questioning
第20回文化庁メディア芸術祭に応募したインタラクティブアート作品 --- この作品は、限られたキーしか押せないキーボードと、「問い」と「答え」を画面に表示するプログラムから成ります。押せるキーは〈Q〉と〈Enter〉のみです。〈Q〉を押すと画面には或る「問い」が表示され、〈Enter〉を押すとそれに対する「答え」が表示されます。「問い」は、私の頭に浮かんだ他愛の無いもので、全部で100個あります。これらに対する「答え」は、インターネットや人工知能を使って調べたものです。 私はこの作品で、次の3つのことを表現しました。 (1) 私たちは、キーボードを叩いて何でもできるような気がしていますが、実際にできることは限られています。逆に言うと、テクノロジーでできていないことはまだまだたくさんあり、これから発展の余地があります。 (2) これからの時代、人間にできることは「問うこと」のみになるかもしれません。人間はこの能力を伸ばしていくべきです。よい問いは、科学・経済・哲学などあらゆる分野を発展させます。かつてパブロ・ピカソは、「コンピュータは役に立たない、答えを出すだけだから」と言いました。答えを出すことよりも、よい問いを出すことのほうが価値が高いのです。 (3) 私たちは、テクノロジーは何でも教えてくれると錯覚しますが、本当は、いい加減な答えばかりではないでしょうか。答えが正しいのか間違っているのか、判断することは難しくなっています。