ネットプロテクションズの社長が、自社で実践した組織開発の手法について語った書籍。
管理職全廃はなかなか真似できないと思うが、実際に行っているのだから、やろうと思えばできるのだろう。
私はいわゆるジャパニーズ・トラディショナル・カンパニー(JTC)で働いているが、頭が固いのかもしれない。
当社にこの仕組みが導入できるものだろうか。
実際に管理職を全廃しなくても、真似できるところを参考にすればいい。
当社の場合は、管理職の役割を明確化し、言語化をすることが大事だと思う。
ネットプロテクションズは管理職がないのだから、そもそも言語化されていない訳だが、業務の役割単位で言語化が明確にされている。
これは当社でも行うべきだと思うが、自らの部門の仕事を整理して言語化するのは、案外難しい。
(今までできていないことが、何よりの証拠だ)
今となれば、生成AIを活用すれば、文書化は比較的容易にできるかもしれない。
まずは小さなところからチャレンジしてみることが大事だ。
自走する組織をどうやって作るかは、本当に企業の課題だと思っている。
言われたことを淡々と遂行することが根付いた会社は、その発想を変えて、行動を変えろと言われても、なかなかできないだろう。
ネットプロテクションズでは、人事評価制度で「360度評価」を取り入れているという。
当社も360度評価は行ったことがあるが、運用が上手にできているとは言い難い。
通常は上司が部下を評価するが、これを「360度評価だけにする」というのは、相当大胆な発想だと思う。
360度評価によって、利己的な行動をとる人間は自然と評価が下がり、利他的に行動し、チームに貢献する人間が正当に評価される仕組みになっているという。
新しい価値を社会に提供していく「共創」の仲間だという発想だ。
給与の上下だけでなく、昇格にも影響させるというのは、会社側の覚悟がないとできない仕組みだ。
社長も例外ではなく、株主からだけでなく、部下からも評価されているようだ。
トップが実践しているのであれば、部下も文句は言えないだろう。
このエコシステムが完成していることが、本当に素晴らしいと思う。
20代の若者であっても、社長に物申せる文化を作り上げるためには、こういう大胆な施策が必要なのかもしれない。
事実この会社は業績を伸ばし、ホールディングス化し、各事業は各子会社の社長に一任している。
会社の中でイチ事業を任せる本部長なのか、それとも全責任を持つ社長というポジションなのかは、それを任される人間にとっては大きな違いだ。
責任あるポストを任せるから人が育つのだというのも、説得力がある。
結局はどうやって企業文化を醸成していくかの話だが、これには法則も正解もない。
自分たちの組織がどうなっていきたいのか。
業績を伸ばしながら、どういう働き方がしっくりくるのか。
行き過ぎた資本主義や、過度な競争に批判も多いが、現状はその資本主義に変わるシステムが確立されていない以上、今の仕組みの中で戦うしかない。
これからの時代、AIやテクノロジーがさらに進化していく。
かつてのような、上意下達で指示された作業をこなすだけの働き方は、機械に代替されていくだけだ。
そんな不確実な未来において、人間にしかできないことは何なのか。
それは、自ら課題を見つけ、仲間と協力し、創造的な価値を生み出すことに他ならない。
透明性を高め、他者を尊重し、フラットな関係性を築くこと。
そして何より、過度な競争を手放し、共創の精神を持つ。
私自身も、これまでの常識に囚われず、思考を柔軟に保ちたい。
変化を恐れるのではなく、変化を楽しんでいく。
そして、周囲の仲間とともに、より良い未来を創り上げていけるように。
課題を整理して、取り組んでいきたいと思っている。