが動き出そうとしているところで、「書きます!」と意思表示してくれているメンバーもいます。義務にも負担にもならないくらいの塩梅で、投稿が増えていくように仕掛けていきたいです。

ーー 一緒に働いている仲間のパーソナルな面まで知れると、リモートであってもチームの温度感をつかみやすくなりそうですね。最後に、with/afterコロナの組織運営について、宮本さんのお考えをお聞かせください。

宮本:働き方が大きく変わるなかで、コミュニケーションの質が問われる局面になっていると思います。弊社ではリモートワークによるプラスの影響も出ていて、東京と大阪で働くメンバーがオンライン上で顔を合わせる機会が増えたのは純粋に嬉しい変化だと思います。

その他にも、リモートワークになったことで率先して発言する人が増えました。リモートワーク下では黙ったまま助け舟を待っていてもなにも進まないので、言語化することの重要性が以前にもまして高まっているのですね。

リモートでも対面でも、風通しのよいチームを作るためには言語化することが欠かせないので、Storyもその一貫にしていきたいと思っています。

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