東京大学 / 工学部 システム創成学科 知能社会システムコース
インスタレーション"Human as a Sensor"
プロジェクト講義において、脳波を用いたインスタレーション作品"Human as a Sensor"を作成しました。 この作品では、体験者が音声情報に従って目を開閉することによって、脳波を外的に操作します。プログラムが音声情報を通して脳波を操作し、脳波の強さを図に変換することでルビンの壺を描画しています。 【コンセプト】 現代人は、自分自身の意志によって主体的に生きていると信じ込んている。自分は外部と関わっていても、その「核」は外部ではなく、自分の中にこそあると信じ込んている。自分の一挙手一投足は、価値判断は、自分の意志によって決めていると信じ込んでいる。 しかし、データ化が進行する現代、SNSのフォロー、Amazonリコメンドなど、外部には耳ざわりのよい刺激がたくさんある。エコーチェンバー効果といった学術的な知見を引くまでもなく、それらは私達の好みや思考に深く入り込み、根を張っている。 現代人は、ほんとうに自分で考え、価値を判断し、行動を決めているのだろうか。「主体」なるものは、ほんとうに人間の中にあるのだろうか。それは、もしかするとSNSやAmazonリコメンドにこそあるのではなかろうか。 ------ 本作品は、しばしば理性の象徴として扱われる脳を外部から操作します。これにより、人間から主体性を剥奪し、単に外部情報を受け取って応答するセンサとしての側面だけを可視化します。 【技術的情報】 本作品は、プログラミング言語Processingを使用して制作されました。 処理としては大きく 画素情報から音声情報への変換 →(音声を聞いた人間の脳波を測定) → 脳波情報を解析 → 画像を描画 となっています。 本作品の作成にあたり、私を含めチームメンバー3名でコンセプト・表現素案の策定から実展示までの全体を行いました。特に、私はシステム設計・プログラム実装の段階ではリーダー的な立場を担い、実装担当としての業務に加えて、進行方針の決定や実装のかじ取りを行いました。