多様性は「化学反応」より「型づくり」から。
多様性が広がるというのは、「違う人が増える」ということです。世代も価値観も、働き方の希望も、キャリア観も違う人々が一緒に働く。
多様性というと、「違う人同士が混ざって化学反応を起こす」といったイメージを持ちます。でも正直なところ、違いがあるからこそ衝突も起きるし、調整には時間もエネルギーもかかります。管理職にとっては、判断の難易度が上がるのも事実です。
だからこそ、最初の一歩はもっとシンプルでいいのではないでしょうか。無理に色々と混ぜるのではなく、まずは役割の噛み合わせを見てみる。うまくいった役割分担の“型”をつくってみる。
慎重に詰めるのが得意な人と、アイデアを広げるのが得意な人。スピード感のある人と、抜け漏れを防ぐのが得意な人。意見が一致しないこともあるかもしれませんが、それでも役割が補完関係にあれば、一人で行う時より、違う成果が出て、組織の財産になります。
管理職にできることも、大きな改革ではありません。「この役割、この人に任せてみよう」と小さく試すこと。経験年数ではなく、得意や特性を基準に配置してみること。
こうしたアクションを重ねる中で、チームの強みや弱み、意外な適性、見えていなかった可能性が少しずつ見えてきます。多様性を活かすとは、色々と混ぜることではなく、小さな型づくりから始める。その積み重ねが、やがて組織の強さにつながっていくのではないでしょうか。