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LiBz TOP SESSION:「骨組み」があってこその「肉付き」。本質的な課題解決に必要な理論構築とキャリアプランの考え方

※本エントリーは「旧Wantedlyブログ」からの転載です。 一部URLは「旧Wantedlyブログ」へリンクしております。

はいさい!LiBの採用マネージャーの寺島です。

不定期でお送りしておりますLiBブログ。これまでに、

第1弾「いまを生き抜く就活生に知っておいてほしい「3つ」のこと」
第2弾「これからエンジニアとして活躍するみんなに伝えたい3つのこと」
第3弾「「子供を預けて働くからには、それだけの価値ある仕事をしたい」~LiBz MAMA Cafe 働くママの仕事と子育て(前編)~」
第4弾「仕事と子育て、異次元の世界を行き来するからこそバランスを保ち成果を出せる~LiBz MAMA Cafe 働くママの仕事と子育て(後編)~」

と様々なメンバーの思いを書いてきました。

今回は、当社のCTO米山 諒、2016年中途入社のエンジニア一居 武、デザイナーの灰色 ハイジの3名で、「入社したての社員と上司が語る、三者三様の仕事の流儀」というテーマで座談会を実施しました!


LiBが運営するキャリア女性のための転職プラットフォーム「LiBz CAREER」の開発に携わる3人の、それぞれのモノづくりへの想いやキャリアについて語っていただきました。

―まずは簡単にこれまでのキャリアを教えてください。

米山:

リクルートがIT採用本格的に始めた時期、その1期生として新卒入社しました。ネットサービスの早期立ち上げという趣旨で採用を強化していて、新規事業はもちろん、エンジニアの組織づくりそのものをゼロから行っていくというフェーズでした。

1年目は新規事業開発ディレクターとして、主にエンジニアやデザイナーの方と協業しながらサービス開発に取り組んだり、社内の法務や情報セキュリティ、ブランドマネージメント室などを巻き込んで、開発推進をしていました。2年目からはその事業責任者としてサービス全般(企画、開発、売上管理)を半分マネジメント、半分実行責任者という形で携わりました。

仕事そのものは楽しかったのですが、徐々に一個人としてもやってみたいという思いが芽生えたので、リクルートを退職しました。しばらくはフリーランスとして活動していて、複数社のスタートアップを支援していくなかでLiB代表の松本と出会い、「一緒になにかやらないか」という話になりました。

彼はビジネスサイドを、僕はエンジニアリングサイドをという形で「何で勝負するか」を夜な夜な議論してた結果、「女性×キャリア」という領域に行き着き、LiBを立ち上げました。立ち上げてから1年間はエンジニアは社内で僕一人でサービスを作っていて、2年目になって徐々にエンジニア/デザイナーが増えて、組織となり新しいプロダクト開発ができるようになり、現在に至るという流れです。

一居:

今社会人3年目で、1社目ではR&DエンジニアとしてWEBサイトの使いやすさを定量的に評価する研究から、製品化するまでの実装までをやっていました。2社目では社内SEとして、インフラ構築や社内で使う、たとえば勤怠管理などの業務サービスの構築・運営や新規サービス開発など幅広く担当していました。

インフラがキャリアのスタートではあったのですが、なかなかエンドユーザーには見えにくく評価されにくい業務内容だったので、もっとエンドユーザーに近いところでエンジニアとしてのスキルと経験を積みたいと考えるようになって、転職を考えました。

LiBに先にジョインしていた先輩エンジニアの浦川さんにLiBzパーティに誘っていただいたのがきっかけで、今年の4月にジョインしました。現在はLiBcomeという新サービスの開発をメインに担当しています。

灰色:

私は新卒で博報堂アイ・スタジオにWEBデザイナーとして入社しました。入社当初からWEBデザイナーと並行して企画の仕事をしたいという思いがありましたが、まずはデザイナーとしてWEBやアプリの制作に携わっていました。

入社4年目には親会社である博報堂でプランナーに転身し、キャンペーンCMやデジタル施策の企画などを行うようになりました。念願のデザインと企画の両方の仕事が出来て大変楽しかったのですが、キャンペーンの仕事は3か月単位のプロジェクトが多く、もっと長いスパンで制作に携わりたいと思い、今年の1月にLiBにデザイナーとしてジョインしました。

LiBに決めたポイントの一つにメンバーシップオプション制度があります。複業が可能なこの制度を利用して、現在はLiBに週4勤務をしながら、それ以外の日にはフリーランスとして前職でやっていたようなキャンペーンの企画や、WEBデザインなどの仕事をしています。



―今の道に進んだ大きなきっかけみたいなものってありますか。例えば誰かに影響されたとか、本を読んだとか、イベントに参加したとか。

一居:

あまり人に影響を受けたわけではないのですが、もともとの性格が「知りたがり」という習性が大きいと思います。ちょっとでも自分の興味が沸いたものは、哲学書とかカメラとかジャンルは幅広く、情報を取りにいくようにしてますね。

米山:

僕の場合は、環境起因の影響が強くて、小中学校の唯一の得意科目が数学だったので当時は数学の先生になりたいなと思ってました。中学生のころに両親がPCを購入し、PCの中身がどうなっているのか?とすごく興味を持ったのが一番最初のきっかけです。大学も情報系学科に進んで、当時ITバブルという時代の流れもあり、株を買ったり、起業したり、周りにそういう空気があったので、自然と「起業」は頭にありましたね。明確に書籍に感銘を受けてとか誰かの言葉に影響を受けたとかではないです。

灰色:

自分でWEBを作りたいなと中学生の頃に思って、どうやるのか調べていたときにWEBで質問すると「それはこうするといいよ」という返答が1~2分後にもらえて、どんどん自分でモノづくりができたっていうのが原体験としてはで大きいですね。

―何かを作ったりデザインすることの原点は「課題を見つけること」と言われていますが、課題発見はどのようにアプローチしていますか?

灰色:

人によって違うと思いますが、私は過去の経験から課題を想定することと、サービスを使ってくれるユーザー視点を徹底的にイメージして、そこから本質的な課題を見つける方法が多いですね。

とくに後者については、ユーザーインタビューを交えながら、例えば朝起きて夜眠るまでどんな行動をするのかを考えます。その中でどのように製品・サービスが使われるのか?を100パターンくらい俯瞰しながら想像して、パズルのようにピースをひとつずつ当てはめていくイメージですね。

自社サービスの場合は課題そのものを見つけることが求められ、前職のようにお仕事として依頼される場合はすでに課題が設定されている場合もあるという違いはありますが、私自身はそれほど差は感じてはいないですね。自社のサービスであってもなくても、「本質的な課題を見つける」という点では同じだと思います。


一居:

ぼくの場合は、「これ面倒くさいな」っていうのが原点になって課題発見につながりますね。ハイジさんのおっしゃったように、ユーザーの気持ちをトレースしてみて、「もうちょっとここがこうなったら楽なのにな…」という観点で課題を見つけているかな。もちろんこれまでの経験値で、改善案が浮かんでくることもあります。もっといい方法があるかもしれませんけど(笑)

米山:

さっきのハイジさんの「俯瞰する」に近いんですが、物事がどういう関連性で出来上がっているのか?構造的に理解するようにしています。その中でデータ化できるものはすべてデータとして計り、そのうえで比較検討し課題を見つけています。

ただすべてうまくいくわけではなくて、中には構造的にうまく理解できなかったり、理解できたけどデータで計れなかったり、計れるけどかなり時間や工数がかかるケースもあります。そういう場合は「仮説を立てる」。仮説として、「課題はこれだ」と決めて、打ち手を模索し、打ち手を打っています。

打ってみてどうだったか?仮説が間違っていたかどうか?を検証して、自分の立てた仮説の妥当性をまずは正しく見定めるようにしてます。「やると決めたこと」をやってみてどうだったか、手あたり次第になってしまうこともありますが、実行と検証はセット。そうすることで自分の立てた仮設の精度を感覚的に掴めるようになりますね。

ただ最初の打ち手は経験で決めるというよりかは、理論で決める傾向が多いかな。システムは理論構築されているものなので、理論に基づいてある程度、課題点が見つけやすいと思います。経験を頼ると僕の場合はたいてい間違うので(苦笑)、前回うまくいったからといって同じようにやってもうまくいかないので、参考にはしますが、理論で決めるという定石にのっとってやったほうが僕の場合は効率が良いように感じます。

灰色:

デザインも感性が大事と思われがちですが、結構理論も大事ですね。「モノ」には「骨組み」があってその上に「肉付き」があるので、デザインもいくら「肉付き」の完成度が高くても土台となる「骨組み」がちゃんとしてないと成立しないです。

「骨組み」となるロジック、理論の重要性は高いです。概念的にそういうものがあるというのは大学で学んでましたが、社会人になって仕事を通じて経験することで、概念を体系的に理解できました。1年目の頃はまだその経験値がないので、デザインしてそれを先輩に見てもらってダメ出しされての繰り返しでしたね(笑)。

ダメ出しを受けてどうしたらいいのか考える、もう一度デザインする…の繰り返しで。教科書はないので、とにかくトライ&エラーの繰り返しをしていく中で、自分なりに感覚を掴んでいってました。

一居:

本当に、手探りですよね。コード1つとってみても、そのコードを書いた人がどういう意図なのかはどこにも書いていないので。前職ではプロジェクト単位でアサインされることもあったので、最初はコードの理解も大事なんですがその組織になじむことを意識していました。そうすることで、どういう意図/背景があって書かれたコードなのか、理解が体験を通じてスッと入ってきます

米山:

僕も誰かに何かを手取り足取り教えてもらった記憶はないですね。基本的にはOBラインを外すとダメ出される環境でした。途中から「何も言われなければOK」と思って開発するようにしていったかな。

開発って、これ!っていう絶対的な正解がそんなに存在しないので、最適解を意識して行うしかないというか。コード見ても、絶対ダメとも言い切れないから、レビューを徹底してもらっていました。今書いたコードの善し悪しは2~3年後にならないと評価しにくい部分もあるので。



―ものづくりをしていく上で、大事にしていることはありますか?

米山:

未来に向けて布石を打っていく作業に似ているなと感じるので、その未来の見据え方は間違わないようにしたいなと。

どんな技術を使っても、見据え方が間違っていたら意味がないので。確かにエンジニア世界は新しい技術が常に生まれますが、何かが劇的に変わることも可能性がゼロではないです。でも結局本質的にやっていることは変わらないなと思うし、最終的には個人哲学というか、「自分が信じる未来像」に近づける手段/方法を選んでいるので、その観点は大事にしています。

灰色:

数年前にデザインされたもので、今もなお新鮮と感じるデザインはやっぱり「骨組み」がすごくしっかりしているんですよね。単純に流行りにのったデザインだと、その流行が廃れたと同時に古くなっちゃうんです。デザインするうえでもやっぱり「本質を見抜く力」は大事だと思います。

一居:

確かに個人哲学というか、そういう観点って作り手として結構こだわっているエンジニアの方は多いですよね。



―皆さんは、キャリアプランをどのようにイメージしてますか?

米山:

自分の性格に起因するところが大きいと思うんですが、すごく短気で飽きっぽいからかなり生き急いでるキャリアプランかもしれないです。就活しているときに、ある社長さんにキャリアにおけるVSOPっていうを教わりました。解釈は諸説あるようなんだけど、20代はV(バイタリティ)/若さで頑張る、30代はS(スペシャリティ)/20代で培った経験をもとに自分の専門性を持って働く、40代はO(オーガナイゼーション)/組織やマネージメントに徹する。50代はP(パーソナリティ)/自分のために働くという、10年一区切りでキャリアプランを描くっていう考え方です。

「へぇ!」と感心したんだけど、「10年って長いな」って思って、小学校ですら6年間なのに、10年間ってとてもじゃないけど想像できなくて。2年区切りなら想像できると思ってからは、2年区切りでキャリアプランを練りました。

すでに学生時代に2年間インターン生だったけど、立ち上がったばかりのビズリーチで働いていたから、Vの時期はもう終わった!と思って、新卒で入ったリクルートではSの時期と位置付けて専門性を高めて…というプランですね。やってみたら結構大変だったので人には勧めませんが(笑)

灰色:

わかるような気がします。私も引きこもりの経験があるので、世の中一般的なキャリアとはかけ離れているかも。2000年頃かな?中学一年生の誕生日かクリスマスのプレゼントに、両親からペンタブレットをもらい、ペンタブレットで絵をかいたり、WEBサイト作ったり、企画したりしてたので、早く働きたいっていう気持ちが強かったですね。

―もし過去に戻るなら、みなさんはやり直したいこととか変えたいとかありますか?

灰色:

やり直したいことや変えたいことはあまりないですね。学校に行ってなかった時期は今の自分の基礎を築いた時期だったので、たぶん同じ道を選ぶと思います。ただ、自分の好きなものだけ作る時間を捻出する時間が今はなかなか持てないので、そういう観点では大学はもう一度行きたいかも。

一居:

ぼくは社会人学生をやっていた時期がありますが、学生ならではのアカデミックな勉強はもっと極めたかったかなと。今は今で満足はしているんですが、もうちょっと別の特色が出せたのかもしれないって思うことはありますね。

例えば当時仕事としてやっていた開発は、どこか広く浅くっていう部分があって、一方で学業は深い専門知識を身に着けられるチャンスでもあったので、自分の中で軸となる専門性をいくつか持てると、また違う観点で今の業務に取り組めたりするのかな。もっとちゃんと勉強すればよかったなと(笑)

米山:

基本的には戻ったとしても同じ選択肢を選部と思います。自分のやりたいことを深める時間を効率的に捻出したり、社会人経験を踏まえてもっと効率的に開発できるかもしれないっていう気もしますね、大学に限らず。後悔ほどではないですが、早く気付いていればできることの範囲が広がったというか、裾野の広がりの大切さみたいなものができたのかもしれないですね。一居君の言うように、もっとちゃんと勉強すればよかったなと(笑)



―最後に、今のお仕事のやりがいや今後の展望について教えてください。

一居:

やりがいだと、プログラミングとかは上手くいかないほうがほとんどですが、そういう時に、誰かの知識や力を借りて自分ひとりだけではできなかったモノが創れたときの達成感ですね。あとはエンジニアリングだけでなく、創ったことで誰かが喜んでくれたフィードバックをもらえるとやりがいにつながりますね。これからは「この分野だったらお前に任せる」と言ってもらえる存在になりたいです。

灰色:

規模の大きいプロジェクトに関わっても、自分の手を動かした結果が残るとやっぱり楽しいですね。実際に企画とか考えているときは結構大変なのですが、絶対楽しい瞬間が来るのがわかっているので、それがやりがいです。

LiBのデザイナーとして意識しているのは、「テンションの上がるデザイン」ですね。転職って結構重たいし、なかなかテンションの上がらない活動だったりするので、そこをデザインの力で貢献したいです。

米山:

常に小さな変化があるモノに触れている環境なので、ある意味においては終わらないモノを創っている部分の面白さがあります。

事業やサービス創りが好きなので、それが育っていく感覚はやりがいに直結していますし、常に新しいモノを創り続けたいと思います。

いかがでしたか?

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それでは、また!

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