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【WealthPark 社員インタビュー vol. 8】一人一人が自走するチームを作るのがリーダーの仕事。周囲を自然にモチベートするVP of Productのチームビルディング術

新しい資産運用体験の実現を目指すWealthParkには、様々なバックグラウンドやスキルを持つメンバーが集まっています。社員インタビューでは、それぞれのメンバーが日頃どの様な思いでWealthParkで働き、組織や事業に関わっているかをお届けしていきます。

第8弾は、WealthParkのVP of Productを務めるセスさん。起業していたものの、「ITで不動産業界を変える」というWealthParkのビジョンと自分のビジョンが一致し、2019年5月に参画。入社してからの半年は、CTOとVPoEの不在により、プロダクト開発よりも、採用からチームビルディング、社内カルチャーの構築に邁進し、手腕を発揮してきました。来日から現在までのセスさんのヒストリーを紐解きながら、周囲を自然にモチベートするその人間力やチームビルディングの手法に迫ります。


プロフィール
セス・ルアン | Seth Luan
台湾生まれ・カナダ育ち。カリフォルニアの大学で電気工学を学んだ後、バックパッカーとして来日。ソニー・エリクソン(現・ソニーモバイルコミュニケーション)でソフトウェア・ディペロッパーとして、IT業界でのキャリアをスタート。続く楽天、カタリナマーケティングジャパンにて、プロダクトマネジメントのキャリアを積む。2019年5月、VP of ProductとしてWealthParkに参画。趣味はワイン、不動産投資、総合格闘技、子供と遊ぶ事。

■ 13年前にバックパック1つで来日

― 事前に頂いた情報によると、日本での最初のお仕事はバーテンダーだったとか。

そうなんです。台湾に生まれてカナダで育ち、大学はLAで過ごしていたのですが、カナダにいる時に両方の祖父が亡くなり、死に目に会えなかった事が悔しくて。卒業後は台湾に近いアジア圏に住みたいと思い、まずは色々な国を見てみようと、27歳の時に5000ドルの貯金とバックパック1つで日本に来ました。当時はネットもなく、たまたま見つけた新宿2丁目の外国人向けのゲストハウスに滞在して、その1階のバーで働き始めました。

当初はアジア圏を周遊するつもりで、韓国もシンガポールもインドも行きたかったのに、なぜか日本での滞在が延びに延びて、気が付けば今年で来日13年目になりました(笑)。

― そうだったのですね(笑)。結果的に日本に13年間住んだ理由は?

バーのお客様は歌舞伎町で働く方が多く、彼らとの会話を通じてこれまでとは違う世界に触れられて、日本語の勉強も出来て、ものすごく楽しかったんですよね。楽しいので滞在を延ばしているうちに半年経って、たまたまソニー・エリクソン(現・ソニーモバイルコミュニケーション)の外国人向け採用イベントに参加してみたら、運良く正社員として採用されて。その後はずっと日本で働いています。

― ソニー・エリクソンではどの様な仕事を担当されていましたか?

ソフトウェア・ディベロッパーとして、Xperiaの開発チームで働いていました。OSにGoogleが開発したAndroidを初めて搭載する事になったのですが、誰もAndroidの仕様が分からず、英語が話せるからと自分がサンフランシスコのGoogle本社に行く事に。彼らと頻繁にコミュニケーションを取って、日本の市場を踏まえた機能を一緒に考えたりしていました。

振り返ると、その経験は自分のキャリアに大きな影響を与えていて、イノベーションを起こしにくい携帯業界の構造に歯がゆさを感じ始めました。当時の携帯業界では特に大手キャリアの力が大きくて、ソニー・エリクソンの様な実際にモノを作っている側から新しい提案をしにくい状況でした。Googleと一緒にモノづくりをする中で、イノベーションが生まれやすいボトムアップな環境に身を置きたいと思う様になっていきました。

■ 息子の誕生がきっかけでキャリアを見つめ直す


― ソニー・エリクソンには8年在籍されていますよね。働く環境を変えたい気持ちが徐々に高まっていったのでしょうか。または何か大きなきっかけがあったのでしょうか?

きっかけは息子の誕生です。ソニー・エリクソンに入って6年目に子供が生まれて、心境が変わりました。うちの子供は通常より10週間早い28週目で生まれたのですが、彼が保育器の中で日々生き残る為に頑張っている姿を見て、自分も頑張らないといけないと目が覚めて。安定した業界に留まりながら文句を言うのをやめて、自分のキャリアを見つめ直した結果、その当時注目を浴び始めていたフィンテックに挑戦しようと心を決めました。親バカと言われそうですが、その時からずっと僕にとって息子は最高のインスピレーションの源なんです。

― 素敵なエピソードですね。ソニー・エリクソンの後は楽天カードに参画されたんですよね。

金融の知識はありませんでしたが、チームやプロダクトを0から作る開発マネージャーとして入社しました。当時楽天カードは海外進出の意向もあり、国際的な環境でチームをリードした能力も評価されたんだと思います。楽天グループの中でも大きい組織で、僕も一時期は80名のマネジメントを行なっていました。

― 具体的にはどの様なプロダクトに携わっていたのですか?

楽天カードのコアの決済システムや楽天Payも全てうちのチームの担当でした。また、同時進行で世の中にないものを開発するチャレンジもしていました。バイク(自転車)シェアリングも僕らがどこよりも先に開発していました。結局ビジネスとしては日の目を見ませんでしたが、楽天のテクノロジーカンファレンスで発表して、アイディアとしては高い評価を受けました。

楽天には2年在籍しましたが、このバイクシェアリングは一番心に残っているプロジェクトです。社内のイノベーションプログラムに入っていたので、やりたいビジネスがあれば、自分のスタートアップを立ち上げる事が出来たんです。ビジョンを作って、楽天の役員にプレゼンしてスポンサーを見つけて、一緒に実現してほしい仲間達に声をかけて、結果的に優秀な人材が集まった自由度の高いチームが出来て、彼らと仕事をするのは非常に楽しかったですね。

■ 副業として始めた旅館事業

― それは面白そうですね。楽天は2年で去られたのですよね。

入社して1年目で、自分には合わないと気が付いていました。期待以上には0→1の機会がなかったんです。そこで、次のステップを用意しようと、副業として元々興味のあった不動産投資を始めました。中国人の血が騒いでしまって(笑)。中国や台湾ではモノを持つ事を重要視する伝統があります。また、ローンが借りやすかったり、物件担保もしやすく複数の物件を持つ事が容易だったりと、不動産投資に対する実質的かつ心理的なハードルが日本より低いんです。僕の親や親戚、友人も不動産投資をしているので、自分もいつかはと思っていました。

― 不動産投資の対象は?

僕の場合は京都の旅館にしました。Airbnbが日本に進出したタイミングで、試しに新宿周辺で民泊をやってみたら、結構な利益が出ました。ただ、せっかく日本で外国人向けに宿泊ビジネスをするなら、ここでしか出来ない素晴らしい宿泊体験を提供したいと思い、それなら京都でやりたいと。京都で不動産会社を周ったら、最初は門前払いされましたけどね(笑)。それでもめげずに週1の頻度で京都に通い、半年かけて良いパートナーと巡り合い、土地を購入して、デザインして、宿泊施設が完成しました。多い時は10数軒の旅館を運営していて、現在は2軒所有しています。

― 旅館事業を本業にする意向はなかったのですか?

それは考えなかったですね。やはりITが好きで、ITで世界を変えたいという夢があったので、不動産で得た収入で楽天にいる間にIT の会社を起業しました。ただ、起業して知ったのですが、楽天は副業がだめだったみたいで(笑)。ある日僕の会社のホームページを見た人事に呼ばれて、楽天を辞めるか副業を辞めるかの選択をお願いされました。それで楽天を辞めて、今度はビッグデータとデジタルマーケティングを学べるカタリナマーケティングジャパンに転職し、Director of Productとして働きながら、自分のビジネスに必要なネットワークを構築したり、スキルを磨いたりしていました。

■WealthPark での最初の大仕事はチームの立て直し


― その後に転職されたのがWealthParkですよね。ようやく辿り着きました(笑)。

はい(笑)。昨年4月にカタリナマーケティングを辞めて、自分の会社を大きくする為に資金調達の準備をしようと思っていたところ、エージェントからWealthParkを紹介されて。仲の良い友人が働いていたので、WealthParkの事は創業当時から知っていましたし、不動産業界をITで変えていくという彼らのビジョンにも共感していましたが、起業に向けて気持ちが高まっていた時期だったので、面接ではなくカジュアルに情報交換する姿勢で会いました。でも、彼らと僕の目指すものが完全に一致している事が分かり、それなら自分1人でやるよりも一緒にやった方が良いなと思って、VP of Product(VPoP)として入社しました。

僕自身は起業にはこだわっていないんです。ただ世界をよくしたい。方法はあまり関係ないですね。会社と自分のビジョンが重なる事って滅多にないですが、WealthParkとは合致したので是非と入社しました。

―まだ入社されて1年も経ってないんですね。

入社は昨年5月末です。最初の半年はとにかく大変でした。僕が入社してすぐにCTOが辞めて、僕のポジションと対等となるべきVP of Engineer(VPoE)も辞めて、エンジニアも何人か一緒に辞めて、やりたい事が何も出来ない状況でした。さらに蓋を開けてみたらソフトウェアの基盤が未熟で、技術的負債が大きい事が分かりました。でも対応するエンジニアもいない。エンジニアチームを立て直すVPoEもいない。それで、僕が周囲を巻き込んで、採用やチームビルディング、カルチャーの構築を始めました。

エンジニアチームとプロダクトチームの両方のチームビルディングもしながら、毎日面接していたので、当初やりたかったプロダクト開発に割く時間はありませんでしたが、将来の為の投資だと思って必死でした。ようやくチームが整って、人数も増えて、カルチャーも出来上がってきて、これからやっと新しい事が出来るという感じです。

― エンジニアの山本さんにインタビューさせて頂いたのが昨年の9月でしたが、あの時期のエンジニアチームはまさにカオスだったのですね。


そうですね(笑)。チームやカルチャーを作る事に全力を尽くしていたので、彼がインタビューで尊敬している社内の人物として僕を挙げてくれたのは、僕の中で救いでした。今やっている事が伝わっているんだなと。

― チームの立て直しにあたり、あるべきチーム像はどの様に描かれていましたか?

良い意味で勝手に動いてくれるチームです。僕が考えるリーダーの仕事は、目標の設定とチームのサポートだけ。あとはそれぞれが自分で動いてくれれば良いと思っています。目の前にある川を渡りたい場合、橋を作れと指示するリーダーシップと、川を渡る方法を考えてと指示するリーダーシップがあるとしたら、僕は後者。若い人は自分よりも優秀になると信じているし、彼らのアイディアは自分1人のアイディアよりも優れていると思ってチームビルディングをしています。

― とはいえ、後者のリーダーシップだとなかなか動けないフェーズの部下もいますよね。

その場合は、考えさせる様にコミュニケーションを工夫します。僕はこうすると良いと思うけど、どう思う?なぜそう思う?を 100回位続けると、彼らも自分で考える様になっていきます。また、メンバーにはフラットに話す事を心掛けて、上司である自分に対しても意見を言える様に、信頼関係を築く努力をしています。

僕自身はプロダクトマネージャーを起業者だと思っていて、ただプロダクトのスペックを作るだけが仕事ではなくて、チームを作って、予算やリソースを取ってきて、ビジネスを最後まで責任を持って走らせる役。この考えを前提にチームを育てています。

― チームや社内のカルチャーを構築していく上で、ベースにした考えはありますか?

最近会社でカルチャーブックの作成に取り掛かっていますが、入社当時は会社が名言したカルチャーがなかったので、まずは自分がプロとして正しいと考えるカルチャーをベースにしました。僕が大切にしているカルチャーは2つあって、1つ目は”Appreciate differences” 。お互いの違いを認め合うとアウトプットが格段に良くなるので、意見の違いを尊重する事を奨励しています。2つ目は”Just fucking do it”。NIKEのスローガンである”just do it”にfuckingを付けて、さらにフレンドリーなニュアンスを持たせています(笑)。「思い付いたら取り敢えずはトライ」、「ボトルネックは自分の頭の中にある」、「1回の後悔より10回の失敗の方がマシ」とよく言っています。

でも特に指導したりはしていません。僕がやっているのは、一人一人が自発的に良い方向に動く環境を作るだけです。皆の意見を聞いたり、敢えて口を出さずにやらせてみたり、AとBが喧嘩をした時は仲裁したり。普通の事を続けていたら、こうすれば環境が良くなるんだと皆が自然に気付いて行動してくれる様になって、カルチャーとして醸成されてきました。

■ WealthParkの課題と今後の目標


― WealthParkが現在抱えている課題をどの様に分析されていますか?

1つ目は、想定していた以上に不動産業界ではテクノロジーの進化が遅れていて、ITで業界を変えたくてもなかなか思う様に進めない事ですね。象徴的だったのは、昨年 NYで行われた世界一の規模を誇る不動産テックのイベント。最新事情を学びに参加したのに、発表されていた技術や組織の作り方は、ソニー・エリクソン時代に既に自分が知っていたものでした。建物は作り上げるのにそれなりの時間を要しますし、IT業界と異なるスピード感覚を痛感しました。業界自体も伝統があるので、認識や感覚の違いを前提に、僕達の新しい提案を受け入れて頂ける様に段階的な戦略を立てる必要があります。

2つ目は技術的な負債。システムを止めて負債を返していく会社もありますが、弊社は走らせながら負債を返していく戦略を採りました。古いものをずっとやっていても楽しくないですしね。技術も新しくなりますし、人の入れ替わりも激しいので、本来は2年に1度は大規模修繕しないと負債が出ると言われています。負債を返しながら、新しい機能も追加して、ビジネスを成長させていく事が目下の課題です。

― WealthParkで達成したいゴールは?

短期的な目標としては、負債を完済したいですね。中期的には不動産業界の方々がITを恐れない世界にしたいです。長期的には、業界全体をIT 化して、投資家達に新しい価値を提供したいと考えています。現在の不動産業界のエコシステムは株等に比べると非常にスピードが遅いですが、不動産の投資の利益率って実は高いんです。なので、IT 化によって取引のスピードアップが実現出来たら、投資家達をこの業界に呼び込める事が期待出来ますし、それによって世界の経済はもっと回ると思っています。

まずは一番難解だと言われる不動産業界から始めていますが、この業界で成功したら、例えばワインや絵画といった他の業界にも展開させていきたいですね。

― 絵画やワインだったら私でも投資に興味が出そうです(笑)。あ、セスさんも趣味はワインでしたよね。私生活についても少し教えてください。

ワインは好きで、毎日夫婦で飲んでいます。僕の好みはスペインの濃くて複雑味のあるタイプです。

趣味は6歳の息子と2歳の娘と遊ぶ事。自分が格闘技が好きなので、息子にも習わせているのですが、男女平等に娘にも何か武術は習わせようと勝手に決めています(笑)。足腰がしっかりしている子だから向いているかも。

― 最後に、伝えたいメッセージがあれば。

人生は短いので世界を変えていきましょう!

― 本日はありがとうございました!

インタビュアー
飯田 明 | Mei Iida
渉外法律事務所にてファイナンス・パラリーガルを務めた後、大学院留学を挟んで飲食業の世界へ。外資系チョコレート会社のDirector of Communicationsとして、HR/ブランディングを担当。現在はフリーランスに転向し、複数の会社とのプロジェクトを通じて、カフェのプロデュース事業や人事、国内外のダイニングイベントの企画・運営に携わっている。
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