【新人研修】未経験からエンジニアになった自身の経験を、次の仲間の力に。現場から逆算してつくった、ウィメックスの3ヶ月新人研修
こんにちは!株式会社ウィメックス採用担当です。
未経験からエンジニアを目指すとき、「専門知識についていけるだろうか」「研修を終えたあと、本当に現場で仕事ができるのだろうか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか?
ウィメックスでは、実務経験のない状態から入社した社員が現場で活躍できるよう、入社後3ヶ月間の新人研修を実施して
います。研修期間中はもちろん、配属後も含めて入社から1年間、担当のメンターが継続してサポートします。現在の研修プログラムは、役員と現場のエンジニアが中心となり、約2年をかけて設計したものです。
その設計に携わったのが、入社4年目のエンジニア・樟木(たびのき)さん。自身も未経験からウィメックスに入社し、外部研修と現場配属を経験。その後は、新人を支えるメンターも務めてきました。
新人として感じた不安と、メンターとして見えた課題。
その両方を経験した樟木さんに、研修の具体的な内容と、そこに込めた想いを聞きました。
技術だけではない。現場で働くための土台をつくる3ヶ月間
――現在の新人研修の全体像を教えてください。
入社後は、まず3ヶ月間の新人研修からスタートしてもらいます。最初の2ヶ月間で基礎を学び、3ヶ月目には、弊社独自の模擬開発で最低限の実践力を身につけてもらう流れです。
研修中は原則オフィスに出社してもらい、担当のメンターが隣でサポートするスタイルですが、新人が複数名入社した場合でも、一人ひとりに担当メンターがつき、1対1で支える体制をとっています。
メンターを担当するのは、基本的に入社3年目以降の社員で、研修期間中はもちろん、配属後も含め、入社から1年間は同じメンターが継続して伴走し続けます。
――この3ヶ月間で、技術以外にどのような力を身につけてほしいと考えていますか?
技術面だけでなく、チームで仕事を進めるうえで必要な力も身につけてほしいと思っています。例えば、報告・連絡・相談を習慣にすることや、期限を意識して行動することなどです。
研修ではカリキュラムごとに期限を設けていますが、入社前の経験や学習状況は一人ひとり異なるので、予定どおりに進められないからといって、そのことを問題視することはないですね。
難しいと感じたときや期限に遅れそうなときに、一人で抱え込まず、早めに状況を伝えることを大切にしています。そのうえで、メンターと相談しながら、その後の進め方やスケジュールを調整していきます。
また、分からないことがあれば、メンターや周囲の先輩に自分から質問することも大切です。現場に配属されたあと、相談できないまま作業の遅れにつながることがないよう、研修中から周囲と連携して仕事を進める姿勢を身につけてほしいと思っています。
受講者として感じた不安、メンターとして見えた課題
――以前は、外部の研修会社に委託し、完全在宅で研修を行っていたそうですね。どのような課題があったのでしょうか?
大きく2つありました。
1つ目は、研修内容と実際の現場で求められるスキルとのギャップです。
外部研修では、限られた期間で一般的なプログラミング知識を幅広く学ぶ構成になっていました。そのため、実際の案件ではすぐに必要としない内容が含まれる一方、配属前に身につけておいてほしい知識が扱われていないこともあって……
その結果、研修を終えて案件に入った新人が「これは研修で習っていない」と戸惑ったり、メンター側のサポート負担が大きくなったりすることがありました。現場側も、新人が配属されて初めて研修内容とのギャップに気づくことがありましたね。
2つ目は、受講中の様子を把握しにくかったことです。
当時は自宅からオンラインで受講し、1日の終わりに10分ほど先輩社員と話す程度でした。どこでつまずいているのか、どのような姿勢で研修に向き合っているのかを把握する機会が、ほとんどなかったんです。
――樟木さん自身も、当時の外部研修を受講されたと伺いました。
はい。僕自身、新人としてこの2つの課題に直面しました。その後、メンターを担当するようになってからも、同じ課題を今度は支える立場から感じたんです。
受講者とメンター、両方の立場を経験したからこそ、「この状況を何とかしたい」という思いが強くなり、研修を見直すきっかけになりました。
現場から逆算し、一人ひとりに合わせられる研修へ
――研修を内製化するうえで、特にこだわったことを教えてください。
まず、案件に配属される時点で、新人にどのような知識やスキルを身につけていてほしいのかを洗い出し、そこから逆算してカリキュラムを組みました。
案件によって求められる知識やスキルは異なりますが、「少なくとも、ここまでは身につけていてほしい」という共通部分があります。そこを研修に取り入れることで、配属後に感じるギャップをできるだけ小さくしたいと考えました。
もう1つの特徴は、入社時点の知識や習熟度に合わせて、研修内容を柔軟に調整できることです。スクールで学んだ方や、書籍を使って独学してきた方など、入社までの学習経験は人それぞれです。
研修の序盤は理解度を確認するため、基本的に同じカリキュラムからスタートします。その中で、学習の進みが早く、すでに十分な知識を持っていることが分かれば、先の内容へ進んだり、より発展的な課題に取り組んだりしてもらいます。一方で、理解に時間が必要な場合には、課題を段階的にしたり、補足の学習を加えたりすることも可能です。
――研修が始まったあとも、一人ひとりの状況に応じて内容を調整しているのですね。
はい。進捗は週単位で確認しながら、その人に必要な課題を追加するなど、随時調整しています。新人の理解度を最も近くで見ているのはメンターですが、1人で判断するわけではありません。新人育成に関わる社内のメンバーで進捗状況を共有し、周囲から見た意見も踏まえながら、総合的に判断しています。
最初の2ヶ月は、インプットとアウトプットを繰り返す
――最初の2ヶ月間に行う基礎研修について、具体的に教えてください。
現在は、プログラミング言語のJavaを中心に、ソースコードを管理するGit、データベースを扱うSQL、Webアプリケーション開発に使われるSpring Boot、システムが正しく動くかを確認するテストについて、順番に学んでもらいます。
基本的な進め方は、教材を使ったインプットと、オリジナル課題によるアウトプットの繰り返しです。例えば、Javaの配列について学んだあとは、配列を使った課題に取り組みます。市販の書籍を読んで知識を得るだけで終わらず、単元ごとに実際に手を動かすことで、学んだ内容への理解を深めていく流れです。
研修は講義形式ではなく、まずは本人が教材を読み進めます。担当のメンターは隣で自身の業務を行いながら、新人の様子を見守り、分からないことがあればその都度質問に対応します。手が止まっているときにはメンターから声をかけるなど、つまずきを長時間そのままにしないようサポートしています。
――未経験者がつまずきやすい部分に対しては、どのような工夫をしていますか?
例えばJavaでは、オブジェクト指向など、初めて学ぶ方が理解しにくい部分があります。
そうした単元では、1つの難しい課題だけを用意するのではなく、複数の問題を通して段階的に理解できるようにしています。
ただ、現在のカリキュラムが完成形だとは考えていません。実際に研修を受けた社員にもヒアリングを行い、「もう少しこうしてほしかった」という意見があれば、カリキュラムに反映しています。その声を取り入れながら、今後も改善を続けていく予定です。
3ヶ月目は、現場を想定した模擬開発へ
――3ヶ月目に行う模擬開発について教えてください。
既存の図書管理アプリケーションを使い、機能の追加や修正に取り組んでもらいます。
以前の外部研修では、複数人でシステムをゼロからつくる形式でした。ただ、実際の現場では、すでに動いているシステムのコードを読み、既存の仕組みを理解したうえで、必要な機能を追加したり修正したりすることが多いんです。
そこで現在の模擬開発では、完成しているアプリケーションを題材に、既存のコードを読み解きながら改修する経験を重視しています。
――具体的には、どのような機能を追加するのですか?
最初は、本の価格を表示する機能など、比較的取り組みやすい課題から始めます。その後は、書籍情報の編集や貸出履歴の登録、返却処理など、徐々に複雑な課題へ進んでいきます。こうした課題を通して、データの登録・表示・更新・削除といった、Webアプリケーション開発の基本となる「CRUD(クラッド)」と呼ばれる一連の処理も経験します。
進捗が早い方には、用意された課題だけでなく、「このアプリにどのような機能があれば、より使いやすくなるか」を自分で考え、提案してもらうこともあります。
――基礎研修とは、また違った難しさがありそうですね。
そうですね。模擬開発では、プログラムを書くことだけでなく、開発環境を整えたり、アプリケーション全体の構造を理解したり、どこに処理を追加すればよいのかを考えたりする必要があります。
また、ただ動けばよいのではなく、ほかの人が読んでも理解しやすいコードになっているか、今後の修正がしやすい形になっているかを考えることも大切です。メンターからフィードバックを受けながら、現場で既存のシステムを改修するための考え方を身につけてもらいます。
AIに頼る前に、自分で考える土台をつくる
――研修では、生成AIの使用についてもルールがあるそうですね。
はい。最初の2ヶ月間の基礎研修では、原則としてAIでのコード生成を使わずに課題に取り組んでもらいます。3ヶ月目の模擬開発からは、段階的に使用できるようにしています。
AIに指示を出せばコードを生成できますが、その内容が正しいか、意図したとおりに動くかを判断するには、自分自身の知識が必要です。
また、現場では「AIが生成したから」という理由だけでは、チームのメンバーやクライアントに説明することはできません。生成された内容を自分で確認し、なぜこの書き方をするのかを説明できることが大切です。
そのため、最初の2ヶ月間は、まず自分で考え、調べ、手を動かす経験を重ねてもらいます。そのうえで、模擬開発では一度自分で考えて実装してからAIを活用するなど、補助的な使い方を学んでいきます。
――禁止するのではなく、使いこなすために段階を設けているのですね。
そうですね。実際の開発では僕自身もAIを活用していますし、今後はAIを適切に使いこなす力も求められていくと思います。
そこで、3ヶ月目の模擬開発で、まず社内の利用ガイドラインや基本的な使い方を伝えます。そのうえで、メンターと一緒に実際に使いながら、AIが得意なことや苦手なことを学んでもらいます。
研修中であれば、思うような結果が得られなかったとしても、そこから学ぶことができます。安全に失敗できる環境の中で、AIの回答をそのまま受け入れるのではなく、自分で内容を確かめ、判断しながら活用する力を身につけてほしいと考えています。
隣にいるから、小さなつまずきにも気づける
――現在の研修は、原則オフィスへの出社形式で行っているのですね。
はい。以前の外部研修はオンライン形式で、社内の先輩と話す機会も、1日の終わりに10分ほど設けられている程度でした。
現在は、担当のメンターが隣で仕事をしながら、新人の様子を見守っています。本人が気軽に質問できるだけでなく、例えば長い間同じページを読んでいたり、手が止まっていたりするときには、メンターから声をかけられるようになりました。
――本人が質問する前に、つまずきに気づけることもあるのですね。
そうですね。プログラミングの内容だけでなく、開発ツールの使い方やパソコンの操作など、ちょっとしたところで手が止まることもあります。本人にとっては質問するほどのことではないと思っていても、それだけで1時間、2時間と時間を使ってしまうこともあるんです。近くにいるからこそ、そうした小さなつまずきにも早く気づき、一緒に解決できます。本人にとっても、分からないことをため込まずに相談しやすい環境になっていると思います。
また、研修中のやり取りだけでなく、昼食の時間や日々の会話を通して、メンター以外の社員とも自然に関係を築けるようになりました。技術面だけでなく、入社後の不安を減らすうえでも、対面で研修を行う意味は大きいと感じています。
研修が終わってからも、1年間伴走する
――3ヶ月間の研修を終え、案件に配属されたあとは、どのようなサポートがありますか?
研修を担当したメンターが、入社から1年間にわたって伴走します。案件に配属されたあとも、仕事の進め方や技術面で分からないことがあれば、引き続き相談できます。可能な場合には、メンターと同じ案件に入るケースもあります。研修中から関わってきた社員が近くにいるため、現場に出た直後も相談しやすい環境です。
さらに、月に1度、新人とメンター、上司で目標面談を行っています。現在の状況やできるようになったことを振り返りながら、次に取り組む目標を一緒に考えていきます。
――技術面だけでなく、働くうえでの不安も相談できるのでしょうか?
はい。メンターによっては、週に1度の1on1の時間を設けることもあります。仕事の相談はもちろん、職場で困っていることや、ちょっとした不安なども話せる場です。ウィメックスには、未経験からエンジニアになった社員が多くいます。自分自身も同じような不安を経験してきたからこそ、新人の気持ちを理解しながら支えられるのだと思います。
3ヶ月間の研修だけで現場のすべてが分かるわけではありません。配属後に初めて経験することや、そこで生まれる悩みもあります。だからこそ、研修が終わったあとも、1年間かけて少しずつ成長を支えていきます。
うまくいかなかった経験を、次の新人のための研修に
――最後に、研修に込めた想いと、これから入社する方へのメッセージをお願いします。
僕自身、未経験で入社した当時は、研修で学んだことと実際の現場で求められることの違いに戸惑いました。そして、メンターを担当するようになってからも、新人が同じところでつまずく姿を見てきました。
「あのとき、もっとこういうことを学べていたらよかった」「配属前に、もう少し現場に近い経験ができていたらよかった」。
そうした自分自身の経験や反省が、現在の研修づくりにつながっています。これから入社する方の戸惑いやつまずきをできるだけ減らし、安心して現場への一歩を踏み出せるようにしたいと思っています。入社後に寄せられる声や、現場で求められることの変化にも向き合いながら、より良い研修へと育て続けていきたいです。
研修の中では、たくさん試し、失敗しながら、自分で考える力と周囲に頼る力の両方を身につけてほしいと思っています。3ヶ月間だけで完成を目指すのではなく、配属後も一歩ずつ経験を重ね、現場で活躍できるエンジニアへ成長してもらえたらうれしいですね。
――樟木さん、ありがとうございました!
現在、株式会社ウィメックスでは、一緒に働く仲間を募集しています。
エンジニアの仕事に興味はあるけれど、「未経験の自分にもできるだろうか」と迷っている方も、まずはこれまでの経験や、これから挑戦してみたいことを聞かせてください。
仕事内容や研修、入社後の働き方についても、気になることに率直にお答えします。ぜひカジュアルにお話ししましょう!